25周年限定活動中のメロン記念日、来年2月14日にファイナルライブが決定
デビュー25周年を記念して期間限定で活動中のアイドルグループ・メロン記念日が11月23日、24日と2日間4公演にわたり、東京・第一ホテル両国で『メロン記念日’25 PREMIUM SHOW~追熟メロン~』を開催した。単独ライブとしては現役時代を含めて初となるバンド形式のライブで定番曲からレア曲までアンコールを含めて全19曲を歌い、全公演満員の観客を魅了した。ENCOUNTは最終公演となった24日の夜公演をレポートする。

「メロン記念日’25 PREMIUM SHOW~追熟メロン~」ライブレポート
デビュー25周年を記念して期間限定で活動中のアイドルグループ・メロン記念日が11月23日、24日と2日間4公演にわたり、東京・第一ホテル両国で『メロン記念日’25 PREMIUM SHOW~追熟メロン~』を開催した。単独ライブとしては現役時代を含めて初となるバンド形式のライブで定番曲からレア曲までアンコールを含めて全19曲を歌い、全公演満員の観客を魅了した。ENCOUNTは最終公演となった24日の夜公演をレポートする。(取材・文=福嶋剛)
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今年1月に斉藤瞳、村田めぐみ、柴田あゆみの3人で期間限定の活動を発表すると、サブスク解禁、トークライブ、アイドルフェスへの出演、2010年の解散ライブの爆音上映会、さらに7都市14公演に及ぶ全国ツアーなど、空白の15年間を埋めるかのように目まぐるしいこの1年を過ごしてきた。また、長い間、現役を離れていた3人とは思えない圧巻のステージがファンの間でも話題となり、音楽フェスに出場するとどの会場もメロンカラーの緑のペンライトに染まった。
そんなファンの熱烈なアンコールに応える形で追加公演となる『追熟メロン』の開催が決定した。今回は過去のソロライブでも初めてとなるバンドの生演奏で歌うプレミアムなステージが用意された。
東京・第一ホテル両国は、“相撲の聖地”でもある両国国技館のすぐそばにあり、会場となった大宴会場「清澄」に入ると村田の発案で相撲太鼓(一番太鼓)がBGMで使用された。メロン記念日らしいユニークな演出に観客の緊張も一気にほぐれ、大きな太鼓の音が鳴り響く中でギター、キーボード、ドラムの3人のバンドメンバーがステージに登場した。
会場が暗転し、バンド演奏による『メロン記念日のテーマ』が始まると、客席は緑色のペンライト一色に染まった。観客の大きな歓声に合わせてチェック柄のジャケットとグレーのパンツのスタイリッシュな衣装で統一した3人がゆっくりとステージに登場すると1曲目は『シャンパンの恋』でスタート。バンド演奏によって3人の歌にもグッと大人っぽさが増した。続けて2曲目は、スパニッシュ風の生ギターのイントロに合わせて『MI DA RA 摩天楼』を披露。情熱的なリズムに合わせて3人が華麗な振り付けを披露した。
最初のMCに入り、「『メロン記念日’25 PREMIUM SHOW~追熟メロン~』にようこそー!」と村田が第一声をあげると「どの席もみなさんを幸せにいたします!」と力強く宣言。斉藤は「今日はこの雰囲気にぴったりの曲をたくさん選曲しています!」と笑顔を見せた。柴田は「今日は着席スタイルですけど最後まで私たちに声援を届けてほしいです」と呼びかけると観客は一斉に「はい!」と大きな返事で返した。それを見た柴田はニコッとしながら「うん。良い子です!」と答えると、会場に笑いが起きた。
ここからバンドメンバーと3人の息がぴったり合ったステージが続いていく。キーボードのイントロで始まった『赤いフリージア』では、15年というブランクを経て、今だから表現できる3人の歌声としなやかな振り付けにくぎ付けになり、涙を流すファンもいた。この1年、ライブを重ねていくたびに成熟していく3人のメロン記念日。それに合わせて過去の楽曲も一緒に熟(=成長)しているようにも思えた。
続けて『お願い魅惑のターゲット』ではステージを下りた3人が広い客席をぐるりと周り、力いっぱい拳を上げながら目の前の観客一人ひとりと目を合わせて一緒に楽しんだ。
中盤に入るとこれまで歌う機会がなかったレアなナンバーとソロ曲を披露した。ソロパートでは村田がトップバッターとして軽快に『ランチ』を歌って盛り上げると、柴田はしっとりとした歌声で『ドライブ』を歌い、斉葉はラップを織り交ぜながら『あくま de FAKE』を披露した。そしてソロコーナー最後は今回の25周年の活動に参加できなかった大谷雅恵のソロナンバー『6月のサンシャイン』を大谷の分まで3人で、あえて歌割を設けずすべてユニゾンで歌い上げ、ファンもその気持ちを受け取って声援を送った。村田が「4曲続けて歌えてよかったです。みんなの胸にも届いたかな?」と問いかけると会場からは温かい拍手が鳴り響いた。
