コロナ禍の渋谷ハロウィーンどうなる? 「変態仮装行列」にセンター街はアレルギー
新型コロナウイルス禍での“変態仮装行列”はどうなるのか。今月末に迫ったハロウィーンに向け、渋谷区、渋谷センター街が警戒を強めている。ここ数年、ハロウィーン当日の約1週間前から深夜の渋谷駅前、スクランブル交差点、センター街近辺には人があふれ、騒音やゴミの散乱、公衆衛生の観点から大きな社会問題となっている。加えて今年は“3密”のリスクも……。新型コロナウイルス感染への危機感から全体的な人手は減るとの見通しもあるが、一方で対策のための予算が足りないという複雑な事情も絡んでいる。
年末カウントダウンはイベント化した一方、そうもいかないハロウィーンの事情
新型コロナウイルス禍での“変態仮装行列”はどうなるのか。今月末に迫ったハロウィーンに向け、渋谷区、渋谷センター街が警戒を強めている。ここ数年、ハロウィーン当日の約1週間前から深夜の渋谷駅前、スクランブル交差点、センター街近辺には人があふれ、騒音やゴミの散乱、公衆衛生の観点から大きな社会問題となっている。加えて今年は“3密”のリスクも……。新型コロナウイルス感染への危機感から全体的な人手は減るとの見通しもあるが、一方で対策のための予算が足りないという複雑な事情も絡んでいる。
例年、渋谷に人があふれるのはハロウィーンと年末のカウントダウンの年2回。このうちカウントダウンは、3年ほど前からスポンサーをつけ、1つのイベントとしてある程度行政がコントロールできるような体制を整えてきた。一方でハロウィーンは自然発生的に人が集まっているというのが現状で、行政としても手を焼いていると渋谷区役所の担当者は言う。
「カウントダウンは年末の1日だけで、大みそかは深夜でも電車が動いているため、午前0時を過ぎると徐々に人も減る。ある程度コントロールしやすい面があります。一方、ハロウィーンはまず期間が長い。31日を区切りに前後の土日を挟んで連日人が押し寄せますし、終電を逃した人が騒ぐため朝になるまで収拾がつかない。暦によって期間が異なりますし、区の税金をかけて管理しきれない面があります」
昨年は仮設トイレやゴミステーションの設置、交通整理、ボランティアや民間のごみ拾いの依頼、盛り上がりの大きい土日の2日間で約120人の警備員を配置するなど、約1億円の予算を投じたが、今年はまだその試算すらできていないのが現状だ。また、昨年からは条例で路上での飲酒を控えるよう定め、周辺のコンビニや飲食店に酒類の販売を自粛するよう通達したが、いずれも強制力はないため効果の程は未定だという。