なぜ元RIZINガール・あきぴは91秒で一本勝ちできたのか 支えになったメンタルコーチの言葉
第4試合では、元RIZINガールのあきぴ(ABLAZE八王子)が谷山心優(フリー)に91秒で一本勝ち。大会後、相手を失神させての鮮やかなフィニッシュを振り返った。

4児の母として子育てとの両立に苦悩「睡眠時間は3~4時間」
格闘技イベント「DAYS Presents DEEP JEWELS 51」(2025年11月23日、東京・ニューピアホール)第4試合 DEEP JEWELSストロー級 3分×2R アマチュアSルール
第4試合では、元RIZINガールのあきぴ(ABLAZE八王子)が谷山心優(フリー)に91秒で一本勝ち。大会後、相手を失神させての鮮やかなフィニッシュを振り返った。
落ち着いた試合運びだった。ゴングが鳴ってすぐに打撃をもらう展開から、そのまま組むと左の膝を入れ、スタンド状態でバックを奪った。足の甲を激しく踏んでくる谷山の背中に乗り、首に手を回すとそのまま前転。リアネイキッドチョークを鮮やかに極め失神させての一本勝ちを収めた。
初めて人を失神させた。「ちゃんと絞まっている感覚が自分のなかでなくて『あれ?』と。『終わっていいのかな?』と思いました」とその感覚を振り返る。
格闘技歴は5年。コンスタントに柔術の試合にも出場している。普段から自分よりも体の大きな男性と組み合っているため、怖さはあまり感じなかった。
「ブラジリアン柔術の練習の成果が出ましたね。いままでMMAを4戦やってきたけど、柔術をうまく使えなかった。何よりも大好きな柔術の、普段の体の動きが出せたことがすごくうれしかったです」
また、これまで相手に打撃をもらうと、焦ってしまっていたが、この日は落ち着いていた。その理由はメンタルコーチの存在だという。
「柔道の中山有加さんに、私が試合でパニックになってしまう話をしたら、いろいろと聞き出してくれました。私の場合だと『みんな応援してくれているからいい試合をしなきゃ』とか『勝たなきゃ』とかずっと考えていたらしくて。“試合は勝たなければいけないものではなくて、成長を見せる場だよ”と言ってくれて。そう思うと今日はリラックスできました」
振り返ってみれば、今年だけでMMAの試合を4戦もした。一方で4児の母としての一面もある。子育てとの両立に苦悩しながら積み上げてきた。
「プロのみなさんに追いつきたくて、とにかく精一杯ですね。寝る時間を削って家事と育児。睡眠時間は3~4時間です。工夫して周りに助けてもらってなんとかやれています。こうやって格闘技ができていることも当たり前ではないので感謝しています」
これまでのアマMMA戦績は2勝3敗。プロ挑戦を問われると「全然まだまだ」と即答。「3連勝できるぐらいいい試合をアマチュアでできるようになったらプロになりたいと思う。まだまだ来年もずっとアマチュアでお願いしたいと思っています。自分の中で納得できないと嫌なんで」と本音を明かした。
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