黒木瞳「書くことは生きること」 15年ぶりエッセー集で“あしあと”語る…結婚35年目や初の慰霊登山への思い
俳優・黒木瞳が15年ぶりのエッセー集『甘くない話』(清流出版)を10月6日に上梓する。中高年女性向けの雑誌『月刊清流』(同)に2022年1月号から4年近く連載してきたエッセーの中から厳選し、加筆して1冊にまとめたもの。人や作品との縁、日常生活などにも触れ、素顔の一端を披露している。

黒木瞳のエッセー集『甘くない話』は10月6日に上梓
俳優・黒木瞳が15年ぶりのエッセー集『甘くない話』(清流出版)を10月6日に上梓する。中高年女性向けの雑誌『月刊清流』(同)に2022年1月号から4年近く連載してきたエッセーの中から厳選し、加筆して1冊にまとめたもの。人や作品との縁、日常生活などにも触れ、素顔の一端を披露している。
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もとよりの本好き。自身も執筆活動に取り組み、1994年にエッセー集『わたしが泣く時』を発売以来、今回で著書は、詩集なども合わせると14冊目となる。
ENCOUNTの取材に黒木は「私にとって書くこととは生きることです。12歳で谷川俊太郎さんの詩に出会って以来、書くことで心の整理をしてきました。連載では、その時々に私が感じたことを書いてきましたので、今回のエッセー集は、ある意味、私のこの4年の足跡(あしあと)です」と語る。
今夏には、日航ジャンボ機墜落事故の現場となった、群馬県上野村にある御巣鷹の尾根を初めて慰霊登山した。宝塚時代の同期・北原遥子さん(本名・吉田由美子さん)を悼むためで、その初登山での思いを執筆し、今回特別に連載前に新作に収めた。また、今年結婚35年目を迎えたことや、俳優・大地真央や田村正和さん(2021年死去)、作詞家の秋元康氏ら、作品などで共演経験のある芸能界の先輩らとの出会い、映画や本との出合いなども新著に掲載している。
「大地さんや田村さん、秋元さんは人生の先輩でもあり、背中を見て学ばせていただきました。由美子のことなどもあわせ、率直な思いを文字にしています。映画や本もそうですが、いろんな“ご縁”があったからこそ、やってこられたと思います。若い方も含めて著書を手に取ってくださった方々が生きる上でのヒントなど何らかのメッセージを受け取ってくだされば幸いです」
俳優としては、10月12日スタートのTBS系日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』(日曜午後9時)に出演予定で、今回の新作発売と合わせ、“実りの秋”を迎えるといった感じだ。
「本当に感謝しかありません。今後はステージなども企画していますが、まずは(作品の)成功に向けて努力を重ね、実りの多い、色づく秋にしたいと思います」
来年は1981年に宝塚で初舞台を踏んでから、芸能生活45周年を迎える。「思い返せば早かった印象」と明かすが、抱負を聞くと、シンプルながらも熱い言葉で回答した。
「とにかく、一日一日を大切に生きる、それしかないと思っています。もちろん根本には芝居が好きという思いはありますが、アニバーサリーイヤーは日々の積み重ねです。ここまでやってこられたのは、みなさまのおかげしかないですが、明日どうなるか分からないですし、毎日を心身健やかに過ごせたら、と思っています」
節目の年に向け、周囲への感謝を胸に歩を進めていく。
