スターライト・キッドが欲しい「赤いベルト」 女子初のグランドスラムへ「さらに飛躍できる」
今年デビュー10周年を迎えた、スターライト・キッド。10月20日には新宿FACEでデビュー10周年記念大会を開催、所属するスターダムの選手はもちろん、自身に縁のある他団体の選手も多数参戦し大いに盛り上がった興行となった。キッドは現在ケガで欠場中ではあるが、復帰後の展望も少しずつ見えてきたようだ。インタビュー後編では、記念大会と今後の展望について聴いた。

NEO GENESISは“同世代”をコンセプトにしたら集まった人たちがたまたまギャルだった
今年デビュー10周年を迎えた、スターライト・キッド。10月20日には新宿FACEでデビュー10周年記念大会を開催、所属するスターダムの選手はもちろん、自身に縁のある他団体の選手も多数参戦し大いに盛り上がった興行となった。キッドは現在ケガで欠場中ではあるが、復帰後の展望も少しずつ見えてきたようだ。インタビュー後編では、記念大会と今後の展望について聴いた。(取材・文=橋場了吾)
10月20日、新宿FACE。スターライト・キッドはデビュー10周年記念大会『キッちゃんファミリー危機一髪!?』を開催した。キッドは以前から“ネオ・レディース愛”を公言していたが、井上京子、田村欣子、タニー・マウス、宮崎有妃、唯我、松本浩代などネオ・レディースに縁のある選手が多数参戦した。
「ネオ色を強くし過ぎると今のお客さんには全くわからないだろうなというのはあったんですけど(笑)、それよりもいきなりタイトルの“危機一髪”という状況に陥ってしまって……(機材トラブルにより)PPVができなくなって、YouTube無料配信にすぐ切り替えてくださった岡田(太郎)社長の決断には感謝しかないですし、会社には『ごめんなさい』ですよ……。プロレスを広めることを優先して、私の過去・現在・未来すべてが見られたという意味では、色々な方々に刺激を与えられたのかなと思います」
もちろん、キッドが所属するNEO GENESISのメンバーも参戦した。
「(星来)芽依ちゃんが宮崎さんにはずかし固めをされて『お嫁にいけない』と嘆いていましたけど、(天咲)光由は回避の仕方をたくさん考えてきていましたね(笑)。セコンドについてくれたAZMも含めて、NEO GENESISとしてはさらに大きくなるタイミングだと思っているので、来年はメンバー増員をしたいなと。ギャル系だから入りづらいと思われているみたいなんですけど(笑)、その壁をぶっ壊してくれる新人がほしいですね。
そもそもギャルをコンセプトに始動したわけではなくて、“同世代”をコンセプトにしたら集まった人たちがたまたまギャルだったっていう(笑)。この10年間、私は新人育成をしたことがないので、“作り上げていく”ことをもっとしていきたいなと思いましたし、ユニットの絆・力も上がるだろうなと。あとは元を含めハイスピード王者が3人いるので、これは武器にした方がいいだろうと思っています。ハイスピードを目指す子たちを、私たちが育てあげたいなと」

デビュー10周年記念大会は、過去・現在・未来という点と点が線になるような大会になった
キッドは当日、エル・デスペラード(新日本プロレス)、ドラゴン・キッド(DRAGONGATE)と組み、井上京子(ワールド女子プロレス・ディアナ)&鷹木信悟(新日本プロレス)&葛西純(FREEDOMS)と対戦した。
「この興行をやることが決まったときに、女子とやるのもいいんですけど、せっかくだったらスターダムでは普段できないカードがいいよなと思ってミックスドにしました。この3人で組むことは今までなかったので、ようやく組めましたね。(対戦相手に葛西がいたが)竹串は回避できましたね、お兄ちゃんが守ってくれました。この試合がきっかけになったのか、今度鷹木さんと葛西さんがFREEDOMSさんでタッグで当たるんですよ(12.25後楽園で葛西純&杉浦透vs鷹木信悟&外道が行われる)。鷹木さんと葛西さんのタッグはすごく良かったんですけど、お互い対戦したそうでしたし嬉しい形になりましたね」
キッドは10周年で自身に縁のある選手を集めた。そうすると、ほかの縁も出来上がった形となった。
「これまで交わることのなかった団体や選手が、うまくつながったらいいなという思いはありました。なので、過去・現在・未来という、点と点が線になるような大会にできたなと思いますね。呼びたい選手はまだまだいたんですけど、里歩さんやさくら(えみ)さんに出てもらえたのは、ゆなもん(水森由菜)のためにもなったかな。あ、でも……PPV分は、私がリング上で活躍して頑張って返していかないとなと思います(笑)」
現在キッドは復帰へ向けて絶賛調整中だが、復帰してからの展望を聴いてみた。
「もう1回白を狙いに行くのもいいんですけど、私にはやりたいことがあるんです。私がスターダム管轄のベルトで獲っていないのは赤だけなんですよ。なので、赤を獲ればNEW BLOODのベルトも含めて“グランドスラム”なんです。今、そのグランドスラムに王手がかかっているのは私しかいないので、結果的に最終目標が赤いベルトになった感じです。
赤いベルトを手にして“グランドスラム”を達成したら、さらに私が飛躍できると思いますしね。ただ、2026年は焦らなくてもいいかなと思っています。そんなすぐに獲れるベルトではないですし、赤に近づくための準備をしていきたい。焦っていいことないのは1番わかっていますから! リーグ戦やトーナメント戦は1個もとっていないので、そこも取りたいですよね。そうすれば赤への近道になるかもしれない。でもチャンスが来れば飛んでいきますよ! あと、上谷(沙弥)に対しては私が一方的に思っているだけかもしれないですけど、ずっと意識している相手でもあり、先を越された相手でもあるので、その悔しさをぶつけたいという思いもありますね」
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