6人組ダンス＆ボーカルグループ・GENERATIONSにとって、初のドキュメンタリー映画『GENERATIONS：The Documentary』（松永大司監督）が、本日21日に公開された。同作では、昨年6月25日に関口メンディーが脱退し、グループが新体制となったことへの不安や葛藤、リスタートとなったアリーナツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2024 “GENERATIONS 2.0”』に完全密着している。公開に伴い、ENCOUNTは6人それぞれに同作への思い、活動のビジョンなどを聞いた。第5回は数原龍友。（取材・文＝ふくだりょうこ）

――完成した作品の感想を教えてください。

「過去のことですけど、より遠い昔の話のような感覚がありましたね。やっぱり、それだけ大変ではあったんですが、新体制になり、充実した時間が自分の中では流れていたので。なので、『（当時）どんなことを考えていたのかな』と思い出しながら見ていました」

――劇中では個別インタビュー場面があります。他のメンバーが何を思っているのかを知った感想は。

「言葉を交わさずに分かることもあるんですけど、『しっかりと話さないと、分からない部分がたくさんあるな』『コミュニケーションはより大切だな』と感じました。みんな、同じような苦しみや葛藤があるんだなと」

――1年ほど前になりますが、ツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2024 “GENERATIONS 2.0”』を振り返った今の思いは。

「いつも応援してくださっている皆さんとの絆が、より強固なものになった感覚でしたね。だからこそ、今年もツアーができているのかなと。『全部、つながっているんだな』と思います」

――初日、ステージに立った瞬間のことは覚えていますか。

「正直、こらえきれなかった部分は多くありました。あんなに不安を抱えながら初日を迎えたのが初めてだったので。『いろんなことがあったけど大丈夫かな』という気持ちが、最初の歓声で『そんなことはなかった』という気持ちに変わった時に自然と涙があふれました」

――13年間の中で、ボーカリストとして進化したと感じている部分はありますか。

「『こんなことがやりたい』というのも口だけじゃなく、『それがやりたいんだったら何をしなきゃいけないか』ということが分かりました。頼み方もそうですし、モノの作り方、や言葉選びも、引き出しは『増えたのかな』と思いますね。なので、言葉をつづることが『面白いな、楽しいな』という風に思えるようになりました。表現者というお仕事をさせてもらっている以上、すごくいい方向に向いているのかなと思います」

――片寄さんとの「絆」については。

「オーディションのころから含めると約15年になります。メンバーが一人抜けるとなった時に、『偶然で集まった人たちが、同じ志を持って活動しているのはすごい奇跡なんだな』と思ったんですよね。なので、こうやって変わらず一緒にGENERATIONSのボーカルとして歌えているというは、奇跡的なこと。それを忘れてはいけないと思いますね」

――グループの変化については、どのように感じていますか。

「新体制になって今年は『PRODUCE 6IX COLORS』という自分たちでGENERATIONSの楽曲をプロデュースするプロジェクトに挑戦したり、いろいろと精力的に活動したことによって、『まだまだやれることはたくさんあるんだな』と気づけたのは大きいかもしれないですね。特に『PRODUCE 6IX COLORS』は、すごく大変なプロジェクトでした。でも、みんなで話し合って一つのものを目指すのもいいんですけど、『誰かがGENERATIONSをプロデュースしたらこんなことになるんだ』という発見も多くありました。それができるのは、『GENERATIONSの強みだな』と思いましたし、すごく濃く、忙しくさせてもらえた1年半だったなと思います」

――「まだまだいろんなカラーがあったんだ」と気付いたファンの方々もいたかもしれませんね。

「それこそ、（小森）隼がプロデュースした『MY GENERATION』は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのゴッチ（後藤正文）さんにプロデュースしてもらったり。隼は個人的にＪ-ROCK大好きなので、よく聴いているのも知っていたんですけど、このタイミングでこういう巡り合わせができたのは、僕たち自身にとっても喜ばしいことでした。今後にもつながりますよね。また、別の方とでもいいですし。そういう柔軟性みたいなものは、このプロジェクトきっかけにグループとして得られたものなのかなと思います」

――一つの節目となるツアーをへて、「今後の目標」を教えてください。

「ソロの活動の時にもよく言うんですけど、自分たちのグループがこの世からいなくなっても、誰かが歌い継いでくれる楽曲を『残していきたいな』と思っています。グループとしては、日本の音楽史に残る1曲を」

□GENERATIONS　白濱亜嵐、片寄涼太、数原龍友、小森隼、佐野玲於、中務裕太の6人組ダンス＆ボーカルグループ。2012年11月に『BRAVE IT OUT』でデビュー。19年には、グループとして初の全国5大ドームツアーを開催。

□数原龍友　1992年12月28日、兵庫県生まれ。ボーカル。

※【GENERATIONSインタビュー連載6】は、22日午前11時10分配信で白濱亜嵐。