流那、原動力は「中卒の反骨心」 たこ焼きバイトから“Z世代の代表”へ
SNS総フォロワー数470万人超の人気動画クリエイター・流那が、母という新たなステージに立った。今年に第1子となる長女を出産。「お母さんになる」という夢をかなえた23歳にこれまでの歩みを振り返ってもらった。

夫・はんくんへの感謝「家族が1番の支え」
SNS総フォロワー数470万人超の人気動画クリエイター・流那が、母という新たなステージに立った。今年に第1子となる長女を出産。「お母さんになる」という夢をかなえた23歳にこれまでの歩みを振り返ってもらった。(取材・文=中村彰洋)
2018年にABEMAの人気恋愛リアリティー『今日、好きになりました。第10弾』に出演したことをきっかけに若者からの脚光を集めた流那。19年3月に、ぎし・みゆと共にYouTuberグループ・ばんばんざいを結成すると、たちまち人気を集めた。24年末には、結婚・出産を機に惜しまれながらもグループを卒業した。その後はソロでの活動を続けているが、どのようにして流那は“Z世代の代表”となっていったのだろうか。
小学生の頃に「アイドルになりたかった」という流那。当時はAKB48のようなキラキラした存在に憧れていた。転機を迎えたのは中学校卒業のタイミングだった。
「美容師を目指して進路を考えていた時期に、おじいちゃんから『理髪店を継ぐなら応援するよ』と声をかけてもらったことがありました。ありがたい気持ちでいっぱいでしたが、当時の自分が思い描いていた未来とは少し違っていて……。結局その道は選ばなかったのですが、今でも背中を押してくれたことにはとても感謝しています」
進学という道を選ばず、地元・大阪のたこ焼き店でアルバイトをする日々を過ごしていたが、同年代の人たちが高校の文化祭などを楽しむキラキラした姿を見ているうちにある感情が芽生えた。「なんで自分はたこ焼きを焼いているんだろう」。そして、キラキラとした世界を求めて、16歳の頃からTikTokへの投稿を始めた。
その後はトントン拍子に進んでいった。18年に『今日、好きになりました。』に出演し、19年3月には、ぎし・みゆと共にYouTuberグループ・ばんばんざいを結成。瞬く間に“Z世代の顔”として支持を集めるようになっていった。
目まぐるしく環境が変化していったが、「ずっと自分の日常を撮っている感覚だったので、本当に自然な流れでした。SNSが自分の生きがいでした」と振り返る。

発信を続ける原動力は“反骨心”と“父親への思い”
発信し続ける原動力は「中卒」という肩書への“反骨心”だった。
「中卒って世間的にマイナスに見られますし、それで家族がバカにされたこともありました。そういったこともあって、『中卒でもやれるんだ』と見返したい気持ちが強かったんです。高校に行きたくても行けなかった人もいると思いますし、そういう子たちにも希望を与えることができたらなと思っていました」
また、「父親に喜んでもらいたい」という思いも背中を後押しした。
「お父さんからはこういった仕事をすることについて猛反対されました。高校にも行かず、家を出ると伝えた時には、『縁を切る』とまで言われました。1年半ぐらいまったく連絡を取らない期間が続いていたのですが、ある時に『頑張ってるな』と連絡をくれたんです。自分がこの活動を頑張れば頑張るほど、世間の方の声がお父さんのもとにも届くんだ! と頑張る理由にもなりました」
プライベートでは24年8月にYouTuberグループ・ESPOIR TRIBEの元メンバー・はんくんと結婚。10人きょうだいの大家族で育ってきた流那にとって目標でもあった「お母さんになる」という夢を25年にかなえた。
同年代から支持を集めてきた理由について、「友達感覚な親近感」と「まねのしやすさ」と分析するが、母になったことで発信内容にも徐々に変化が現れた。その結果、ファン層も次第に変化していった。
「ママ系の発信をするようになって、これまでとは違った層の方々に見ていただけている実感があります。これまで応援してくださった方々を置いてけぼりにするようなことはしたくないので、発信の内容が変われど、皆さんに見てもらえるように努力はしているつもりです」

産後わずか2か月ほどで12キロの減量→TGCでランウェイ
12月1日には1stシングル『星が泣いた日』でソロアーティストとしてデビューを果たした。レコーディングはなんと出産1か月前に行われていた。さらに、産後わずか2か月ほどにして、12キロの減量に成功し『第41回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 AUTUMN/WINTER』のランウェイを歩いた。産後間もない復帰となったが、その裏には夫の献身的な支えがあった。
「めちゃくちゃ主夫をしてもらっています。私よりも家事をたくさんしてくれています。夫婦で話し合うようにしていますが、旦那は『自分にできることはなんでもするから』と言ってくれています。仕事に集中できるようにサポートしてくれているので、不安はまったくないです」
YouTuber同士の結婚に、発表当初は「すぐ別れる」など心無い言葉も届いた。
「SNSで夫婦仲についてはあまり発信してこなかったので、伝わっていない部分もあると思います。私から旦那の話をすることも少なかったので、これからはそういった部分も発信していきたいです」
発信活動のほか、23年10月には自身がプロデュースするランジェリーブランド「Lulumerry」も展開。「いろんな顔を持っておきたかった」と多彩な活動の理由についても明かす。
今後については「まずは常に家族が仲良くいることを大切にしたいです」と口にする。
「仕事を頑張ることはもちろんですが、自分にとって家族が1番の支えでもあるし、今は家族を守ることが1番なので、夫婦関係は常に仲良くしていきたいです」
「1年に3つは新しく発表できるような活動をしていきたいと私の中で決めています」。夫と娘というかけがえのない存在を手にした流那が見せる“新たな一面”に2026年も期待できそうだ。
□流那(るな)2002年2月11日、大阪府出身。18年にTikTokでの活動をスタート。同年7月にABEMAの恋愛リアリティー『今日、好きになりました。第10弾』に出演。19年3月からYouTuberグループ・ばんばんざいのメンバーとして、24年末まで活動。23年にはランジェリーブランド「Lulumerry」のプロデュースをスタート。24年8月に元ESPOIR TRIBEのはんくんと結婚。25年に第1子となる長女を出産した。同年12月1日に1stシングル『星が泣いた日』でソロアーティストデビュー。
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