【ONE】40連勝の吉成名高、王座戴冠の快挙も“2発の被弾”を反省「未熟で発展途上」

アジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」で初代アトム級ムエタイ世界王者となった吉成名高(24=エイワスポーツジム)が18日、都内のVASILEUS GYMで会見を行った。吉成は16日に東京・有明アリーナで開催された「ONE 173」で世界王者決定戦に勝利し、日本人として初めてONEムエタイのベルトを獲得。「自分の中では評価したい」と改めてその実感を口にしたうえで、将来のキックボクシングへの挑戦を示唆した。

会見に登壇した吉成名高【写真:ENCOUNT編集部】
会見に登壇した吉成名高【写真:ENCOUNT編集部】

16日に日本人として初めてONEムエタイのベルトを獲得

 アジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」で初代アトム級ムエタイ世界王者となった吉成名高(24=エイワスポーツジム)が18日、都内のVASILEUS GYMで会見を行った。吉成は16日に東京・有明アリーナで開催された「ONE 173」で世界王者決定戦に勝利し、日本人として初めてONEムエタイのベルトを獲得。「自分の中では評価したい」と改めてその実感を口にしたうえで、将来のキックボクシングへの挑戦を示唆した。

 2019年にミニフライ級で日本人初となるラジャダムナン、ルンピニー統一王者に認定されるなど、ムエタイ界の“神童”として知られる吉成。16日は実力者のヌンスリン・チョーケットウィナー(タイ)を3-0の判定で下し、日本人としては初めてONEムエタイのベルトを獲得する快挙を成し遂げた。

 笑顔で会見に臨んだ吉成は、「ONE4戦目となって、だいぶ試合前のハイドレーションテストとかに慣れが出てきた。対戦相手は僕よりも倍の戦績がある選手でしたが、勝利を収めてベルト獲ることができたのは、自分の中では評価したい」と改めて喜びを口にした。

 熱戦から2日、左目の下にはアザができていた。「僕、ちょっと当たっただけですぐ腫れちゃうので、ディフェンス力がもっと必要になってくる。今回の試合は2発ぐらい顔にもらっちゃったんで、ここは反省です」と明かしたうえで、「まだ自分も未熟で、発展途上だなっていうのを痛感させられるような試合になりました」とし、さらなる成長を誓った。

 今回の活躍はムエタイが“国技”とされているタイメディアでも大きく取り上げられた。「バンコクの空港とかで広告みたいなところに映してもらえたりとかしてて。やっぱ日本を歩いてる時よりも、タイを歩いてる時のほうが、声をかけられることが多い」とその実感を明かした。

日本人として初めてONEムエタイのベルトを獲得した【写真:山口比佐夫】
日本人として初めてONEムエタイのベルトを獲得した【写真:山口比佐夫】

19年10月から40連勝中

 これで2019年10月から続く連勝が40に伸び、ボクシング界の“モンスター”井上尚弥と比較する声も上がるなど敵が見つからない状態だ。「ムエタイのベルトを獲って敵なしって言われてるタイ人の選手が、キックに挑戦されたりとか、ONEのなかでもいろんなチャレンジができると思う。自分も、例えばベルトを2度防衛して、なかなか対戦相手がいないとなったら、階級を上げてキャッチウェイトで、ベルトを所持してる選手と試合ができたらっていうのも面白いです」と階級を超えた対戦にも意欲を示した。

 そして「タワンチャイ選手、スーパーボン選手のように、キックルールっていうものにもチャレンジしていくのがすごく感動的になるんじゃないかなと思ってます。それが続いていけば、もっと強くなれると思うんで、自分の中でもまずは防衛したいって気持ちがすごく一番強いんですけど、いろんなことにご期待いただければというふうに思います」とキックボクシングへの挑戦を明言した。

 また、今後の日本国内での競技振興についても「(キック参戦など)ワクワクするようなチャレンジをすることで、それが認知度にもつながると思う」とし、自らの活躍でムエタイの価値を証明すると誓っていた。

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