移民の増加で「普通が通じなくなる」 青木真也が懸念する多文化共生「観光客がいないところに行くしかねぇなと」【青木が斬る】
2003年のプロデビュー以来、日本総合格闘技界のトップを走り続けてきた青木真也(42)。格闘家としてだけでなく、書籍の出版やnoteでの発信など、文筆家としてもファンを抱えている。ENCOUNTで昨年5月に始まった連載「青木が斬る」では、格闘技だけにとどまらない持論を展開してきた。今回のテーマは「移民」。

連載「青木が斬る」vol.15
2003年のプロデビュー以来、日本総合格闘技界のトップを走り続けてきた青木真也(42)。格闘家としてだけでなく、書籍の出版やnoteでの発信など、文筆家としてもファンを抱えている。ENCOUNTで昨年5月に始まった連載「青木が斬る」では、格闘技だけにとどまらない持論を展開してきた。今回のテーマは「移民」。(取材・文=島田将斗)
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「日本のコンビニでバイトしている、外国人の留学生みたいな人の接客が悪すぎる事が多い」ととあるキックボクサーがX上にポストした。青木はこれに「まったくの逆だと自分は思っていて……」と持論を展開し、大きな話題となった。
アジア最大の格闘技団体「ONEチャンピオンシップ」を主戦場にしていることもあり、外国人とコミュニケーションを取る機会が多い。「俺はしゃべりかけちゃうタイプの人なんです」と明かす。
「食に関してアジアのスパイス系に強いのよ。ベトナム料理屋に行くと『これは南部だ』『これは東部か』とか話をする。タイ料理でも同じ。案外、俺は外国人に隔たりがあるわけじゃないのよね」
一方、日本国内では外国人観光客の増加や外国人住民の急増などで地域住民との間に軋轢が生まれたりと問題が起きている場合もある。一方で青木が二拠点生活を送っている静岡では実感することはないという。
「これは大きなポイントだと思うんだけど、静岡って観光地が(あまり)ないんだよ。インバウンドの人が来ないから物価も上がらねぇの。宿も上がらないし、飯も上がらない。外国人はいる。技能実習生としているのだけど、しゃべれるのよ。『どこから来たの?』とか会話できるんだよ」
外国人との交流を楽しんではいるが“移民政策”として人数が増えると受け止め方は変わってくると指摘した。
「完全に移民を入れて、そこにコミュニティーが作られるってなるとやっぱり……。俺も(外国人と)しゃべってるとはいえ、いまの比率が変わるとすごく不快になると思う。多文化共生って言うけど、他の文化が入ってきたとき嫌になると思うよ。
コンビニのトイレに貼ってあるじゃん。こんな座り方をするなとか……。そういうのを全部書かないといけなくなる。『これ普通でしょ?』の普通が通じなくなる」
自身に外国人の友人がいることを前置きしつつ、戦後から現在までにある日本と外国人の間の問題に触れ「いままで苦労してるのに『受け入れよう!』となる理由が分からない。簡単な気持ちで受け入れるもんじゃねえよなって思っちゃう」と首を傾げた。
すでに大都市圏はオーバーツーリズム状態になっている。外国人向けに物価はどんどん高騰し、気軽に外食もできないのが現状だ。
「観光客がいないところに行くしかねぇなと思っちゃう。そういうところを探さないといけない。いわゆる“日本”はもう首都圏にはねぇんだよ。ここ(東京・神宮前)、シンガポールと一緒よ。俺は“日本”は地方にしかない。アクセスが悪いところを考えなきゃダメだなと」
そして最後に「移民はいろいろ考え方があるけど、俺は嫌だなって。友人は多いですけど、そこは切り分けないと」と静かに言葉を結んだ。
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筆者の地元でも、ここ最近になって急に外国人が増えた。海外旅行には行くし、外国人の友人もいる。それでも、夜道に集団でたむろしている姿を見て、不安を覚える人の気持ちも分かる。文化の異なる者同士が共生していくには、地域ごとにルールや仕組みを整えていかなければならない。そんな難しさを、改めて感じている。
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