aespa、全公演チケット即完のアリーナツアー完走 緩急つけた全26曲で示した圧倒的な世界観【ライブレポート】
4人組グローバルグループ・aespaが10月11日から13日の3日間、『2025 aespa LIVE TOUR - SYNK : aeXis LINE - in JAPAN』の東京公演を有明アリーナで開催した。チケットは全公演即完売の今回のアリーナツアー。全26曲を通して表現されたaespaの世界観に会場中が酔いしれた。本記事では10月12日に東京・有明アリーナで行われた公演の模様をレポートする。

ツアータイトルに込めた意味「aespaの中心軸はまさにMYの皆さん」
4人組グローバルグループ・aespaが10月11日から13日の3日間、『2025 aespa LIVE TOUR – SYNK : aeXis LINE – in JAPAN』の東京公演を有明アリーナで開催した。チケットは全公演即完売の今回のアリーナツアー。全26曲を通して表現されたaespaの世界観に会場中が酔いしれた。本記事では10月12日に東京・有明アリーナで行われた公演の模様をレポートする。
10月から11月にかけて行われた全国5か所11公演をめぐる今回の日本ツアーは、全公演即完売でチケットがプレミア化するなど、aespaの勢いを感じさせた。グループにとって有明アリーナでのライブは今回が初となった。
定刻を過ぎること数分。会場が暗転し、SEが流れると客席からは割れんばかりの歓声が巻き起こった。ステージから伸びたスポットライトが客席を照らし、高揚感で満ちていく。メインステージから真っすぐに伸びた花道の先のセンターステージに突如として、白い幕が覆いかぶさり、一瞬でステージを隠す。幕がスクリーンとなり、オープニング映像が投影される。4人はどのように登場するのか。観衆が見守る中、白い幕が落ちると、リフトに乗った4人が現れた。
リフトが徐々に降下する中、赤と黒を基調としたクールな装いで微動だにしない4人の立ち姿がaespaの力強さを印象付ける。リフトから降りると、客席に背を向けた4人が横並びにバックダンサーが待つメインステージへの歩みを進めた。
1曲目は『Armageddon』。その後も『Set The Tone』『Drift』と続ける。スクリーンには、ステージ上に設置されたカメラを挑発的な表情で見上げながら踊る4人の姿が流れるなど、思わぬ画角に歓声が飛んだ。火花の特効を合図に、4人が再びセンターステージへと移動。アグレッシブなナンバーを連打したところでMCへと突入した。
KARINA(カリナ)は「2日目なのに初日みたいにドキドキしています。MY-J(日本のファンネーム)きょうもよろしくお願いします」とあいさつ。WINTER(ウィンター)も「初めての方もこれまでaespaのライブに来てくれた方も幸せな思いで楽しめるステージを用意したので、楽しんでくださいね」と続け、GISELLE(ジゼル)は「今日も楽しく遊びましょうね」、NINGNING(ニンニン)も「来てくれたMY-Jの皆さん本当にありがとうございます」と呼びかけた。
KARINAは「今回のツアータイトルの意味をご存じですか。中心軸という意味なのですが、aespaの中心軸はまさにMYの皆さんなので、今日は一緒に私たちの中心軸を探しにいきましょう」と呼びかけ、『Dirty Work』へとつなげた。

ソロ楽曲では4人それぞれの個性を凝縮したかのようなステージング
4人がステージから降りると、スクリーンには「DIRTY WORK GIRLS CLUB」と題された映像が流れる。厨房を舞台に題名の通り、ダークな雰囲気を醸し出した4人が見せる反骨的な表情が印象的だ。そして4人がそれぞれクロッシュで覆われた皿を運んできたところで映像は終了。
はやくもソロ楽曲パートへ。KARINAはスクールガールスタイルの衣装でダンサーを引き連れて登場。ヒップホップパフォーマンスが印象的な『GOOD STUFF』を披露した。続くNINGNINGは『Ketchup And Lemonade』。ステージに寝そべり、照射された映像とシンクロさせながら脚を妖艶に動かしてのパフォーマンス、ハイトーンボイスで観客を魅了する。
GISELLEはポップな曲調の『Tornado』を披露。ムービングステージを駆使し、笑顔を浮かべながら軽快なステップワークで会場を軽やかな雰囲気へと変えた。最後に登場したWINTERはジャケットスタイルで『BLUE』をパフォーマンス。マイクスタンドで熱唱するなど、歌声と表情で観衆をくぎづけにした。
スクリーンには再び映像が流れる。続いてのテーマは「ARE WE CRIMINALS?」。純白のドレスをまとった4人。その姿のままにKARINAはサンドバッグにパンチを繰り出し、WINTERは額縁のガラスを踏み割る。NINGNINGは工具を用いながらドア鍵を破壊、GISELLEは看板にスプレーアートをするなど、装いに似つかわしくない行動を取っていく。そして、けたたましいサイレンを合図に映像は終わった。
24年にリリースされた日本デビュー曲『Hot Mess』が会場に流れる。白い衣装の4人がメインステージに再登場。『Trick or Trick』と力強く続けた。
続くMCでは、それぞれがソロ楽曲のテーマを説明。KARINA『GOOD STUFF』は「これはあるアニメを見て、感銘を受けて歌詞を書いた曲です。アニメのキャラクターみたいに制服を作ってみました」と衣装にもこだわったと明かした。NINGNINGの『Ketchup And Lemonade』は「R&Bの感じもありますし、ヒーリングの曲のように別の世界に行くような感じがありましたよね」と説明。「歌いながら本当に気分がよかった」と感想を口にした。
GISELLEは『Tornado』について、「悩みがあるときに明るくしてくれる曲」と紹介し、「皆さんも聞いた時に幸せになってほしいなと思いました」と説明。WINTERは『BLUE』について「MYの皆さんが疲れている時、何かを諦めたいと思っている時に癒やしになってもらいたいと思って作りました」と明かした。
続くブロックではこれまでの空気感から一変。『Flowers』『Lucid Dream』『Thirsty』と披露し、ファンへのレスを交えるなど、柔和な雰囲気となった。『Angel #48』では、シャボン玉が舞う演出で会場を華やかに彩った。『Better Things』と続け、アップテンポな『ZOOM ZOOM』で会場の空気をガラリと変えた。
再び会場には映像が流れる。タイトルは「I AM A RICHMAN」。スーツファッションに身を包み、エージェント風の4人がまるで金の運び屋になったかのような映像となった。そして、そのままの勢いで、今ツアーで日本初披露となった『Rich Man』へとつなぐ。黒と白を基調とした衣装に着替えた4人。会場からはコールも巻き起こった。
さらに、『Kill It』『Dark Arts』と続け、ハードなダンスの連続で息切れしながらもMCに突入。メンバーが「あつ~い、助けて」とかわいらしく助けを求めると大歓声だ。

