郷ひろみ、武道館で70歳誕生日「意識したこともない」 普段の生活「特別なことはやっていない」

歌手の郷ひろみが18日、日本武道館で『郷ひろみ70歳記念メモリアルコンサート Hiromi Go at Nippon Budokan 2025 “THE GREATEST 70 SONGS”』を行った。本公演は郷の誕生日である18日、翌19日の2日間で70歳にちなんで70曲を歌唱するというもの。18日は二部制約3時間で35曲を歌い上げ、変わらぬパワフルな「郷ひろみ」を見せつけた。

郷ひろみが武道館でメモリアルコンサートを開催【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】
郷ひろみが武道館でメモリアルコンサートを開催【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】

スペシャルな公演では2日間で70曲を歌う

 歌手の郷ひろみが18日、日本武道館で『郷ひろみ70歳記念メモリアルコンサート Hiromi Go at Nippon Budokan 2025 “THE GREATEST 70 SONGS”』を行った。本公演は郷の誕生日である18日、翌19日の2日間で70歳にちなんで70曲を歌唱するというもの。18日は二部制約3時間で35曲を歌い上げ、変わらぬパワフルな「郷ひろみ」を見せつけた。

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 ライブ前に報道陣の取材に応えた郷。取材現場に郷が登場すると、まず報道陣からのハッピーバースデーの歌声が。思いがけない歌声に迎えられ、郷は「皆さんが美声でびっくりしました、見習いたい」と笑顔を見せた。

 70歳を迎えたことについて「気がついたらこの年齢なんですよね」と言い、「自分の中で70歳だからという意識もないし意識したこともない。今年は18日、19日が日本武道館での公演なのでずっと意識が集中していました」とのことで、年齢について改めて考える時間がなかったと明かした。

 そして、やはり日本武道館での公演は特別。そんなスペシャルな公演では2日間で70曲を歌う。「70曲歌おうかな、と言った時点では本気ではなかった」そうで、具体的に進行していく中で「あ、本当にやるんだ、と思って」と笑みを浮かべた。

 セットリストについては「2日間とも本当に35曲ずつなので懐かしいナンバーから、本当に今のものまで歌います。ポップスもあればバラードも」と改めてその楽曲の幅広さを感じさせた。

 何より、2日間で70曲をこなすというパワーがすごい。記者からは、「不老不死では」「サイボーグでは」なんて言葉も冗談混じりに飛んだが、普段の生活について問われると、「特別なことはやっていない」との答えが。

「とにかく歌う前、コンサートの前や、テレビ収録、レコーディングの前は十分な睡眠をとって。普段は特別なことやってないんですけど、週に3回トレーニングはずっとしている」と明かした。

「変わらないでやり続けることがいいのかな、とぼくの中で今思っているので。いろんなことも含めてこういうやり方に落ち着きました。自分が正しいと思っていることに削ぎ落として今日に至っているので大事にしたいな、って。『継続は力なり』って外国のえらい人が言った言葉ですけど、継続することはすごく大事だな、って改めて思いますね」

 あくまで、自分の中では年齢考えていない。「声が出る、動ける限りは郷ひろみでいたいなと思っているんです。『郷ひろみ』を優先しているときもあれば、気づけば『あ、郷ひろみだな』って思っていることもあるんですよ。運動ひとつとってみても、別に郷ひろみを維持したくてやっているのではなくて、体を動かすことが好きだからずっとやっているんですよ。それがいつの間にか郷ひろみに結びついていることはあるんですよね」と、あくまで自然体だ。

二部制約3時間で35曲を歌い上げた【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】
二部制約3時間で35曲を歌い上げた【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】

先日も高齢者講習を受けてきた

 ただ70代を実感する場面も。「60代があっという間だったので、70代もあっという間だと思うんですけど、家に『高齢者』って届くと『ああそうなんだ』と思うことはありますよね。免許証も70歳から変わるんですよ」と言い、先日も高齢者講習を受けてきたことを明かした。

「講習する先生から素晴らしい運転ですよね、と褒められました。でも、できるからって調子に乗らない方がいいな、というふうには受け止めています。だから今日のステージも慎重に慎重にいって楽しめて、というステージを心掛けたいというふうに思っています」

 さらに新たに挑戦したいことを問われると、「けん玉ですね」と冗談を言ったあと「とにかくみなさんがイメージしていらっしゃる郷ひろみがどこまで続けられるかが僕の挑戦ですよね」と語った。

 70歳、そしてまもなくデビュー55周年も迎える。第一線で活躍し続ける、成功の秘訣について、「考えたことがないですけど……」と言ったあと、「好きなことを早く見つけることができたので、紆余曲折しながらも、ずっと続けてきたことが今の自分を作っているんだろうな、と思います」と言い、「こういうふうに育ててくれた両親には感謝しますね。継続する力をつけてくれたのはありがたいことだな、と思います」とほほ笑んだ。

 最後にファンへのメッセージを問われると「季節もだんだん寒くなってきてるのでお体を大事にされてください。健康でないと何もできないから」と優しい言葉を贈った。

感極まった様子で天を仰いだ郷ひろみ【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】
感極まった様子で天を仰いだ郷ひろみ【写真:河村美貴(田中聖太郎写真事務所)】

会場からは大きな「ひろみ」コール

 コンサートは壮大なOVERTUNEと共に幕開け。会場からは自然と手拍子が湧き起こる。紫を基調とした衣装でダンサーと共に登場した郷は『お嫁サンバ』からスタートし、『男願Groove!』、『最強無敵のDong Dong Dong!』などアグレッシブな楽曲を立て続けに披露。

 4曲をまずは披露し、来場の御礼を伝えたあと、2日間で70曲を届けることを改めて宣言。「大事な思い出をヒストリーにして、歴史ある武道館に刻めたらと思います。聴きたいなと思う曲が次々に登場するので楽しみにしてください」と思い出を辿るようにして、10代から60代までの楽曲をほぼ休む間なく披露。

 ほぼ一気に20曲を駆け抜けたところで、バンドが演奏したのは『Happy Birthday to you』。会場も呼応し、大合唱で郷を祝った。

 さらにステージには誕生日ケーキも登場。郷は「こんな大きなケーキ、食べられないよね」と言いながら笑顔でローソクの火を吹き消した。

 そして「今日、ここまでやってこられたというのはみなさんひとりひとりの支えがあったからやってこられたかな、と思います」と郷からもファンへのプレゼントとして『Happy Birthday to you』を歌った。

 質問コーナーでファンとの交流も楽しみつつ、一部終了。第二部は『言えないよ』からスタート。バラードをしっとりと届けたあと、「ラストスパート、ここからが長いんですよ! ダンサーやギタリストを迎えてド派手に行ってみたいと思います!」という言葉どおり『GOLDFENGER ‘99』や『2億4千万の瞳-エキゾチックジャパン-』などで盛りあげ、ジャケットプレイで歓声を湧き起こした。

 34曲を駆け抜け、「今日のラストナンバー35曲目にお送りするのは初めて披露する新曲になります」と郷が言うと歓声が。「これまでのアーティスト人生はファンのみなさんと歩んできたものでした」と言うと感極まった様子で天を仰いだ郷。落ち着かせようとするかのように何度か息をつくと会場からは大きな「ひろみ」コールが沸き起こった。

 そして「ファンのみなさんの支えに大きな感謝を。これからもみなさんの期待に必ず応えていくというナンバーです」と新曲『ALL MY LOVE』を届けた。歌い終えると、右手で目を覆った郷。その姿にはこの日一番の大きな拍手が送られた。

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