【STARGLOWインタビュー連載5】KANONの理想「感想が止まらないライブ」 最長3年練習生を経た19歳

SKY-HIがCEOを務めるBMSGのオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(以下、ラスピ)』から、5人組グループ・STARGLOW(スターグロウ)が誕生した。ラスピはBE:FIRST、MAZZELに続く3組目のボーイズグループ結成に向けた10代限定のプロジェクトで、最終審査でRUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAMの5人を選出。9月22日には、最終審査楽曲『Moonchaser』がプレデビュー曲としてリリースされた。同日の記者会見を皮切りに、メンバーはテレビ、ラジオ番組に出演。来年1月31日、2月1日には横浜BUNTAIでデビューイベントが開催される。ENCOUNTは希望に満ちた5人にインタビュー。それぞれに、デビューをつかんだ思いとビジョンを聞いた。ラスト回はKANON。

19歳にして色香が漂うSTARGLOWのKANON【写真:増田美咲】
19歳にして色香が漂うSTARGLOWのKANON【写真:増田美咲】

俳優志望からの転身

 SKY-HIがCEOを務めるBMSGのオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(以下、ラスピ)』から、5人組グループ・STARGLOW(スターグロウ)が誕生した。ラスピはBE:FIRST、MAZZELに続く3組目のボーイズグループ結成に向けた10代限定のプロジェクトで、最終審査でRUI、TAIKI、KANON、GOICHI、ADAMの5人を選出。9月22日には、最終審査楽曲『Moonchaser』がプレデビュー曲としてリリースされた。同日の記者会見を皮切りに、メンバーはテレビ、ラジオ番組に出演。来年1月31日、2月1日には横浜BUNTAIでデビューイベントが開催される。ENCOUNTは希望に満ちた5人にインタビュー。それぞれに、デビューをつかんだ思いとビジョンを聞いた。ラスト回はKANON。(取材・文=コティマム)。

 俳優志望だったKANONは、2021年に開催されたBE:FIRSTのメンバーを決めるオーディション『THE FIRST(以下、ザスト)』を見て、アーティストを目指すようになった。22年には、MAZZELのメンバーを決めるオーディション『MISSIONⅹ2』に挑み、ファイナリストに残ったが落選。RUI、TAIKIに続きTRAINEE(=練習生)としてBMSGと契約した。SKY-HIからは「BMSGを体現してくれる人」と、その人間性も評価されている。ダンス、歌唱だけでなく、セクシーな目線使いや表情も魅力だ。インタビューではゆっくりと言葉を選びながら思いを語った。

――デビューが決まった気持ちから教えてください。

「TRAINEEとしてBMSGで約3年やらせてもらい、多くのことを学びました。『こんなに成長させてくれたBMSGでデビューしたい』ってずっと思っていたので、『本当に良かった』という気持ちです。これからデビューし、たくさんの人に音楽を届けられることがうれしいです」

――プロの生活はいかがですか。

「めちゃくちゃ楽しいです。『もっと寝たいな』と思うことはあるけど、『忙しい』ってありがたいこと。今のこの時間に感謝し、かみしめてやっていきたいと思っています」

――プレデビュー曲の『Moonchaser』は最終審査で歌った時と歌割りが替わりましたが、STARGLOWバージョンの『Moonchaser』はいかがでしょうか。

「最終審査中は、『これがプレデビュー曲になるんだ』と思って練習していました。ただ、どんなコンセプトのグループになるのかも分からなかったので、『とりあえず練習しよう』という意識でした。でも、STARGLOWになってからは、『俺ら5人のための曲だな』と思えました。『それぞれがたどってきた道、積んできた経験、下積みがあっての今だよね』というメッセージ性が自分たちに響きます。初めてこの5人バージョンの『Moonchaser』を聴いた時は、『俺らだからこそ救える人たちがいるんじゃないか』と想像が膨らみました」

――KANONさんとRUIさんとTAIKIさんの3人はTRAINEE期間も長く、TRAINEEを引っ張っていく側の存在でした。SKY-HIさんからの指示も、「もっと先」を見据えた課題を与えられていたと思います。TRAINEEが長かったからこそのプレッシャーや覚悟はありましたか。

「オーディションが始まる前に日髙(光啓=SKY-HI)さんから、『この3人は一緒にやってきたからこそ、その分、厳しい目で見ることにはなると思う』と言っていただいていました。そして、自分は『その厳しさを乗り越える責任がある』と感じていました。でも、意外とオーディション期間中は気負わず、『目指しているアーティスト像をイメージしたパフォーマンスをしよう』という意識だけでした」