覚えたての日本語を披露、アンコールでは客席にサプライズ登場
ここで、メンバーが覚えた日本語を披露するミニコーナーに突入。それぞれが“キャラ”になりきり、照れた表情を浮かべながら、ファンの前で披露。客席からは悲鳴のような歓声が飛び交った。
GISELLE「MY-Jといるこの雰囲気めっちゃエモいんだけど~」
WINTER「今日のステージ、マジ神じゃね? メロすぎてきゃばい」
NINGNING「ファンの笑顔見れて癒やされるわ~」
KARINA「エモすぎてテンション上がるわ、秒で泣くかも」
KARINAは「これから皆さんがエネルギーを100%使って全力で遊ぶ時間なんですけど、準備できましたか?」と呼びかける。そして、「みんなで一緒に目を閉じて5秒数えてください」とカウントダウンしながらステージの舞台下へと消えていった。さきほどまでのエネルギッシュなパフォーマンスからは想像もできない、わちゃわちゃとしたアットホームな雰囲気に会場は笑顔に包まれた。
転換の時間は、バックダンサーがセンターステージでダンスを披露。4人が『Next Level』で再登場すると大歓声が巻き起こる。「レッツゴー!」「TOKYO!」などのあおりに、MYもコールで呼応する。さらに『Supernova』とライブ定番曲をたたみかけ、この日1番のコールが鳴り響いた。『Whiplash』では、aespaらしい力強さに客席は大興奮だ。
そして本編ラストは『Girls / Drama Mashup Ver.』。『Girls』と『Drama』を組み合わせたライブならではの楽曲だ。前奏では轟音とともにど派手な火花が舞う。最高潮に盛り上がりを見せる中、スクリーンに「GIRLS」の文字だけ残し、会場から4人が去っていった。
興奮でざわめきがおさまらない有明アリーナ。アンコール中には定番のダンスタイム。客席のファンが見事に踊りこなすと、歓声と拍手が飛んだ。
ひとしきり盛り上がりをみせると、会場は暗転し、ステージ両脇からフロートに乗ったメンバーが客席に登場した。まさかのサプライズに会場からは悲鳴が巻き起こった。パーカーやTシャツといったカジュアルな装いの4人は、そのままフロートで移動しながら『Sun and Moon』『Live My Life』で集まったMYへ感謝を届ける。
メインステージに戻ると、KARINAは「最後まで応援と愛を送ってくれて本当に本当にありがとうございました」とMC。WINTERも「今日も本当に幸せでした」と思いを伝える。GISELLEは「本当に私たちも力をすごいもらっていました。今日も本当にありがとうございました」と続けると、NINGNINGは「今日もめっちゃ幸せです。本当に本当にありがとうございます」と感謝した。
そして、集まった観客と記念撮影を行い、WINTERが「この曲はMYの皆さんが私たちにとってどんなに大切な存在かを知らせてくれる曲です」として、『To The Girls』を披露。メンバーもペンライトを振りながら笑顔を届け、「今日は皆さんありがとうございましたー! おやすみなさい!」と全26曲のパフォーマンスを終えた。
aespaらしく力強くスタイリッシュなパフォーマンスを軸としながらも、ファンシーな楽曲も織り交ぜ、緩急のついたステージングとなった。「これぞaespa」という世界観を存分に表現した一夜となった。

◯『2025 aespa LIVE TOUR – SYNK : aeXis LINE – in JAPAN』10月12日セットリスト
1. Armageddon
2. Set The Tone
3. Drift
4. Dirty Work
5. GOOD STUFF (KARINA Solo)
6. Ketchup And Lemonade (NINGNING Solo)
7. Tornado (GISELLE Solo)
8. BLUE (WINTER Solo)
9. Hot Mess
10. Trick or Trick
11. Flowers
12. Lucid Dream
13. Thirsty
14. Angel #48
15. Better Things
16. ZOOM ZOOM
17. Rich Man
18. Kill It
19. Dark Arts
20. Next Level
21. Supernova
22. Whiplash
23. Girls / Drama Mashup Ver.
-ENCORE-
EN1. Sun and Moon
EN2. Live My Life
EN3. To The Girls
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