「夜も休まず…」1000キロの海域を手漕ぎ船で横断、命知らずのカヤック集団に遠征費100万円贈呈
一流の登山家や冒険家、探検家など、名だたる本格派のアウトドアズマンが一堂に会する野外フェス「NEW WORLD OUTDOORSMAN FESTIVAL」が7日、茨城・涸沼自然公園キャンプ場で開幕。3日間の開催期間中、豪華ゲストによるトークショーや体験アクティビティが行われる。初日のこの日、「NEWWORLD OUTDOORSMAN AWARD」表彰式が行われ、手漕ぎ舟で島々を旅するカヤック集団「旅ねしあ」が栄えある第1回の受賞者に輝いた。

40日間で約1000キロの距離を手漕ぎのカヤックのみで横断
一流の登山家や冒険家、探検家など、名だたる本格派のアウトドアズマンが一堂に会する野外フェス「NEW WORLD OUTDOORSMAN FESTIVAL」が7日、茨城・涸沼自然公園キャンプ場で開幕。3日間の開催期間中、豪華ゲストによるトークショーや体験アクティビティが行われる。初日のこの日、「NEWWORLD OUTDOORSMAN AWARD」表彰式が行われ、手漕ぎ舟で島々を旅するカヤック集団「旅ねしあ」が栄えある第1回の受賞者に輝いた。
「NEWWORLD OUTDOORSMAN AWARD」は、過去の実績や功績ではなく、新たな冒険に踏み出す一歩をたたえる賞。アウトドアでのチャレンジにおいて、最も挑戦者を悩ませる遠征費の負担を解決しようと、魅力的な遠征計画を提案した者に遠征補助金として100万円の賞金が贈呈される。
アワードを受賞した「旅ねしあ」は、三重、大阪、沖縄でそれぞれカヤック専門店やインストラクター業を営む南平純さん、佐藤瑛彦さん、運天陵さんの3人組。もともと沖縄・石垣島でカヤックインストラクターをしていたときの同僚同士で、2021年からインドネシアを中心に世界の海で長距離の人力船旅チャレンジを行っている。
今回100万円が贈呈された遠征計画は「インドネシア北マルク遠征ウェーバー線横断」。来年1月中旬から2月中旬にかけ、40日間で約1000キロの距離を手漕ぎのカヤックのみで横断する。アジアとオセアニアの間にあるウェーバー線は、氷河期でも大陸がつながらず、速い海流によって陸生成物が横断できなかった生物境界線と呼ばれる海域で、唯一渡れたのは我々の祖先、ホモ・サピエンスだけとされている。旅ねしあの3人は同じくインドネシアの生物境界線にあたるウォールス線とライデッカー線はすでに踏破しており、今回のウェーバー線がこの海域では最後の挑戦となる。
「速い海流の流れる約100キロの区間が旅のクライマックス。夜も月明りを頼りに休まず漕ぎ続けることになります。インドネシアでは天気予報もあてにならない。現地の定住の地を持たないバジャウ族という漂流の民との交流も旅の醍醐味(だいごみ)です」(南平さん)。旅の成果は来年の「NEW WORLD OUTDOORSMAN FESTIVAL」で報告会が行われる。
9日まで開催される「NEW WORLD OUTDOORSMAN FESTIVAL」では、作家の椎名誠氏を始め、はるかなる人類の足跡“グレートジャーニー”をたどった探検家の関野吉晴氏、銃と最低限の装備のみで食料を現地調達するサバイバル登山家・服部文祥氏、日本屈指の洞窟探検家・吉田勝次氏、日本人初となる南極点への無補給単独踏破を達成した極地冒険家の荻田泰永氏、世界七大陸最高峰でのモーターパラグライダー空撮に挑戦中の空撮写真家・山本直洋氏など、そうそうたる面々が登壇を予定している。
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