Netflix初出演でフォロワー1万人爆増、海外視聴者から次々とDMが…話題の池田朱那、躍進のワケ
大河、朝ドラ、そして世界へ――。快進撃が止まらない若手俳優がいる。池田朱那(あかな)だ。9月25日から世界190か国以上に配信されているNetflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン3で、Netflix初出演を果たした。配信後にインスタグラムのフォロワーが約1万人爆増。海外のファンから連日メッセージが寄せられ、注目度が急上昇している。今年7月クールのテレビドラマは4本の“出演ラッシュ”で着実に成長。「諦めずに頑張ってきてよかった」。世界に羽ばたき始めた23歳の新星の魅力に迫った。

『今際の国のアリス』シーズン3に出演 “令和の野球少女”の愛称も
大河、朝ドラ、そして世界へ――。快進撃が止まらない若手俳優がいる。池田朱那(あかな)だ。9月25日から世界190か国以上に配信されているNetflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン3で、Netflix初出演を果たした。配信後にインスタグラムのフォロワーが約1万人爆増。海外のファンから連日メッセージが寄せられ、注目度が急上昇している。今年7月クールのテレビドラマは4本の“出演ラッシュ”で着実に成長。「諦めずに頑張ってきてよかった」。世界に羽ばたき始めた23歳の新星の魅力に迫った。(取材・文=吉原知也)
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山崎賢人と土屋太鳳が主演を務める日本発のNetflixシリーズで、世界で最も視聴されている人気作品。怪物コンテンツの最新シーズンに抜てきされた。役どころは、岩永丞威演じるイツキの妹・ユナ役だ。「デスゲームの世界で常にお兄ちゃんに守られてきた少女です。すごく絆の強い兄妹。死の恐怖と戦い、おびえながら過ごす。撮影中はその恐怖感をずっと持ちながら演じました」。
シリアスな作品だが、現場は驚くほど和やかだった。実力派の出演者たちが同じ場所に集まって時間を過ごすことが多かったという。「撮影の間はみんなでよくおしゃべりをして、ケータリングのご飯も一緒に食べていました。太鳳さんは演者にもスタッフさんに対してもねぎらいの声を毎回かけており、誰でも輪の中に入れて仲良くしてくださいました。賢人さんもいい意味で距離感がなく、初対面の時から『ユナちゃん』と気さくに接してくださいました」。出演者同士が絆を深めながら撮影が進んでいったという。
配信後、大きな変化が訪れた。「朝起きるたびにインスタのフォロワーが数百人増えて……」。約1万人が新たにフォロー。海外の視聴者が、日本語に訳して「好きなキャラクター」「泣きました」「トルコからのあなたの大ファンです」などの感想や応援メッセージを送ってくれているという。「世界に見られているんだって。改めてそう実感しました」。
少女時代は野球に打ち込み、中2の時に原宿でスカウトされて2016年にデビュー。NHK大河ドラマ『青天を衝け』、NHK連続テレビ小説『虎に翼』といった注目作への出演、映画主演などで成長を重ねてきた。今回の世界配信作品は、役者のキャリアを歩む上で、特別な意味を持つ。
「ずっと積み重ねてきて、『私、頑張ってきてよかったな』と自分を褒めることができました。この仕事は頑張っても頑張っても、上には上があります。どこが私の満足できる場所なんだろうと分からなくなり、悩むこともありました。でも、諦めずに頑張ってきてよかったです」。Netflix作品への憧れは、若手俳優たちの間でも共通だ。「『Netflixの撮影現場ってどうなの?』とよく聞かれます。このような海外からの大きな反響もいただき、この作品がきっと今後、私の代表作になっていくんだろうなと思っています」と力を込める。
充実ぶりはテレビドラマの出演ラッシュでも分かる。読売テレビ・日本テレビ系『恋愛禁止』ではちゃっかりしたぶりっ子、フジテレビ系『最後の鑑定人』では薬物に苦しむ女性、カンテレ・フジテレビ系『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。』では複雑な人間関係の妹役を演じた。初挑戦の役柄ばかりで、演技の幅を広げることができた。

役作りは徹底研究「私らしく全力で努力を続けられたら」
そして、東海テレビ・フジテレビ系『浅草ラスボスおばあちゃん』。劇中で研ナオコが演じる梅子役の青年期を演じた。特に印象深かったといい、「衣装合わせの際に、スタッフさんから『コメディーなので、研ナオコさんに似せる必要はないです』と言っていただきました。研さんはかわいらしい甘い声を出されるという印象だったので、私なりにそこを意識して演じました。研さんに直接お会いできなかったのですが、スタッフさんを通じてご本人から『私に似せてくれている』と評価をいただきました」。感激のエピソードを披露した。
役作りに熱心で、資料や関連作品を徹底研究。「今同じ芝居をやれと言われても絶対できない。それぐらいに毎回集中的にのめり込みます」。すべてに“全力投球”で撮影に臨む。難役を演じる際は自分をとことん追い込むことも。「暗い気持ちを引きずって私生活に影響が出ないように、自分自身と役柄を客観的に切り離すこと。気持ちの切り替えを覚えました」。着実にステップアップしており、このほど、寺本莉緒とダブル主演を務める映画『東京逃避行』(藤井道人プロデュース)の公開が2026年春に決定。来年も出演ラッシュが続きそうだ。
「今年は私の名前を知っていただく機会が多かったので、それをちゃんとバネにしないといけない。今まで通り変わらず、私らしく全力で努力を続けられたら。そうすれば、もっといい自分になれると思っています。常に謙虚でいたいです」。力強く前を見据えた。
□池田朱那(いけだ・あかな)2001年10月31日、群馬県生まれ。16年にデビュー。祖父、父、2歳上の兄と巨人ファン一家に育ち、小学1年から中学1年まで野球に打ち込み、“令和の野球少女”の愛称を持つ。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は日本代表を全力応援するつもりで、「いつか試合の現地リポーターなど野球のお仕事をいただければすごくうれしいです」という大きな夢を持つ。
※山崎賢人の「崎」の正式表記はたつさき
