アーティストで俳優の北山宏光が7日、都内で行われた舞台『醉いどれ天使』取材会に、渡辺大、横山由依、岡田結実、阪口珠美、佐藤仁美、大鶴義丹、演出の深作健太と共に出席。共演者は北山のストイックさぶりを絶賛していた。

【注目】高萩洋次郎が初参戦！　久保竜彦＆佐藤寿人と“広島トリオ”がJリーグ終盤戦をガチ予想

　本作は、名匠・黒澤明監督、主演・三船敏郎で映画化された『醉いどれ天使』の舞台版。映画公開の約半年後に上演されたという記録があったが、当時の台本は長らく見つからず、近年偶然発見され、2021年に舞台化され大反響を呼んだ作品の2025年版。

　三船さんが演じた闇市を支配する若いヤクザ・松永を演じる北山は「深作さんからいただいた演出や、本の読み方などいろいろなパズルが初日を迎え、揃っていくような感覚を皆さんに見ていただける喜びをかみしめながら舞台に上がりたいです」と清々しい表情で語った。

　北山にとって約6年ぶりとなる舞台の座長。北山は「座長という立場より、みんなで作っていく感覚を大切にしています」と思いを述べると「結構セット転換がシームレスな舞台。僕たちも汗をかくのですが、それ以上にスタッフさんたちが大変。舞台というのは、そういう方たちと一緒に作っていくものなんだという気持ちを改めて認識できました」とチームワークの大切さを強調した。

　それでも北山の座長ぶりには共演者たちは感嘆する。松永の兄貴分・岡田を演じる大鶴は劇中では対峙するシーンが多いが「北山くんと戦う場面があるのですが、彼は絶対疲れたという顔をしない。座長の責任感をしっかり感じます。すごいです」と絶賛。
　
　一方、渡辺演じる真田の診療所に住み込む美代を演じた佐藤は「北山さんはファッションチェック大魔王です」と発言。佐藤のフレーズに驚きをみせた北山は「ひとみさんの稽古着がとても可愛くて。サボテンとか牛とか猫が3枚の布のすべてに共存しているんです。Tシャツ、ズボン、靴下……全部違う動物がいたり。見過ごせないぐらい可愛くて、ついチェックしちゃうんです」と説明すると、佐藤から「そんなに細かく言わなくていいから！」と突っ込まれていた。

　北山は「今回の『醉いどれ天使』は、このキャストでなければできない作品になっています。ショーアップされ、ロックな演出でエンタメ感満載でありつつ、作品の持つ重さも失っていない。楽しんで観てくださり、何かメッセージを受け取ってもらえたら」と作品に詰まっている思いを語っていた。