池上彰、菅新政権に注文 新型コロナと経済対策の両立は「早急にやってしまうと逆効果」

ジャーナリストの池上彰が日本や世界の重要なニュースをスタジオ解説するシリーズ「池上彰スペシャル」(フジテレビ系)は、20日午後8時からの放送で、菅義偉・新政権の誕生、そして刻々と変化する新型コロナウイルスを巡る状況を受け、一部緊急生放送で徹底解説する。

「池上彰スペシャル」司会の池上彰(右)と左から)山崎夕貴アナウンサー【写真:(C)フジテレビ】
「池上彰スペシャル」司会の池上彰(右)と左から)山崎夕貴アナウンサー【写真:(C)フジテレビ】

新型コロナとインフルエンザの同時流行、そして「複合災害」の懸念…20日放送「池上彰スペシャル」で解説

 ジャーナリストの池上彰が日本や世界の重要なニュースをスタジオ解説するシリーズ「池上彰スペシャル」(フジテレビ系)は、20日午後8時からの放送で、菅義偉・新政権の誕生、そして刻々と変化する新型コロナウイルスを巡る状況を受け、一部緊急生放送で徹底解説する。

 今月16日に誕生した菅首相。菅政権のもとで、日本の新型コロナウイルス対策はどうなるのか。これまでの安倍政権の方針や対策と違いはあるのか。さらに世界中で急ピッチで進められているワクチンの開発。果たして順調に進んでいるのか。池上がいち早く、忖度なしの“緊急”生解説をする。

 この冬、新型コロナとインフルエンザの同時流行が起きてしまったら……。私たちの医療は守られるのか? 最前線の現場の声を取材、懸念される日本の医療現場の逼迫(ひっぱく)の原因を、池上が解説する。

 また、大型台風や、いつどこで起きるか分からない大地震など日本を襲う自然災害と感染症が重なる「複合災害」も強く懸念されている。その際の「避難所」が、実は日本では約100年前からあまり進化していない状態なのだ。大勢で密集し、床に雑魚寝する……。感染症対策が取られていなかったこれまでの避難所の実態。新型コロナの感染拡大に伴う「複合災害」に備え、避難所の感染症対策は今を取材。今年7月に熊本県などを襲った「令和2年7月豪雨」で、クラスターを防いだ熊本県内の避難所では、布製の「パーティション」が活躍していた。

 さらに入国規制の緩和を受け、国際空港での検疫体制はどうなっているのか。成田空港で行われている水際対策の最前線を、番組では特別に取材することができた。航空機を降りた乗客の目線で、その検疫の現場を疑似体験する。

 番組収録後、池上は「災害が起きた時の避難所がこれまであまりに非人間的だったということに、今ようやく気がついたということです。たとえ避難していても私たちの日常の生活、人間としての尊厳を失わないような避難生活が絶対に必要だと私たちは自覚するべきだと思います」と語った。

 さらに、新型コロナとの新たな闘いの局面で、菅新政権に望むことについて、「もちろん経済と新型コロナ対策の両立を求めるということはよく分かります。しかし、感染症対策を徹底的に行わず、中途半端に経済を再開させるとまた患者が増えてしまい、その結果、経済行動を制約せざるを得ないということの繰り返しになってしまう恐れもあります」と指摘。「経済を回さないといけないというのは分かりますが、あまり早急にやってしまうと、かえって逆効果になってしまうということに気をつけないといけないと思います」と強調した。

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