タブレット純、初の口上で三遊亭百生いじり倒す「幸の薄そうな人」「余生を送っている人」

五代目円楽一門会所属の落語家、三遊亭百生(さんゆうてい。ひゃくしょう=56)が6日、東京・両国寄席で、真打ち昇進襲名披露興行の初日公演を行った。口上には、師匠の三遊亭好楽(79)らとともに、歌手でお笑いタレントのタブレット純(51)も参加。「楽屋で初めて会った時、幸の薄そうな人だなと思った」などと祝いの席をは思えない本音をさく裂させ、満場の客席の爆笑を誘った。

(左から)三遊亭好の助、タブレット純、三遊亭百生、三遊亭好楽、三遊亭円橘【写真:ENCOUNT編集部】
(左から)三遊亭好の助、タブレット純、三遊亭百生、三遊亭好楽、三遊亭円橘【写真:ENCOUNT編集部】

林家たい平直伝の「青菜」で、初のトリは無事にお開き 高田文夫さんの「死神」で落語に開眼

 五代目円楽一門会所属の落語家、三遊亭百生(さんゆうていひゃくしょう=56)が6日、東京・両国寄席で、真打ち昇進襲名披露興行の初日公演を行った。口上には、師匠の三遊亭好楽(79)らとともに、歌手でお笑いタレントのタブレット純(51)も参加。「楽屋で初めて会った時、幸の薄そうな人だなと思った」などと祝いの席をは思えない本音をさく裂させ、満場の客席の爆笑を誘った。(取材・文=渡邉寧久)

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 61年ぶりに落語界に復活した大名跡。56歳での真打ち昇進という、かなり遅めの昇進が、格好のいじりネタになった。

 演芸半ば、中入り後に行われた披露口上。兄弟子の三遊亭好の助(43)が司会を務め、三遊亭円橘(79)、好楽、百生が和装で並ぶ中、ひとりだけロン毛で洋装のタブレット純が、初口上とは思えない落ち着きと切り口で、客席はもちろん、口上に並ぶ落語家さえも笑わせた。

 司会の好の助に「伴天連のような」と紹介を受けたタブレット純は「楽屋で初めて会った時に、幸の薄そうな人だなって。余生を送っているのかなと思った」と、40歳で最初の師匠、林家たい平に入門した高齢落語家をいじり出し「田舎の駐車場の(係の)おじさん」と、百生の見かけを笑いに変えた。

 さらに現在56歳という年齢に着眼し、「(コメディアンで喜劇俳優の)堺俊二さん、(初代林家)三平師匠が亡くなった年齢(=54歳)を越えて真打ちをスタートするわけですから、いい度胸をしているなと思います」と付け加え、これまた大爆笑を誘った。

 ひょうひょうとした、普段通りの雰囲気で登場した百生は、初めてのトリ(しまいの演者)という大役にも、リラックスした様子。「何をやるのか迷いましたが、七代目(三遊亭)円楽に、合ってんじゃないとすすめれました」という古典落語「青菜」をセレクト。最初の師匠のたい平にけいこをつけてもらったネタで、「自分ではそれほど好きな噺じゃなかったのですが”先輩にすすめられてやったら、案外お客様の評判もいいんです」と得意ネタになっていることを明かした。

 高校生の時にラジオで聞いた、立川藤志楼(=高田文夫)の「死神」で落語の面白さを知ったと振り返り、「披露目でやるのはどうかなと思いますが、『死神』もどこかでやりたいですね」と予告した。

 ちなみに40歳の時に弟子入り志願した際、たい平には7回断られた末に入門。当時、落語協会が急きょこしらえた年齢制限(入門は30歳まで)に引っ掛かってしまったため、新たに弟子入りを願い出た好楽には6回断られ、7回目に入門がかなったという。粘りの人でもある。

 披露興行は10日まで同所で。7日は三遊亭小遊三、8日は林家たい平、9日は春風亭昇太、10日は瀧川鯉昇が、ゲストとして駆けつける。その後都内では、江東区の亀戸梅屋敷、台東区の池之端しのぶ亭、台東区のにっぽり館落語演芸茶屋で行う。

 出身地の三重・東員町総合文化センターでは11月15日に、両師匠とたい平の弟子で、世が世なら“幻の妹弟子”となっていた林家あずみを迎え、真打昇進披露襲名落語会を開催する。

「700人入る会場ですが、すでに600枚ぐらいチケットが売れています」と本人談。遅咲きの真打ちが次の目標に掲げるのは結婚。「これからですね、熟女の人とか、年上がタイプなので」と照れながら明かした。

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