安田忠夫さん葬儀、笑いと涙の別れ 「じいじありがとう」孫の手紙に涙…小川直也、橋本大地ら参列
2月8日に亡くなった元プロレスラーの安田忠夫さん(享年62)の葬儀が17日、都内の斎場で営まれた。波乱に満ちた人生の最後を、家族と仲間たちが見送った。

棺に手を合わせた小川「もう変わんないよね」
2月8日に亡くなった元プロレスラーの安田忠夫さん(享年62)の葬儀が17日、都内の斎場で営まれた。波乱に満ちた人生の最後を、家族と仲間たちが見送った。
会場には小川直也、橋本大地、田山正雄レフェリーら生前親交の深かった関係者が参列。新日本プロレスの棚橋弘至、永田裕志、佐山サトルらから供花が贈られた。デビュー戦の相手だった馳浩は弔電で「安田忠夫、なんとも言えないけれど、すばらしい人生をありがとうございます。故人のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします」と悼んだ。
遺影は4年ほど前、雑誌取材時に撮影された一枚。祭壇の脇には思い出の写真が並び、愛用していたタバコや飲料も供えられた。力士時代から無類のバクチ好きで、「借金王」と呼ばれた一方、2歳から11歳まで5人の孫を溺愛した一面もあった。
出棺前、その孫たちが1人ずつ手紙を読み上げた。
「じいじが来た時、毎回コンビニに連れて行ってくれてありがとう」
「プロレスも見たよ。すごく強かったね」
幼い声に、参列者は静かに涙をぬぐった。
喪主を務めた娘の彩美さんはあいさつで、父の人柄を率直に語った。
「皆さんご存知だと思いますが、父はギャンブル大好き、スーパーダメ人間で、随分皆様にご迷惑やご心配をおかけしたと思います。でも、たくさん迷惑をかけられただろう方たちが、最終的には父のことを許してくださったり、愛してくださったりして、『なんでだろう』と不思議に思うことが多かったです」
そして声を詰まらせながら続けた。
「今は、父の娘として生まれて、本当に幸せだったと思っています。子どもたちもじいじのことが大好きでした。会いに来て抱っこしてくれた時、父は本当にうれしそうにしていたので、父も幸せだったのかなと思っています」
棺に手を合わせた小川は、安田さんとの思い出を振り返った。
「もう変わんないよね。62歳つったら、俺と5つしか変わらない。残念でならないよね」
ともに故アントニオ猪木さんの弟子という共通点を持ち、故橋本真也さんとも近い存在だった。猪木ボンバイエで対戦したこともある。
「控室でいろいろな話をしたし、相撲時代の話も赤裸々にしてくれた。孫の最後の手紙は……うるうる来ちゃったな。全員にコンビニで買ってあげてたんだね。いいおじいちゃんだったんじゃん」
最後にかけた言葉は「『あっちでも楽しくやってくれよ』って。猪木さんとカジノでも行くんじゃないの? 『おお、来たな』って。まさか猪木さんの次に逝くとは思わなかった。やっさんらしく、アットホームな葬式だった。でも、まあ早いな。それに尽きるよ」

橋本真也さんとのバーベキューの思い出
橋本も思い出を語った。
「遊んでもらった記憶がうっすら残っています。身長が高かったから、よじのぼったり肩車してもらったり。たばこ吸って、マックスコーヒー飲んで、『チキチキマシン猛レース』のケンケンみたいな笑い方をしていました」
父・真也さんがかわいがり、橋本家のバーベキューにはよく顔を出していた。
「いろんなお金の話はあるけれど、なぜか愛される人ですよね。今ごろ、父と2人で遊んでいるんじゃないですか」
数々の逸話はあったが、不思議と人が離れなかった。参列者の間には涙だけでなく、どこか温かな笑みもあった。その空気が、安田忠夫という人を物語っていた。
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