松本仁、戦隊シリーズ出演で芽生えた“プロ意識” 「日本一のイケメン高校生」から4年…大きな転機に「自由になれた」

俳優・松本仁が現在放送中のテレビ朝日系スーパー戦隊シリーズ『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』(日曜午前9時30分)で猛原禽次郎/ゴジュウイーグルを演じている。「男子高生ミスターコン2021」でグランプリ受賞後、テレビドラマなどで実績を積み、昨年2月の初回放送から、伝統ある“戦隊ヒーロー”に取り組んできた。この出演を経て、俳優としての変化、そしてこれから描く未来について、等身大の言葉で語ってくれた。

インタビューに応じた松本仁【写真:増田美咲】
インタビューに応じた松本仁【写真:増田美咲】

『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』で猛原禽次郎/ゴジュウイーグルを熱演

 俳優・松本仁が現在放送中のテレビ朝日系スーパー戦隊シリーズ『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』(日曜午前9時30分)で猛原禽次郎/ゴジュウイーグルを演じている。「男子高生ミスターコン2021」でグランプリ受賞後、テレビドラマなどで実績を積み、昨年2月の初回放送から、伝統ある“戦隊ヒーロー”に取り組んできた。この出演を経て、俳優としての変化、そしてこれから描く未来について、等身大の言葉で語ってくれた。(取材・文=猪俣創平)

 インタビューは昨年末、自身初となるカレンダー発売記念のお渡し会を終えた直後に行われた。まずは個人イベントの感想を尋ねると、松本は少し照れながらも、真剣な表情で言葉を選んだ。

「ほとんど初めてに近い感覚でした。会場にいる方が全員、自分のファンだという状況にまだ慣れていなくて。自分のためだけに時間を作って来てくださっているんだと思うと、その事実だけで胸がいっぱいになりました。すごく貴重な体験でしたし、改めて感謝しかないです」

 直接ファンと交流する中で、特に印象に残ったのは子どもたちの姿だった。

「小さなお子さんが親御さんと一緒に来てくれているのを見たときは、本当にうれしかったです。出演している作品をきっかけに自分を知ってくれた子どもたちが、うれしそうに笑ってくれているのを見て、『ああ、ゴジュウジャーをやっててよかったな』と心から思いました。あの光景はすごく印象に残っています」

そう明かすと、笑顔を見せた。『ゴジュウジャー』では、87歳の老人が若返った高校生・猛原禽次郎という難しい役どころに挑んだ。テレビ朝日系スーパー戦隊シリーズ50周年記念作品となる本作への出演は、松本自身の生活や周囲の反応にも大きな変化をもたらしたという。

「一番分かりやすかったのは家族の反応ですね。親がすごくうれしそうに周りの人に話してくれていました。日曜の朝9時半という分かりやすい時間帯ということもあって、おばあちゃんも毎週楽しみにしてくれています。子どもから大人まで、いろんな世代に届く作品に出させていただいたことで、『こんなにも多くの人に伝わるんだ』という実感がありました」

 長期にわたる撮影を通して、生活面での意識も大きく変わった。「体は本当に大事だなと感じました」と筋トレが日課となり、俳優としての“プロ意識”も芽生えた。

「健康を保つために筋トレを始めたんですけど、気付いたら完全にハマってしまって(笑)。食事や生活リズムにも気を遣うようになりました。一人でも欠けてしまうと作品全体に影響が出てしまうので、『絶対に休まない』という気持ちで体調管理をしていました。この1年で、プロとしての土台みたいなものはしっかり作れたと思います」

『ゴジュウジャー』での経験がもたらした大きな変化とは【写真:増田美咲】
『ゴジュウジャー』での経験がもたらした大きな変化とは【写真:増田美咲】

一度諦めた夢…『ゴジュウジャー』で得た経験

 そんな松本は、“日本一かっこいい男子高生”を決める「男子高生ミスターコン2021」でのグランプリ受賞をきっかけに芸能界入り。モデル、俳優として活動をスタートさせたが、“意外な事実”を打ち明けた。

「小さい頃からダンスをやっていて、ダンサーになるのが夢でした。でもその夢を追うのを一度やめたんです。母がミスターコンに応募していたので、その流れで挑戦してみようと思いました。歴代のミスターコン出身の方には、俳優として第一線で活躍されている方がたくさんいるので、『追いかけてみたいな』『もしかしたら自分にもチャンスがあるかも』と思って、一歩踏み出しました」

 意を決して踏み入れた演技の世界。しかし、当初は戸惑いの連続だった。

「最初は本当に何も分からなくて、台本を覚えることも難しかったです。『役になりきらなきゃいけない』と、すべてを堅苦しく考えすぎていました。そのせいで、正直『楽しくないな』と感じてしまって。しんどい時期もありました」

 そんな中、『ゴジュウジャー』での経験が心境に大きな変化をもたらした。

「この1年を通して、『自分をなくさなくていいんだ』『自分が持っているものを生かして役を作っていいんだ』と確信できたんです。そう思えるようになってから、肩の力が抜けましたし、ある意味で自由になれた1年だったなと感じています。最近は、やっと演じることの楽しさが分かってきたというか、自然に楽しめるようになってきたなと感じています」

 2月8日放送が最終回に。万感の思いで迎えた『ゴジュウジャー』のクランクアップの際にかけられた言葉が、今も松本の胸に残っている。

「田﨑竜太監督から『楽しんでください。何でも楽しんだほうがいいですよ』と言っていただいて、その言葉がずっと心に残っています。どんな役が来ても構えすぎずに、ちゃんと楽しめる俳優になりたい。乗りこなせるようになりたい。それが今の一番の目標です」

 今後、挑戦してみたい役については、自身のイメージとのギャップを意識した思いも口にした。

「顔立ちは中性的で、『かわいい』と言ってもらえることも多いんですけど、それだけで終わりたくはなくて。この顔の裏に、誰も知らなかった危ない一面があるような役、サイコパスだったり、性格が悪かったりする役はすごくやってみたいです。ギャップを見せられる俳優になりたいですね」

 力強い言葉とともに「若いので、何でもやろうかなと思っています」と真っすぐな、まなざしで前を向いた20歳。伝統ある“戦隊ヒーロー”から羽ばたいたその先で、どんな姿を見せてくれるのか、今後も目が離せない。

□松本仁(まつもと・じん)2005年2月14日、奈良県生まれ。21年9月、ABEMAの恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。朝顔編』に出演し注目されると、同年12月開催の「男子高生ミスターコン2021」でグランプリを受賞した。その後、俳優として活動。主なドラマ出演作に、テレビ朝日系『君とゆきて咲く~新選組青春録~』(24年)、日本テレビ系『3年C組は不倫してます。』(24年)、テレビ朝日系『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』(25年)など。173センチ。特技はダンス。

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