Peel the Apple春海りお×広島世那、卒業記念ライブ直前の胸中 最愛のファンに“小さなお願い”「皆さんの心の中にはいたい」
アイドルグループ・Peel the Apple(通称ぴるあぽ)は、12月30日にKT Zepp Yokohamaで年末スペシャルライブを行う。メンバーの春海りおと広島世那にとっては、卒業記念公演となる。刻一刻と迫るグループでの“最後の瞬間”。ラストライブへの思いを聞いた。

ラストライブまで10日を切って卒業を実感
アイドルグループ・Peel the Apple(通称ぴるあぽ)は、12月30日にKT Zepp Yokohamaで年末スペシャルライブを行う。メンバーの春海りおと広島世那にとっては、卒業記念公演となる。刻一刻と迫るグループでの“最後の瞬間”。ラストライブへの思いを聞いた。(取材・文=小田智史)
――春海さんと広島さんが卒業発表をしたのが7月31日。あと100日から始まった『Peel the Apple 年末スペシャルライブ 2025』へのカウントダウンも、10日を切りました。今はどんな心境ですか?
春海りお(以下、春海)「12月に入って、やっと実感が湧いてきました。『ラスト〇〇』が増えて、『本当に最後なんだ』としみじみ感じています。でも、12月30日は絶対に悔いが残らないように、たくさん準備して全力で挑みたいなと思っています」
広島世那(以下、広島)「いろいろなことが『最後』になる一方で、現に今アイドルをできているので、最後の実感が全部湧いていないとずっと言ってきました。もう残り少ない日数なのに、『本当に終わるんだ』って。終わった後が想像できなすぎて、なんかほわほわしちゃっています。でも、ワンマンライブは本当の本当に最後なので、できることを全部やって、最高の状態で12月30日を迎えたいです」
――ぴるあぽでの“最後の日”が決まってから4か月半は早かったですか?
春海「4か月と(卒業まで)多くの時間を取っていただいたので、最初は長いかなと思っていたんですけど、今は早かったという感覚です」
広島「きっと長かった部分もある気がします。でも、今はあっという間だったなと感じています」
――春海さんは初期メンバー、広島さんは途中加入とグループに入った時期は異なりますが、公私ともに仲が良く、同じタイミングで卒業を発表しました。2人で話す機会はありましたか?
春海「卒業発表は(8月1日からの)TIF(Tokyo Idol Festival)の前に出したくて」
広島「ああー、そうだったね」
春海「(世界最大級のアイドルフェスと言われる)TIFはアイドルにとって大事な日。ぴるあぽは(2020年の)TIFでデビューしたのもあって、『最後のTIFだ』と思ってパフォーマンスしたかったので、TIFの前に(発表を)出してもらいました。TIF(3日目)のスマイルガーデンで『言っちゃった……』となったんですけど、そこからは『意外と長いね』って話していました(笑)」
広島「3か月ぐらい経ったところで、『意外と長い』みたいな(笑)」
春海「そうそう(笑)」
広島「そんな話をした時もあったね」
春海「けど、12月入ったら……『あれ?』って(笑)」
広島「『早いな』みたいな(笑)」
春海「みんな寂しそうになってきた」

