「意味あんのこれ」暴行動画の高校、いじめ防止「計画的な指導」明記も…痛烈ダメ出し「機能せずに完全に後手」
栃木県内の高校のトイレで男子生徒が別の男子生徒に暴行を加える動画がSNSで拡散している問題を巡り、栃木県教育委員会は7日に記者会見を開き、謝罪した。学校内での暴力行為は物議を呼んでおり、栃木県警が暴行事件として捜査を進めている。一方で、高校側には「いじめ防止基本方針」が存在。その実効性を巡り、ネット上では疑問の声が上がっている。

「いじめている生徒」への対応とは?
栃木県内の高校のトイレで男子生徒が別の男子生徒に暴行を加える動画がSNSで拡散している問題を巡り、栃木県教育委員会は7日に記者会見を開き、謝罪した。学校内での暴力行為は物議を呼んでおり、栃木県警が暴行事件として捜査を進めている。一方で、高校側には「いじめ防止基本方針」が存在。その実効性を巡り、ネット上では疑問の声が上がっている。
動画は今月4日にSNSに投稿された。男子生徒が別の生徒を殴ったり蹴ったりするなどの暴力をふるっており、周囲にいる複数の男子生徒があおるような声も収められている。9秒の動画内容は波紋を広げ、炎上する事態になった。
県教委の発表などによると、事案は昨年12月19日に発生。校内の男子トイレで生徒が撮影したという。
そんな中、波紋を呼んでいるのが、高校側が制定していた「いじめ防止基本方針」だ。全教職員での対応をうたっていたものの、その効力が問われる形となっている。
高校の資料によると、基本方針では、「本校では、全ての教職員が、『いじめはどの子どもにも、どの学校においても起こり得る』という事実を踏まえ、生徒の尊厳を守りながら、いじめのない学校づくりに向けて学校組織をあげて取り組みます」と掲げ、「いじめ防止等対策委員会」を組織。
「保護者、地域、関係機関とも連携しながら、『いじめの起こらない学校づくり』に向け、様々な教育活動を通した未然防止対策を行うとともに、いじめが疑われる事態を把握した際には、早期の解決に向け組織的に対応します」と宣言している。重大事態が発生した場合には「県教育委員会に報告し、連携しながら対処するとともに、所轄の警察署等の関係機関に通報し、援助を求めます」と規定している。
この中で、いじめの「未然防止」に向けた取り組みについて、「生徒一人一人に対して、『いじめを許さない心』や『いじめを起こさない力』を育成し、いじめに発展するかもしれない日常のトラブルの解決が図れるよう、計画的な指導を実践します」などと明言している。
さらに、早期解決を図るために「いじめられている生徒を徹底的に守り通します」「いじめられている生徒や保護者の立場に立って対応します」と、被害者保護を強調。
加害者側や保護者側らへの対応も想定しており、「いじめている生徒については、行為の善悪をしっかり理解させるとともに反省させ、二度といじめることのないよう、学校組織としてしっかり指導します」「双方の保護者に対して、学校組織として説明責任を果たしつつ、学校と保護者が一致協力していじめの解決に向け取り組めるようにします」「いじめを見ていた生徒に対しては、自分の問題として捉えさせ、いじめは絶対に許されない行為であり、見逃さず根絶しようとする態度を育成します」。解決後の対応として、「いじめられた生徒、いじめた生徒の双方を継続的に指導・援助し、良好な人間関係の構築に努めます」と言及している。
一方で、ネット上では手厳しい反応が。「いじめ防止基本方針出してる学校がいじめするわけ……ねぇよなぁ!?」「当該高校の公式に いじめ防止基本方針とか書いてあるけど 防げてないし意味あんのこれ いじめた人たち全員退学でしょ」「『いじめ防止基本方針』まで作ってたのに、意味ないじゃん」「機能せずに完全に後手になったのはなぜなんだろう?」「多くの学校の『いじめ防止指針』的なのは一切、機能していないのが実情でしょう」など、防止策を疑問視する声が噴出している。
投稿拡散の翌5日朝から同校や県教委に問い合わせ・抗議が殺到。県教委担当者は「『許せない』『どういう学校なんだ』といった内容です。『被害者と被害者の保護者に寄り添った対応をしてほしい』という声もいただいています」と明かしたうえで、誹謗(ひぼう)中傷や嫌がらせを控えるよう訴えている。
高校は8日に始業式が行われ、今週中に保護者説明会を予定している。
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