【ばけばけ】キーマンの吉沢亮は「超一流」 制作統括が“役作り”絶賛「事実上3人の物語」
俳優の高石あかりがヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時 ※土曜は一週間の振り返り)。21日に放送された第17回では東京が舞台となり、教師の資格試験合格を目指す錦織友一役の吉沢亮が本格登場した。23日放送の第19回では、錦織が試験を受ける事情が明らかになった。また、小日向文世が演じるトキの祖父・勘右衛門が赤ちゃんのトキと初めて対面し、愛情に満ちた表情を見せる印象的な姿も描かれた。制作統括・橋爪國臣氏が取材に応じ、吉沢の起用理由や魅力、小日向がトキに見せた愛あふれる表情の舞台裏を明かした。

第4週では東京を舞台に錦織友一を演じる吉沢亮登場
俳優の高石あかりがヒロイン・松野トキを、トミー・バストウがレフカダ・ヘブンを演じるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』(月~土曜午前8時 ※土曜は一週間の振り返り)。21日に放送された第17回では東京が舞台となり、教師の資格試験合格を目指す錦織友一役の吉沢亮が本格登場した。23日放送の第19回では、錦織が試験を受ける事情が明らかになった。また、小日向文世が演じるトキの祖父・勘右衛門が赤ちゃんのトキと初めて対面し、愛情に満ちた表情を見せる印象的な姿も描かれた。制作統括・橋爪國臣氏が取材に応じ、吉沢の起用理由や魅力、小日向がトキに見せた愛あふれる表情の舞台裏を明かした。
(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
まず吉沢の起用理由や魅力を尋ねた。
「『なつぞら』や『青天を衝け』でご一緒して本当に信頼できる俳優だと思いましたし、彼の役作りへのストイックさは本当にすごい。彼ほど役作りをしている人はいないと思うほどです。超一流だと、ただただ思う俳優です」
演じる錦織は松江随一の秀才。この先、松江中学の英語教師となりヘブンをサポートする。その錦織にはモデルとされる人物がいるという。
「西田千太郎さんがモデルです。この方がいなければ、ラフカディオ・ハーンは日本にとどまることも、作品を書くこともなかったであろうと思われる陰の主役のような方。錦織はこの作品の中で本当に重要な役で、夫婦の物語と言っていますが事実上3人の物語だと思っています」
西田さんはどんな人物なのか。
「史料はたくさん残っていて、聖人君子で一流の教育者。ラフカディオ・ハーンを支えたと評価されています。でも、彼にも欠点があったり、うまくいかずに悔しい思いをしたりという歴史も多いんです。取材をすると、何かを成し遂げようとして成し遂げられなかった人だと感じます。聖人君子と言われていますが、人間らしさがあり、いろんなことに振り回されたり、すごく裏のある人物。ドラマの中でも少しひも解くつもりですが、吉沢さんと話し、いろんなことを抱えた人物として演じてもらいました」
たしかに試験勉強中の錦織はいきなり上京してきたトキに振り回されていた。
「吉沢さんはイケメンで芝居も上手ですが、ああいう三枚目をやらせると最高に輝きます。学業が優秀なのに貧しくて勉強を続けられなかった忸怩(じくじ)たる思いのある中、一念発起して上京し、教師の資格取得を目指す。錦織にそんな悲哀もありますが、それを感じさせないからっとした感じもすごく素敵です。振り回される吉沢亮さんはいいですね(笑)」

養子をめぐる裏設定とは
ここで小日向が演じる勘右衛門が赤ちゃんのトキを抱いたシーンについて聞いてみた。愛おしくてたまらないという表情だった。
「言うまでもなく本当に素晴らしい演技をする方ですが、小日向さんご自身がとても子ども好きで、『赤ちゃんを見ると自然とああいう顔になっちゃうよね』とおっしゃっていました。その子ども好きな部分がすごく出ているシーンです」
産みの親の雨清水タエ(北川景子)は、“男の子を望んでいたあなたがあの子を抱いてほほ笑んだことを今でも覚えています”と言った。男の子を望んでいたという言葉が気になる。
「本当は男の子が欲しかったけれども、勘右衛門は女の子でも子どもというだけで、無条件で好きになれるおじいちゃん。これは小日向文世さんご自身と重なる部分だと思います。演じる役も子ども好き、小日向さんも子ども好き。『見るだけで顔がほころんじゃうよ』と言いながら演じていました。本当は男の子でなければ養子を断るつもりが、トキを見たら離れられない子ども好きな姿が、あのシーンに出ています」
男の子でなければ養子を断る裏設定があったということか。
「そうです。松野家の跡継ぎということで養子をもらうわけですから男の子でなければ断るつもりでしたが、赤ちゃんのトキを見て顔がほころんでしまい、無条件に受け入れてしまいました」
赤ちゃんを囲む撮影現場はどんな雰囲気だったのだろう。
「みんなであやしたりするので、すごく温かな本当の家族という雰囲気でした」
作品は松江の没落士族の娘で、小泉八雲の妻・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描くオリジナルストーリー。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語をフィクションとして描く。
※高石あかりの「高」の正式表記ははしごだか
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