ぴるあぽ2作品目の冬曲…MVは必見
――現体制ラストソングとなる新曲『ぎゅっと、冬恋。』のミュージックビデオ(MV)が12月5日に公開され、デジタル配信もスタートしています。グループ2作品目となる冬曲の好きポイントを教えてください。
広島「王道の恋愛ソングで、Aメロのソロの『誰にだって優しいところも好きだけど 私だけ見ていて欲しいの』という歌詞が、すごくピュアな女の子って感じで好きです」
春海「2サビ終わりの『凍えないようにちゃんとあたためていてね』というフレーズが好きです。初めて落ちサビを任せていただいて、最初に聴いた時から大切な曲なんですけど、私にとっては最後の楽曲でもあるのでさらに思いが深まりました。冬曲うれしいよね?」
広島「うれしい! 私は『冬色センチメンタル』の時はまだいなくて、冬曲のレコーディングは今回が初めてだから、少し違う感じがしました。今回のMVでは“彼女感”が強くて、彼氏目線の感じもあったりするので、新鮮だなと思いました」
春海「私はアイドルの曲の中で冬曲が一番好きなんです。ぴるあぽとしては、冬曲のMVはこれが初めて。寒いなか、鼻が赤くなっちゃった、みたいな冬曲らしいMVを撮ってもらうのが夢だったので、最後にそれがかなってうれしかったです」
――ドラマ仕立てのMVでは、思いを寄せる男子(男の子役は女性が担当)に対して、切ない表情を浮かべるシーンが印象的でした。
広島「今までそういう演技を経験したことがなかったので、もう戸惑っちゃって(笑)。頑張ったんですけど、出来上がりをりおちゃんと一緒に見て、『大根(役者)すぎる!』となりました(笑)」
春海「私からの世那だから、大根→大根(笑)」
広島「私たちの中で話題になってたよね(笑)」
春海「もうすることはないと思うと、いい思い出だね(笑)」
――2人にとっては、これが最後のMV撮影でした。
春海「特に最後感はなかったよね?」
広島「なかった。いつも通りに、みんな爆食いしてた(笑)」
春海「世那がね(笑)」
広島「うん、いつも通り(笑)」

アイドル戦国時代に出会えた“奇跡”
――“りおせなコンビ”のファンは多いんですか?
春海「結構多いです! 『りおせな好き』と言ってもらえます」
広島「単推しの人も、(2人の)仲がいいからと結構来てくれたりします」
春海「うん、確かに」
――2人が同時に卒業してしまうのはファンも寂しいでしょうね。
春海・広島「申し訳ないです(苦笑)」
――2人にとってファンはどういう存在ですか?
広島「こんなにアイドルがたくさんいる中で、私を見つけて応援してくれたことが奇跡だし、本当に出会えて良かったと思っています。私の原動力はファンの方々。(今年5~7月に)活動休止をしてしまったけど、『復帰しよう』と決断できたのもやっぱりファンの皆さんがあってこそでした。改めて振り返ってみて、ファンの方に生かされてアイドルをできたなと感じます。『感謝』という言葉では足りないくらい、『ありがとう』という気持ちがありますし、これからも皆さんに幸せでいて欲しいと思います」
春海「ファンの方がいてこその私です。『なんでこんな私のことを推してくれているんだろう』と思うことがあるくらい、皆さんは私に無償の愛をくれました。それが本当にうれしくて、皆さんからの愛に応えられるように頑張ろうと思って、走り続けることができました。出会ってくれて、推してくれて、ありがとうと本当に感謝の気持ちでいっぱいです。でも、私は欲張りなので、来年からも皆さんの心の中にはいたいなと思っています(笑)」
□春海りお(はるみ・りお)2004年3月27日、東京都出身。ザ・アイドルのルックスとキュートな声でファンの心を射抜く“かわいい番長”。見た目はおっとり系、内面は芯が通った責任感ある性格のギャップがまた魅力。3歳から乗馬をたしなみ、競馬のレース予想にも熱を入れている。中学・高校は料理部で、自炊はお手の物と家庭的な一面も持つ。身長154センチ。
□広島世那(ひろしま・せな)2005年3月25日、東京都出身。透き通るような高音で聴く者を虜にする歌唱メンの1人。歌もダンスも未経験ながら新メンバーオーディションを勝ち抜き、23年4月にアイドルになる“初めての夢”をかなえた。真面目かつ裏表のない性格で「毒舌」のクールキャラとして知られるが、実は緊張しい・気にしいで、誰よりも人思い。人気キャラのタキシードサムを溺愛する。身長158センチ。
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