俳優の福士蒼汰が25日、都内で行われた映画『楓』（公開中、行定勲監督）のクリスマス舞台あいさつに、福原遥とともに登壇。公開後の反響について語った。

　同作は、4人組ロックバンド・スピッツの楽曲『楓』を原案にしたラブストーリー。事故で双子の弟・恵を失った涼（福士）は、弟の恋人・亜子（福原）に弟と間違えられたまま恋人として過ごす。真実を言えないまま惹かれあってしまう2人だが、亜子もまた、打ち明けられない秘密を抱えていた。

　クリスマス当日のイベントということで、観客にはオーナメントをプレゼント。イベント冒頭であいさつを求められた福士は「ぜひ使ってください」と呼びかけた。今回は、双子の恵と涼を演じ分けているが、作中で注目してほしい部分は、この演じ分けだという。「映画を見たら、気持ちがあふれすぎて恵のフリができていない瞬間があったりした。『どんな感情で涼は生きているんだろう』ってところを見てくれたらうれしいなって思います」と話した。

　続けて、周囲からの反響を聞かれると「姉が見てくれた」と言い、「『帰り道でまた泣く』と言ってました。電車で帰りながら『あそこってああだよね。だからか～』って。あと『楓』を聴くたびに泣くとも言ってました。思い出すたびに泣ける映画になってるんだなって思いましたね」としみじみと話した。

　イベント中盤では、高校時代の涼と恵を演じた北島岬がサプライズで登場。ステージ目の前の報道陣用の席に潜んでいた北島に、福士は「全然気づかなかった！」と驚き、「北島くん来た！」と笑顔を見せた。福士と同じく2役を演じ分けた北島は「過去の回想シーンが大事だと思うので、関係性が伝わるように意識してやっていました」と回顧。現場では、福士や行定監督から「普段している歩き方、行動などのアドバイスを受けた」とのことで、「そういうところが1番難しかった」と吐露していた。

　この日は、2026年の抱負を発表する場面も。福士は「カメラ技術の向上」と発表し、「カメラ楽しいなと思った。人を撮るのが好きなので、技術を向上させて人の笑顔を記録できたらいいなって思います」と意欲を見せた。撮影は「現場ですることが多い」そうで、「撮影現場に（カメラを）持っていくと、みんな恥ずかしいってなりますが、その顔も記憶しながら向上させたいと思います！」と力強く語った。続く福原は、自身に足りないスキルを身につけるという意味を込めて「吸収と成長」と宣言。これに福士が「葉っぱみたい！」とツッコむと、福原は「確かに（笑）」と頷き、観客の笑いを誘う一幕もあった。

　舞台あいさつには、行定監督も出席した。