山田裕貴、主演作5か月で3本撮影に休暇を希望「自分の心のキャパを増やすために」
俳優の山田裕貴が19日、自身の連載をまとめた単行本『怪人』(東京ニュース通信社)の発売記念会見に出席。ハードスケジュールな日々、仕事に対する思いを熱く語る場面があった。

『木の上の軍隊』、『ベートーヴェン捏造』、『爆弾』と主演映画の公開が続く
俳優の山田裕貴が19日、自身の連載をまとめた単行本『怪人』(東京ニュース通信社)の発売記念会見に出席。ハードスケジュールな日々、仕事に対する思いを熱く語る場面があった。
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本作は、「役を生きる」をテーマに2019年から25年の約6年間にわたり『TVガイドdan』にて連載してきた『山田裕貴の怪人百面相』をアップデートした1冊。「役者」と「1人の人間」としての山田の二面性をテーマに構成されており、俳優としてさまざまな人生を生き続ける山田の本質を多角的に紐解くようなストーリー仕立てで展開されている。
8年ぶりの書籍発売となった山田は、「たくさんの人に映画館に来てもらったり、作品のおもしろさをドラマでも楽しんでもらいたいというのがもちろんなのですが、ファンの人たちに恩返し、何か形に残るもの、手に取って読める物がなかったと思い、そういった方に向けた一冊になっています」とコメント。「東京ニュース通信社さんが僕の無理難題を頑張って聞いてくださったので、そういう人たちの気持ちも思いも受け取っていただけたらと思います。いつも応援してくださっているみなさん、ありがとうございます」と感謝した。
6年連載を続ける中で自身が置かれる環境が変わったが、仕事に対する気持ちについては、「僕の心意気は変わっていない」と断言。「周りの方の対応が『山田君!』『裕貴!』と呼んでくださっていたのが、『山田さん』という感じになってしまった。悪いことではないのですが、『あれ? こんな距離あったっけ?』となり、周りが僕をデカくしているなと思うと同時に少しさみしさも感じます。『僕は変わっていないんだけどな』『フランクにしゃべりたいんだけどな』みたいな。そういう現場が増えてきた。だけど、毎現場すごく楽しいです」と明かした。
今年は『木の上の軍隊』、『ベートーヴェン捏造』、『爆弾』(10月31日公開)と主演映画の公開が続き、「その時の撮影期間は5か月の間に3本やっていた。それがクランクアップして、次の日から『ちるらん(新撰組鎮魂歌)』のアクション練習が始まった。とんでもないスケジュールをどうにかしたいと思います」と言及。「これは文句ではなく、クオリティーを上げたい。『これで僕は準備ができているのか?』という不安、『これは果たしていい俳優なのか?』と自分に問うてしまう日々が続いている。100作以上やってきたから、頭ひとひねり、心ひとひねりを毎現場で続けて、どうにかやってきたかもしれない」と振り返り、「ここから先、もっとクオリティーを高めたり、ハイレベルなものを目指すうえで、自分の中に落とし込む時間や勉強する時間、アクションなら精度を上げる時間というのが、圧倒的に足りていないと思います。その中で『山田君すごい』と言われて、『もうちょっとできたかもしれない』と思っている自分がものすごく嫌です」と語った。
「そんな中で今やりたいことは?」と質問すると、「2つあります。贅沢は言わないから準備、勉強する時間がほしい。贅沢を言うのであれば、ちゃんとした休暇、それを考えないでいい時間がほしい」と回答。「これはネガティブに書かないでほしいのですが」と前置きしてから、「自分の心のキャパを増やすためにも、一回リセットしていろいろ準備をしたい。エキストラからこの仕事をやっていて、せりふがあるのも、主演作をやれるだけでありがたいんです。その自分を戦わなきゃなと思います。ありがたいだけでは、もうやっていけないところまで来たのかもしれない。僕がそこに来れたのではなく、支えてくれている人のおかげ。今の全力を出し切って、自分で納得しているのですが、そこはバランスをとらなきゃなと思います」と熱弁した。