――ラスピ中の4次審査、5次審査の結果発表では、TAIKIさんとRUIさんがそれぞれMVPに選出。KANONさんは6次『VSアーティスト審査』でBE:FIRSTの楽曲『Secret Garden』を披露し、狙ってMVPを獲得しました。意識された点はありましたか。

「正直、自分は5次までは『MVPを獲ろう』という意識がなく、『目の前のことをやるだけ』『良いパフォーマンスをしよう』という感覚でした。でもTAIKIとRUIがMVPを獲っていく中で、6次審査で与えられた『Secret Garden』が自分の得意なジャンルだったのもあって、『ここは俺がMVPを獲らないと逆に失礼だ』みたいな気持ちになりました。今までTRAINEEでやらせていただいた分、ここで自分が微妙なパフォーマンスをしたら本当にダメだと思って。『自分のための曲だ』と言い聞かせて練習したので」

――『Secret Garden』はシックなR&Bで、KANONさんの「得意ジャンル」とのことですが、普段はどんな音楽を聴きますか。

「いろんなジャンルを分け隔てなく聴きますが、特にR&Bが好きです。日本人だと、シンガー・ソングライターのSIRUP(シラップ)さん。一番影響を受けたのは、マイケル・ジャクソンとブルーノ・マーズですね。母がめちゃくちゃ音楽好きで、ずっと車の移動中にマイケルやブルーノなどを流していたので、いつの間にか聴いていた感じです。ドハマりしたのは中学生になってからです」

――ブラックミュージックの影響が大きいですね。

「そうですね。邦楽もそういうルーツのある方、例えば久保田利伸さんとかはめちゃくちゃ聴いていました」

デビューを控えるSTARGLOW。左からGOICHI、RUI、KANON、ADAM、TAIKI【写真:増田美咲】
デビューを控えるSTARGLOW。左からGOICHI、RUI、KANON、ADAM、TAIKI【写真:増田美咲】

心がけは「人に優しく」

――KANONさんは歌声やダンスだけではなく、目線使いや表情、漂ってくる色香に大人っぽさがにじみ出ていて場の空気を引き付ける魅力があります。表現方法などを研究しているのでしょうか。

「もともと俳優を目指していたので、演技の勉強やレッスンをする中で表現力は培われたのかなとは思います。ただ、『こういう感情でやろう』『ここはカメラ目線でやろう』とかは多少決めることもあります。パフォーマンスの直前に決めてやることが多いので、それに伴って表情も勝手についてくるみたいな感じです」

――SKY-HIさんはKANONさんについて、「『BMSGって何なのか』を人間のコアの部分からずっと貫ける人、『BMSGが何なのか』を一番行動で示せる人」と語っています。「BMSGを体現してくれる人」と期待されていることはどう感じますか。

「日髙さんが、自分のパーソナリティーとルーツを知ってくれているからこその期待だと思います。普段、自分は、『人に優しくしよう』と思っています。『優しい』って、すごく良いことじゃないですか。優しくないとなんか嫌だから、ずっと『人に優しくしよう』と思って過ごしています。多分そういうところが『信頼できる』と言っていただいているのかな。それから、BMSGは『Be Myself Group』で、『自分のまま』『自分のありたいようにある』ということ。俳優の仕事は今でもやりたいですし、BMSG側も尊重してくれています。いろいろと挑戦したいです」

――来年1月にデビューショーケースを控えていますが、ファンの方々へメッセージを。

「最終審査が終わってこの5人になった時から、『絶対に謙虚さと素直さとストイックさを忘れない。どんな存在になっても忘れないグループでいようね』と話をしました。それをずっと続けられるようなグループになりたいと思っています。個人的には、ライブが終わった時にお客さんが心動かされて、帰り道で『このライブに来て良かったね』『曲が頭から離れないな』って話してくれる。それが理想で、感想が止まらなくなるライブができるアーティストになりたいです」

□KANON 2006年4月3日、福岡県生まれ。22年に『MISSIONⅹ2』に挑戦し、TRAINEEとしてBMSGと契約。ダンスや歌唱だけでなくセクシーな目線使いや表情なども高く評価されている他、SKY-HIから「BMSGを体現してくれる人」と称されている。

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