金価格の急騰、都内パチンコ店に影響 かつてはコーヒー豆や万年筆も…ホールで提供される特殊景品事情
金価格の上昇が止まらない。5年前には1グラムあたり6000円前後を推移していたが、26年1月には、初の3万円台に到達。3月に入ってからもさらなる上昇を続けている。この影響はパチンコ店にも影響を及ぼしている。中でも東京都の店舗で提供されている特殊景品の価値は金価格と連動して変動。その値上がりを狙い、自宅で特殊景品を保管する人までもが現れる事態となった。地域によってことなる特殊景品の実態。長年にわたり専門誌のライターとして活動を続ける濱マモルが、パチンコ店の景品事情を解説する。

提供する特殊景品の変更など対応に追われる店舗
金価格の上昇が止まらない。5年前には1グラムあたり6000円前後を推移していたが、26年1月には、初の3万円台に到達。3月に入ってからもさらなる上昇を続けている。この影響はパチンコ店にも影響を及ぼしている。中でも東京都の店舗で提供されている特殊景品の価値は金価格と連動して変動。その値上がりを狙い、自宅で特殊景品を保管する人までもが現れる事態となった。地域によってことなる特殊景品の実態。長年にわたり専門誌のライターとして活動を続ける濱マモルが、パチンコ店の景品事情を解説する。(文=濱マモル)
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金の価格が高騰している。1月末に大幅下落し、一時期ほどではないものの、それでも20年前と比べると、とんでもない跳ね上がり方だ。買っておけばよかった。
そんな中、TUCが金・銀商品の品質保持を目的とした検査体制の導入を決定。金・銀商品の値上げを見越した客による商品抱え込みの増加を考慮し、品質認証刻印を施した商品のみを取り扱う方針とした。
TUCは東京ユニオンサーキュレーション株式会社の略称で、1990年に設立。パチンコ業界の健全な発展に寄与すべく、都内の景品の流通・買取システムの運営に携わっている。
パチンコホールの景品には通常景品と特殊景品の2種類がある。
通常景品はたばこやドリンク類、お菓子やレトルト食品、おもちゃや日用品など。原則として商品券や電子マネーといった換金性の高いものはNGで、玉やメダルと等価で交換させなければならない。昭和や平成初期、ドラマや漫画でのパチンコ帰りの描写といえば、ワンカートンのたばこやお菓子が詰め込まれた紙袋を手に持つ姿が定番だったが、実際、通常景品と交換する客は少ない。
特殊景品も、等しい価値のある景品と交換するのが決まり。特殊景品はパチンコホール内で直接現金化することが禁止されており、客は、その特殊景品を近所にある専門の古物商に売ることができる。
ちなみに、その古物商は貯まった特殊景品を問屋に売却。その問屋は買い取った特殊景品をホールに卸す……というのが主な流れで、これがいわゆる「三店方式」というものだ。
パチンコは遊技の結果によって「賞品」を提供することが許容されている娯楽である。
現行の法律が整備される前からお菓子などを景品として提供しており、それを追認の形で風営法が確立されたことで除外されたと言われているが、そのうち、たくさん得た景品を買い取る業者が出現した。その後、行政指導や暴力団排除の流れなどを背景に、ひねり出された策が三店方式という、パチンコ独自の交換システムなのである。
景品の取り扱いは風営法のみならず、各都道府県の条例なども関連する。当然、ホールに特殊景品を卸す業者も違うわけで、となると、特殊景品も地域によって変化する。
とはいえ、近年はどの地域もプレート型が主流。TUCが扱う金・銀の代わりに、アクセサリーなどを封入している。
かつては、さまざまな特殊景品があった。実際、手にしたものを列挙すると、ボールペン、万年筆、コーヒー豆、ライターの石、しおりなどなど。レコードの針なんてものもあったし、これは実際に使えるのか、ボールペンや万年筆も書けるのか、コーヒー豆は挽いたら飲めるのか……などと思ったものだ。
パチンコ・パチスロを打ち始めて30年以上。当時のおもしろ特殊景品を少しでも取っておけばよかったなぁと思ったりもするわけだが、取っておくでいえば、パチンコ好きで有名だった城南電機の宮路社長はそれなりの金額でドカンと交換すべく、特殊景品を貯め込んでいる……とテレビで見たことがあった。他界されたのは1998年。無事、全て交換できたのか。少しばかり、気になるところではある。
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