【マリーゴールド】青野未来との決戦では「林下詩美のチャンピオンっぷりを見せつける」
マリーゴールドのエースにしてワールド王者・林下詩美は、真夏の最強レスラーを決めるリーグ戦『DREAM*STAR GP』の2年連続優勝を逃した。そして優勝を果たした青野未来が、10.26両国国技館大会で林下のベルトに挑戦する。その林下に、青野未来について、そして大躍進を遂げたあの選手と団体を去っていくあの選手についても語ってもらった。

成長が目覚ましいビクトリア弓月はいつエースになってもおかしくない
マリーゴールドのエースにしてワールド王者・林下詩美は、真夏の最強レスラーを決めるリーグ戦『DREAM*STAR GP』の2年連続優勝を逃した。そして優勝を果たした青野未来が、10.26両国国技館大会で林下のベルトに挑戦する。その林下に、青野未来について、そして大躍進を遂げたあの選手と団体を去っていくあの選手についても語ってもらった。(取材・文=橋場了吾)
マリーゴールドが旗揚げされて1年半、その中で大きく飛躍した選手の筆頭に挙げられるのはビクトリア弓月だろう。デビュー直後にマリーゴールドに移籍した弓月は、先日の林下戦で勝利を挙げ、『DREAM*STAR GP』で準優勝を果たすなど大躍進を果たした。
「弓月はいつマリゴのエースになってもおかしくないくらい、すごくいいです。空き時間にはずっとプロレスの動画を見ていて、プロレスのことを考えていますし、(スーパーフライの)ベルトを獲ってから、チャンピオンとしての自覚も出てきたと思います。それまでは若手組の筆頭として頑張っていた感じですが、今は(ベルトを落としても)マリゴの先頭に立とう頑張っていて、若いのもありますけど成長が目覚ましいですね。弓月が一番下だったのが後輩もできて教える立場にもなって、自分がやらなきゃという気持ちもすごく出てきたんじゃないですかね。試合中はヤンキーみたいにオラオラしていますけど(笑)、サイン会では普段の弓月を見てほしいです」
その一方でマリーゴールドを去る決断をした選手もいる。スターダム時代からの同志、MIRAIだ。MIRAIのマリーゴールド所属ラストマッチは、10.13後楽園大会だ。
「MIRAIは、大技から細かい技術まで全部ができるタイプですよね。関節もパワー技も。MIRAIは、女子プロレス界の中で一番の左腕のラリアットを打つ人だと思っていますし。いわゆる“銭の取れる”技ですよ。そのMIRAIが辞めると聞いたときには、今後どうするのかが気になりましたけど、本人の中では考えていることがきっとあると思うので。
あれだけすごいラリアットを打てるMIRAIであれば、なんの心配もすることはないと思いますし、私の尊敬するイオさん(現WWEのイヨ・スカイ)も『リングはつながっている』とおっしゃっていましたので、いつかまたリングで会うことがあるかもと思っています。MIRAI自身、前向きに退団するという振る舞いだったので、寂しい・悲しいよりも、最後まで笑顔で送り出すことがMIRAIに対してできることなのかなと。最後の最後まで、マリーゴールドで楽しく過ごしてもらいたいですね」

団体のトップの私と青野未来が見てきた景色は違う
林下は昨年の『DREAM*STAR GP』を制し、2年連続での優勝を狙っていたが、今年は青野未来が優勝を果たした。そして、10.26両国で林下の持つワールド王座に挑戦することを宣言した。
「まずコスチュームが赤と白でかぶっているんですよ、青野なんだから青にしてくれって(笑)。自分は両国のコスチュームの色、ちょっと変えましたもん。試合の青野未来は……赤白なんですけど、ラリアットのぶつかり合いで聞いたことのない音が出ましたね。言い方を変えると“相性がいい”のかもしれないですけど、バチーンといい音が鳴って、今はラリアットのぶつかり合いが一番楽しくて燃える相手ですね。あんな可愛らしい感じなのに、すごく蹴ってきますし、見た目と戦い方が全然違うところがいいと思います。あのローキックはめちゃくちゃ痛いんですよ、本気で折る気なんじゃないですかね……」
その青野との決戦に、林下はどのような気持ちで臨むのか。
「青野未来はマリーゴールドの旗揚げ戦から感じてきましたけど、今まで団体のトップのベルトを持って私が見てきた景色は、青野未来が見てきた景色とは違いますし、背負ってきたものもあまりにも違うと思います。私が団体のトップになって作り上げてきたものは未完成なので、その邪魔はさせません。両国では、マリーゴールドのエース・トップは林下詩美だということを、青野未来にわからせてやります。周りの選手が悔しくなるくらいのチャンピオンっぷりを、試合で見せつけたいと思います」
