『満州アヘンスクワッド』作画の鹿子さん、37歳で逝去 年50人発症…希少がん公表「この状況に抗う」から12日後に
漫画家の鹿子(しかこ)さんが、11月8日10時38分に希少がんの脈絡膜悪性黒色腫で亡くなったことが22日、分かった。37歳だった。同日未明、講談社のヤングマガジン編集部が発表。鹿子さんは同誌で連載中の漫画『満州アヘンスクワッド』(原作門馬司氏)の作画担当で、今年10月27日には自身のXで2023年夏に診断された脈絡膜悪性黒色腫が進行したため、治療に専念することを報告していた。

ヤングマガジン編集部が公表「脈絡膜悪性黒色腫で」
漫画家の鹿子(しかこ)さんが、11月8日10時38分に希少がんの脈絡膜悪性黒色腫で亡くなったことが22日、分かった。37歳だった。同日未明、講談社のヤングマガジン編集部が発表。鹿子さんは同誌で連載中の漫画『満州アヘンスクワッド』(原作門馬司氏)の作画担当で、今年10月27日には自身のXで2023年夏に診断された脈絡膜悪性黒色腫が進行したため、治療に専念することを報告していた。
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鹿子さんは「治療に専念」の報告から、12日後に亡くなっていた。報告の際は「昨年末、他臓器への転移が確認され、これまでなんとか治療と連載を両立してきましたが今回治療に専念するため不定期連載にさせて頂くという判断に至りました」とし、「私自身この状況に強く、抗って参る所存です。『満州アヘンスクワッド』を今後とも、よろしくお願いいたします」と呼びかけていた。
死去から1か月半が過ぎ、ヤングマガジン編集部が「訃報 読者の皆様へ」と題し、事実を公表した。
「2025年11月8日10時38分、漫画家の鹿子先生が脈絡膜悪性黒色腫のためご逝去されました。37歳でした」
鹿子さんは原作の門馬氏とタッグを組み、『満州アヘンスクワッド』を2020年4月からコミックDAYSで連載開始し、21年9月にヤングマガジンに掲載誌を移した。同編集部はその経緯を示した上で「卓越した画力と丁寧な描写で素晴らしい作品を世に送り出してこられました」と伝えた。
その上で、「葬儀は関係者のみで執り行われたことをご報告いたします。鹿子先生からは生前に『自分の身に何かあった場合は代筆の方を立てて物語を完結させてほしい』という言葉を預かっておりました。代筆をお願いする方については未定ですが、編集部として鹿子先生の想いを継ぎ『満州アヘンスクワッド』を完結まで導いていく所存です」としている。
また、今後の同作については「ヤングマガジン本誌ならびに作品公式Xにて告知させていただきます」としている。
国立がん研究センター・希少がんセンターの公式サイトによると、「脈絡膜悪性黒色腫」はぶどう膜(脈絡膜、毛様体、虹彩)悪性黒色腫に含まれ、成人の眼球内に生じる悪性腫瘍(しゅよう)で、国内の発症は年間50人程度と推定されている希少がん。初期ではあまり症状がないものの、進行すると「視界が欠ける」「ぼやける」「歪む」などを自覚するようになる。腫瘍の大きさによって治療方法が異なり、進行して腫瘍が大きい場合は眼球摘出となるが、「そうでなければ小線源治療や粒子線治療など放射線治療による眼球温存治療も選択が可能」と記されている。
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