【ばけばけ】わざとらしく見えないよう“できないスキップ大会” 制作統括が語る撮影現場
俳優・高石あかりがヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時)。19日に第38回が放送され、トキや松野家の家族、サワ(円井わん)、錦織(吉沢亮)がスキップを練習する様子が描かれた。勘右衛門(小日向文世)以外は見事に下手。司之介(岡部たかし)にいたってはバックしてしまう展開。笑わずにはいられないシーンとなった。制作統括の橋爪國臣氏にスキップが下手なシーンを演じる俳優たちの舞台裏を聞いた。

第38回ではヘブンに教わったスキップを司之介以外できない展開
俳優・高石あかりがヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時)。19日に第38回が放送され、トキや松野家の家族、サワ(円井わん)、錦織(吉沢亮)がスキップを練習する様子が描かれた。勘右衛門(小日向文世)以外は見事に下手。司之介(岡部たかし)にいたってはバックしてしまう展開。笑わずにはいられないシーンとなった。制作統括の橋爪國臣氏にスキップが下手なシーンを演じる俳優たちの舞台裏を聞いた。
ドラマではヘブンがスキップを松江に伝えた形になっているが、モデルのラフカディオ・ハーン(小泉八雲)が伝えたという史実があるのだろうか。
「史実にはなく、脚本家・ふじきみつ彦さんのオリジナルです。日々の日常の、ちょっとしたことができたり、できなかったりという部分に幸せがあり、人間のおかしみがあるということを描くのがふじきさんの持ち味。我々がこのドラマを作り上げていく一つのテーマでもあります。その象徴としてふじきさんから、当時の日本になさそうで、でも外国にあるもの、しかも仰々しいことでないものとしてスキップという提案がありました」
スキップをできない芝居をするキャストの現場の様子が気になる。
「スキップをできる人がスキップをできないふうに演じるのは難しく、わざとらしくなりがち。どうしようかとみんなで話していました。どうしたらわざとらしくなくスキップができないように見せられるかといろいろ試していて、“できないスキップ大会”みたいなことをスタッフや俳優陣がやっていました」
誰かを参考にしたのだろうか。
「実際にうちのスタッフの中にも何人かスキップができない人がいまして、その人を見て、『あっ、これができないスキップか』と参考にしたりはしていました(笑)」
各キャストの“できないスキップ”にもバリエーションがあったようだが。
「それぞれの方が独自に『このキャラクターならこんな感じの“できないスキップ”かな』と考え、たどり着いたのだと思います。皆さんわざとらしく見えないようにしないといけない、と話し合っていました。錦織は運動がそんなに得意ではない人。右手と右足が一緒に出るのは吉沢さんが考えてたどり着いた形だと思います」
司之介にいたっては前ではなく後ろに行ってしまった。
「岡部さんが考えてやったことです(笑)。もうお任せでした」
スキップのできない登場人物たちの中で勘右衛門だけは上手にできていた。念のため小日向は本来スキップのできる人なのかを確認した。
「できる人です。もし小日向さんがスキップができなかったらどうしようかと思って、台本が書きあがる前に、小日向さんに『大変失礼なんですが、スキップできますか?』と聞きました。『できるけど。それなんか関係あるの? 時代劇だよ』と言われました。そしてその場でスキップを披露してくれました」
作品は松江の没落士族の娘で、小泉八雲の妻・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描くオリジナルストーリー。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語をフィクションとして描く。
※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか
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