主人公は記憶喪失の「魔王」 少女たちと世界の謎に迫るアクションRPG『ステラソラ』プレイレポート

Yostarのスマートフォン向けアクションRPG『ステラソラ』(iOS / Android / PC)が10月20日に正式サービスを開始した。『アズールレーン』『雀魂』『アークナイツ』『ブルーアーカイブ』といった人気スマホゲームのパブリッシャーとして知られる同社の自社開発タイトル最新作ということで、事前登録者数が800万人を突破するなど注目を集めていた本作。リリースから約1週間後に(季節感をあえて無視し)開催された水着キャラクター登場イベントも話題を呼び、好調な滑り出しを切っている。

Yostarの最新アクションRPG『ステラソラ』【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】
Yostarの最新アクションRPG『ステラソラ』【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】

理想のビルドを目指して「星ノ塔」を駆け上がれ

 Yostarのスマートフォン向けアクションRPG『ステラソラ』(iOS / Android / PC)が10月20日に正式サービスを開始した。『アズールレーン』『雀魂』『アークナイツ』『ブルーアーカイブ』といった人気スマホゲームのパブリッシャーとして知られる同社の自社開発タイトル最新作ということで、事前登録者数が800万人を突破するなど注目を集めていた本作。リリースから約1週間後に(季節感をあえて無視し)開催された水着キャラクター登場イベントも話題を呼び、好調な滑り出しを見せている。

“旅と日常が交差するファンタジーRPG”を謳う『ステラソラ』。舞台となるノヴァ大陸には各地に「星ノ塔」と呼ばれる謎多き建造物がそびえており、最上階に眠る「祈願箱」の中からは「神器」なる不思議なアイテムが出現する。そんな「神器」の獲得を目指して冒険に挑む人々は「巡遊者」として広く認知されているというのが本作の世界観だ。

 プレイヤーは、とある「祈願箱」から発見されるも自分がかつてそう呼ばれていたこと以外のほとんどの記憶を失った「魔王」として、冒険を通じ「巡遊者」の少女たちと絆を育んでいくことになる。

 バトルは見下ろし視点のアクションRPG形式。表に出続けて操作可能な「主力」キャラクター1名と、スキルや必殺技の発動時のみ場に出る「支援」キャラクター2名の計3名を一つのパーティーとし、迫りくる大量の敵を蹴散らしていく。

 キャラクターたちには適性こそあれ「主力」「支援」のどちらでも起用でき、「主力」時は通常攻撃と主力スキルと必殺技、「支援」時は支援スキルと必殺技が使用可能。主力スキルと支援スキルはキャラクター固有かつ異なる性能となっており、一粒で二度おいしいお得感がある。

手軽かつ爽快な見下ろし型アクションバトル【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】
手軽かつ爽快な見下ろし型アクションバトル【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】

 メインコンテンツの「星ノ塔探索」では、任意に編成したパーティーで階層クリア型のダンジョンへと挑むことに。各階層のクリア時や突発イベントの結果などに応じて、バフアイテムの「音符」のほかキャラクターの各種スキルを強化する「素質」をランダムに獲得する。最終的なクリアデータは「記録」として保存され、この「記録」を用いて各種コンテンツを攻略していくのが基本的なゲームの流れだ。

 手に入れた「素質」によってスキルの性能や見た目がガラリと変化することもあり、理想とするビルドにどれだけ近づけられるかは運次第。いわゆる『ヴァンパイアサバイバーズ』ライク(※)な強化システムを備えており、結果が「記録」となって他のコンテンツ攻略で役立つというご褒美もあるので何度も繰り返しプレイしたくなる。適正レベルなら1周あたり3〜4分で登頂できる手軽さもうれしい。

※ステージ型で大量の敵を撃破し、キャラクターを強化していくローグライクジャンルの俗称。

コメディ感の強い序盤から、“重い”設定の開示も

 ありがちなメイン操作キャラクターの交代システムなどはなく通常攻撃も自動発動のため、プレイヤーはスキル系の発動および移動や回避に専念できる。PC版ではキーコンフィグも自由に変更可能なので、キーボードによる片手操作で完結する点はありがたかった(オート機能を利用すればスマホ版でも移動操作のみで済む)。ちなみにクローズドβテストでは会話イベントの選択肢などにマウス操作が必要だったが、正式サービス版ではキーボード操作で完結するよう改善されていたので、今後のさらなるユーザビリティ向上にも期待が持てそうだ。

 そんな本作のゲーム性にさらなる深みを与えてくれるのが、魅力的なメインストーリーである。主人公の「魔王」と、偶然の出会いから行動をともにすることとなったギルド「空白旅団」の「セイナ」「アヤメ」「コハク」を中心としたドタバタ劇は、序盤こそコメディ多めだが、締めるところはしっかり締めるアツい展開も用意されている。

 また、断片的に語られていく「魔王」についての情報をはじめ、そもそも「星ノ塔」はおろか世界の成り立ちに関しても謎だらけ。「祈願箱」から「神器」を取り出す際に「巡遊者」は代償として記憶の一部を失うという極めて重い設定も存在するなど、ただならぬ雰囲気が随所に漂っているのも目が離せないポイントだ。

左から、コハク、アヤメ、セイナ(テキストウインドウの立ち絵が「魔王」)【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】
左から、コハク、アヤメ、セイナ(テキストウインドウの立ち絵が「魔王」)【画像:(C)Yostar, Inc. All rights reserved.】

 メインストーリーでは選択肢に応じて「魔王」の直感・分析・混沌のパラメーターが変化する要素があったり、異なる展開に繋がるものやバッドエンドに通じるものもある(バッドエンドに至ってもペナルティはない)。人によっては手間に感じるポイントかもしれないが、個人的にはこうした遊び心に心地よさを感じながらプレイできた。

「魔王」一行を取り巻く冒険が今後どのような広がりを見せてくれるのか。日々の「星ノ塔」探索に勤しみながら、引き続き注目していきたい。

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