「ショックで見れなくなった」の声も 『ガンダム』で描かれた哀しき3つの恋物語
1979年4月7日より放送が開始されたアニメ『機動戦士ガンダム』では、地球連邦とジオン公国による戦争が描かれている。テーマが戦争であるため、登場人物の死に関するエピソードが多く、そこに恋物語が絡んでくることも少なくなかった。主人公のアムロ・レイが乗っているホワイトベース内でも、乗組員たちが織りなす哀しき3つの恋物語が見られる。

『機動戦士ガンダム』の哀しき恋物語から何を学ぶのか
1979年4月7日より放送が開始されたアニメ『機動戦士ガンダム』では、地球連邦とジオン公国による戦争が描かれている。テーマが戦争であるため、登場人物の死に関するエピソードが多く、そこに恋物語が絡んでくることも少なくなかった。主人公のアムロ・レイが乗っているホワイトベース内でも、乗組員たちが織りなす哀しき3つの恋物語が見られる。
例えば主人公であるアムロ・レイがあこがれを抱いたマチルダ・アジャン中尉は、第9話「翔べ! ガンダム」で、ホワイトベースの補給のために現れる。引き続き補給を続けるマチルダであったが、敵のパトロール網を越えようとしたときに襲撃に遭ってしまう。アムロはガンダムで彼女たちを救出した際にマチルダと出会う。
ジオン軍との戦いのなかで、連邦軍からの援護がないことから孤独を感じていたアムロたちは、マチルダたちが補給に現れたことで安堵する。さらにアムロはマチルダを救助したことを褒められ、喜びの表情を浮かべるのだった。この時にアムロはマチルダにあこがれを抱いたようだが、マチルダには婚約者がいるため相思相愛には至らなかった。
そんなアムロの片想いは、第24話「迫撃!トリプル・ドム」で哀しき結末を迎える。敵の黒い三連星との戦いで苦戦するアムロ。そこに輸送機に乗ったマチルダが現れるのだが、敵のモビルスーツ・ドムの攻撃によって命を落としてしまうのだ。マチルダの死には「マチルダが死ぬ場面をみてアムロのように立ち直れなかった」「あまりにもショックでそこから見れなくなった」などの声があがっていた。
アムロの同僚・カイ・シデンも哀しき恋を経験したひとりだ。第27話「女スパイ潜入!」にてカイは、これ以上軍人を続けられないと思い、ホワイトベースを後にする。街に出たカイは、以前基地で声をかけてきた女性・ミハルと再会。幼い弟と妹のためにスパイ活動をしていた彼女に、カイはホワイトベースの情報を横流しする。
その後、ミハルはスパイとしてホワイトベースに潜入。ミハルの潜入と同時期にカイもホワイトベースの苦戦が気になり復帰すると、2人はホワイトベース内で再会を果たす。事情を察したカイは彼女を自室にかくまうのだった。
カイの協力によってミハルの潜入はバレなかったものの、ミハルの情報をもとにおこなわれたジオン軍の攻撃で、ホワイトベース内の子どもたちが巻き添えとなっている姿を見て、彼女は自責の念に駆られる。
カイがガンペリーで出撃する際に、罪滅ぼしとしてミハルも乗船。しかし、ミサイル発射時の爆風に巻き込まれ、彼女はガンペリーから振り落とされてしまう。ミハルは密航者だったため、カイは彼女を失った哀しみを誰とも分かち合えず、ひとり自室で彼女の死と向きあうしかなかった。
また、同作の恋愛エピソードといえば、第36話「恐怖!機動ビグ・ザム」で描かれたスレッガー・ロウの死も忘れられない。補充要員として配属されたスレッガーは「Gファイター」を操縦するベテランパイロット。
第34話「宿命の出会い」でスレッガーは、ホワイトベースの乗組員ミライ・ヤシマに平手打ちをお見舞いしている。彼女の婚約者だったカムランがミライたちを支援しようとするも、彼女がそれを頑なに拒否したからだ。そんな彼女をスレッガーは諭すように説得した。これをきっかけにミライはスレッガーのことを気にしはじめる。
その後のソロモン攻略戦にて、出撃の前にスレッガーは涙を流して見送りにきたミライへ、母親の形見と称する指輪を託し唇を重ねる。しかし、これが2人の最後のやり取りになってしまう。スレッガーは敵のMAビグ・ザムを攻略するために機体ごと特攻をかけて命を落とすのだった。
スレッガーの死に対して視聴者からは「死を覚悟して特攻したスレッガーから死生観を学んだ」「スレッガーの死に泣き崩れるミライのシーンが記憶に残る」といった声が見られる。
これらのエピソードは、抱いている恋心は早く相手に伝えるべきだと示している。もし打ち明けられない恋心でモヤモヤしている人は、明日戦場に出撃するつもりで打ち明けてみてはいかがだろうか。
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