後半はバンドのプレミアムな演奏で今でもハロー!プロジェクト現役メンバーやファンから人気の高い『香水』を披露した。アコースティックギターのメロディーに合わせて柴田が心を込めて歌い上げると会場は静寂に包まれ、後半の3人の美しいハーモニーが観客の心に響きわたる。歌い終わると柴田は感極まり、斉藤が「この形で『香水』を聴くと沁みるよね」としんみり。客席の温かい拍手にうれしそうな3人の表情が印象に残った。
ここで「メロン記念日はロックなナンバーも多くて、やっぱりバンドさんとやりたいよねー!」と斉藤が客席をあおると、『ロマンチックを突き抜けろ!~Break it now~』、続けて観客の大合唱と共に『This is 運命』を歌い本編が終了した。

アンコールでファイナルライブの開催を発表
ヒートアップしたままの会場には大きなアンコールの声援が響き、それに合わせてメンバーがステージに戻るとデビュー曲『甘いあなたの味』を歌った。
歌い終わると斉藤がマイクを持ち、「先日、つんく♂さんにお会いする機会があって、『なぜデビュー曲がこの曲だったのか』と尋ねたら、『4人はリズムも取れないしドンくさいからアップテンポの曲は歌いこなせないと思って最高の曲をお前たちに用意した』と答えてもらいました。25年たってほんとの意味を知れてうれしかったです。」とグループの生みの親であり、プロデューサーのつんく♂さんとの会話について打ち明けた。そして「今日はバンドメンバーもいて心強かったですし、バンドだと上がるよね! 最高の25周年になりました」と喜びを伝えると、柴田は「現役の時にもっとやりたかったです」とつぶやき、観客は大笑いした。
ここで斉藤が「今年はもう終わっちゃうよ。淋しいよね」と限定活動の終わりを匂わせるコメントに客席からはため息が漏れた。
「そんなちょっとしんみりしているみなさんに」と斉藤が小さな声で話し始めた瞬間、客席から「おーー!」と期待の声があがり、「お知らせがありまーす!」と叫んだ斉藤。するとその内容を聴く前にファンは一斉に大声を挙げた。
「2月14日土曜日、ファイナルライブ決定!!」
大きな拍手と喜びの絶叫に包まれた会場だったが、同時に「ファイナル」という言葉に複雑な表情を浮かべるファンもいた。2010年の解散から2度と見ることはないと思っていたメロン記念日が、夢でも錯覚でもなく15年という歳月を経て、まさかの復活を遂げ、さらにパワーアップして目の前に戻ってきてくれたという喜び。同時に来るファイナルライブでもう一度お別れをしなくてはいけないという切ない気持ち――。その両方の感情がファンの表情や声にも表れていた。
一方で25周年という1年限定だからこそ、全国のファンや全ての関係者への感謝を精いっぱいの形で届けたいと全力で駆け抜けてきたメンバー3人の思いも伝わってくる。
2026年2月14日のファイナルライブについては現在のところ情報はここまでとなり、後日公式SNSなどで詳細が発表されるという。
アンコール最後のナンバーは、この再結成期間でライブでの定番曲となった『メロンティー』を歌った。2009年にシングルカットされたメロン記念日×GOING UNDER GROUNDのロックナンバーだが、当時はバンド演奏によるライブが実現しなかったため、15年の歳月を経てようやくこの日を迎えた。観客は立ち上がりたい気持ちをグッと堪えてペンライトを高く掲げ、最後まで大きな声援を送った。
終演後も、会場に残ったファンによるアンコールの拍手がしばらく鳴りやまなかった。26年目のデビュー月である2月のファイナルライブではどんなステージを見せてくれるのか。まだまだメロン記念日の熱狂は終わらない。
『メロン記念日’25 PREMIUM SHOW~追熟メロン~』
11月24日(月・祝)東京・第一ホテル両国
2公演目セットリスト
M1 シャンパンの恋
M2 MI DA RA 摩天楼
M3 レモンタルト
M4 赤いフリージア
M5 お願い魅惑のターゲット
M6 チャンス of LOVE
M7 キライ、スキ スキ スキ ホント、ウソ ウソ ウソ
M8 ランチ(村田めぐみソロ)
M9 ドライブ(柴田あゆみソロ)
M10 あくま de FAKE(斉藤瞳ソロ)
M11 6月のサンシャイン(大谷雅恵ソロ曲を3人で歌唱)
M12 ほとんどがあなたです。
M13 愛してはいけない…
M14 香水
M15 ロマンチックを突き抜けろ!~Break it now~
M16 This is 運命
アンコール
M17 甘いあなたの味
M18 アンフォゲッタブル
M19 メロンティー
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