俳優・高石あかりがヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』（月～土曜午前8時）。24日に第41回が放送され、俳優・北香那が演じる県知事・江藤安宗（佐野史郎）の娘・江藤リヨが登場し、英語が堪能でヘブンに好意を持つ様子が描かれた。制作統括の橋爪國臣氏に、北の起用理由や魅力を聞いた。

　まず北の起用理由を聞いた。

「いろんなドラマですてきな役をたくさん演じていて、NHKでも大河ドラマ『どうする家康』で印象的なお芝居をされていました。お芝居がうまいのもそうですが、心のどこかに持っている業を出せる芝居が素晴らしいと思っています。今回演じるリヨにピッタリだと思ってお声がけしました。本当に芝居のできる方。出ていただけてうれしいです」

　リヨというキャラクターは史実で参考になるような人は存在したのだろうか。

「全く創造でもなければ、全く史実というわけでもありません。実際に当時の松江知事に娘さんがいらっしゃいました。その方が八雲にウグイスを贈ったという記録が残っていて、実際に少し好意を持っていたんじゃないか、というような記録も残っています。とはいえ、ドラマで描いているようにガッツリと恋のアピールをしていた記録はありません。ドラマでは9割ぐらいオリジナルです。ちょっとした史料の描写をヒントに作った形です。リヨのエピソードを通してトキの揺れ、ヘブンの揺れを描きながら、2人の間が縮まっていけばいいなと思っています」

　リヨは英語が堪能だが、北はどうなのか。

「英語はそれほど得意ではないということでしたので、レッスンをして臨んでもらいました。北さんは『英語が大変なのー』とおっしゃっていました。錦織さんは英語教師ですので、演じる吉沢さんは完璧に英語を話す必要がありますが、リヨはむしろ完璧な英語ではない方がいいキャラなので、気負わずに、と話しました」

　作品は松江の没落士族の娘で、小泉八雲の妻・小泉セツとラフカディオ・ハーン（小泉八雲）をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描くオリジナルストーリー。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語をフィクションとして描く。

※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか