中村倫也、声優として「売れたいなー」 アニメ映画で原作者が絶賛「予想を超えてよかった」
俳優の板垣李光人と中村倫也が5日、都内で行われたアニメーション映画『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』の公開初日舞台あいさつに登壇した。

映画『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』公開初日舞台あいさつ
俳優の板垣李光人と中村倫也が5日、都内で行われたアニメーション映画『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』の公開初日舞台あいさつに登壇した。
原作は、白泉社ヤングアニマル誌で連載され、第46回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した武田一義氏による同名漫画。太平洋戦争末期、すでに戦局が悪化していた昭和19年9月15日に始まった「ペリリュー島の戦い」と、終戦を知らず2年間潜伏し続け、最後まで生き残った34人の兵士たちが生き抜こうとした姿を描いた。
亡くなった仲間の最期の勇姿を遺族に向けて書き記す「功績係」という仕事を命じられた漫画家志望の主人公・田丸均(たまる・ひとし)を演じた板垣は、「初日を迎えることができて、SNSでも感想をいただいて、しっかりと届いている。初めてご覧になった方も感想を書き留めていただけたらうれしいです。本当に感無量です」と充実感をにじませた。
田丸の相棒・吉敷佳助(よしき・けいすけ)を演じた中村は、「たくさんの方に見て知って感じて考えていただきたい作品です。こんなにたくさんの方に見ていただけたことがうれしいです」とコメント。客席に阪神タイガースファンの子どもを見つけると、「映画、怖かった? 怖かったね。でも、その記憶が大人になっても残る貴重なものになると思うので、阪神を応援してください」とやさしく声をかけると、板垣が「そっちですか!」とツッコミを入れ、会場が笑いに包まれた。
原作者で共同脚本を担当した武田氏は、中村が演じた吉敷について「中村さんのやった吉敷の声を聞いた時は、ただ戦場で強くて冷静に物事を考えられるかっこいい吉敷だけじゃなくて、お父さんのいない農家の妹とお母さんと暮らしている長男の吉敷佳助というのが、エピソードが出てくる前からいてくれたなという感じで、それが僕の中の予想を超えてよかったです」と絶賛。司会がSNSでの反響も大きかったことを明かすと、中村は「仕事増えますかね? 声優はむずかしいんでやっていきたい。売れたいなー」と笑顔でアピールした。
イベント中盤には、本作の主題歌を担当した上白石萌音のビデオレターがサプライズで上映され、「お互いの声を聞いて、どんなことを思われましたか? 褒め合っていただけたらうれしいです」とムチャブリ。上白石の発言を受け、中村は「俳優ならこういう褒め合う時間、恥ずかしいってことが分かっているはずなのに、上白石さんは悪い子だね」と苦笑い。
板垣が「田丸は吉敷と出会って、心身ともに助けられている。中村さんの声がちゃんと、がっつり体重を乗せて寄りかかっても大丈夫だっていう安心感がありました」と感謝を伝えると、中村は笑みを浮かべ「思いついちゃったから言っていい? 人の声をイナバ物置みたいに言ってくれてありがとう。『100人乗っても大丈夫!』すいません、腰を折って」と再び会場を笑いに包んだ。
中村は、2019年に実写映画『アラジン』で主人公・アラジンの吹き替え声優を担当。『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』(23年)にもゲスト声優で出演している。
舞台あいさつには、久慈悟郎監督も登壇した。
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