『ザ・ロイヤルファミリー』松本若菜、初の日曜劇場に感激「クレジットを見て鳥肌が」 馬との撮影で「つながりを感じた瞬間も」
俳優の松本若菜が、12日からスタートしたTBS系連続ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(日曜午後9時)で、主人公・栗須栄治(妻夫木聡)の元恋人で競走馬の生産牧場を営む野崎加奈子を演じている。このほど取材会に出席し、本作の見どころや競走馬との撮影について語った。

『ザ・ロイヤルファミリー』で生産牧場を営む野崎加奈子を熱演
俳優の松本若菜が、12日からスタートしたTBS系連続ドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(日曜午後9時)で、主人公・栗須栄治(妻夫木聡)の元恋人で競走馬の生産牧場を営む野崎加奈子を演じている。このほど取材会に出席し、本作の見どころや競走馬との撮影について語った。
本作は、競馬の世界を舞台に、ひたすら夢を追い続けた熱き大人たちが家族や仲間たちとの絆で奇跡を起こしていく、人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリーが描かれる。税理士事務所を営む父親を尊敬してきた栗須は自分も同じ税理士という道を選んだが、「一緒に働かないか」と言った父の期待に応えることができなかったことを後悔し、税理士という仕事に希望を見いだせなくなった。そんな中、馬主である山王耕造(さんのう・こうぞう/佐藤浩市)との出会いにより、止まっていた人生が大きく動き出す。
もともと競馬について深く知らなかったという松本は、原作を通じて「ものすごく世界観に入り込みました」と話し、競馬へのイメージがガラリと変わったという。本作の台本を読んだ際には、「人と人とのつながりや、継承という物語のテーマも広がっていくので、それぞれのキャラクターのつながりが原作よりもさらに強くなっていました。加奈子もそうですけど、より人間味の強いキャラクター像になっていると思いながら読ませていただきました」と感想を述べた。
そんな松本が演じる加奈子は、シングルマザーとして子どもを育てながら、北海道・日高地方にある「ノザキファーム」を父と共に経営している。撮影前には牧場で働く人たちの実際のスケジュールを聞いたといい、「本当に大変なんですよ。しかも、加奈子は子どもがいて、父と2人での経営ですから、ものすごく大変なことなんだと思いました」と、分刻みの激務に驚きがあった。
きゅう舎などでの馬との撮影シーンでは、「生き物なので、私たちの思うようには動いてくれないこともあります」と難しさを感じたという。「お馬さんそれぞれにも個性がありますし、私たち撮影隊が極力最少人数だったんですけど、お馬さんを驚かせないように配慮して撮影しました。本番は本当に感動的なシーンになっていたので、私たちとお馬さんとのつながりを感じた瞬間もありました」と印象的な体験を振り返った。

19日放送の第2話が「大好きなんですよ」
また、加奈子は大学進学を機に東京で栗須と出会い、10年ぶりに再会を果たすという役どころでもある。12日放送の初回では偶然、栗須と再会するシーンも描かれた。松本はこの場面について「監督と何度もしっかりと話し合いました」と明かした。栗須の携帯電話を指して「まだ使ってるんだ」と加奈子が言うやり取りもあった。「10年ぶりに再会して、気持ちとしては気まずさとうれしさが半分ずつあって、実はこの2人には長い歴史があるんだなと視聴者の方に思ってもらうように意識していました」と語った。
加奈子と自身の共通点を尋ねられると、「ないです(笑)。だって、すごいですもん」と、芯の強い女性像について語った。
「加奈子は一度東京に出て、結婚して、子どもができました。新たな命が誕生するときに、自分が育ってきた牧場は強いサラブレッドを育てていかないと後世に残る馬を残せないし、経営もできないと気付くんですよね。そこで、自分の実家の牧場を継ぐということを考え始めるんです。そして結局、離婚して実家に戻り、牧場を継ぎます。そんな決断をできる強い女性っていますか? もちろん強いだけではなくて、使命感とか、日高地方を愛しているとか、いろんなことを考えた末の結果として地元に戻ったんだと思います。子どもと一緒に、賭けに出た加奈子の姿に魅力を感じました」
そして、本作を通じて「夢とか希望だけでは食べていけない現実を知ってほしい」と実際に日高地方が抱える悩みも描かれているとして、「人と人とのつながりも大きく描かれますが、その中心にはいつも馬がいます。競走馬に関わる全ての人が願っている夢は、馬がいてかなうものなので、馬にかける情熱や種を超えたつながりで人間も強くなっていると感じた瞬間もありました」と演じる中での気付きもあった。
また、松本は本作が日曜劇場初出演。「モノづくりとしてはどの作品も熱量は高いんですけど、1話の完パケを見た時は『うわ、日曜劇場だ』と思いました。自分のクレジットが出た時はやっぱり鳥肌が立ちましたね(笑)。いろいろな番宣に出させていただいているんですけど、皆さんが面白そうだねと言ってくれます」と笑みがこぼれた。
最後に、19日放送の第2話について「大好きなんですよ」とうなずく。
「(山王の会社)ロイヤルヒューマン社は何とか存続できたものの赤字は続いていて、どうやって競馬事業部を存続させていくかっていうところで、長男・優太郎(小泉孝太郎)から中央競馬で1勝してくれと言われます。そんな簡単なことではないんですけど、みんながロイヤルファイトに夢を懸けるんです。その中で、どういう采配をされるのか、ぜひぜひ見ていただきたいです。加奈子が調教師を紹介するところでもありますし、栗須も改めていろいろ現実を知っていくので、そういったところも見どころになります」
