「幸せならOKです」どん兵衛企画にネットで話題の男性出演 日清が明かす“まさかのコラボ”の舞台裏
日清食品の人気和風カップ麺ブランド「日清のどん兵衛」が、SNSで大きな話題を呼んでいる。9月5日に公式Xで投稿されたキャンペーン企画では、2017年に秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約報道をめぐる街頭インタビューで「でも幸せならOKです」とコメントし、一躍“国民的ミーム”となった野村光平さんが登場。そのインパクトと懐かしさを掛け合わせた内容は、瞬く間に拡散され、投稿は1513万件もの表示を記録した。日清食品にユニークな企画「着るおあげ」が生まれた背景、ブランド戦略の裏側や想定を超える反響も含め、その舞台裏を追った。

投稿は1513万件もの表示を記録
日清食品の人気和風カップ麺ブランド「日清のどん兵衛」が、SNSで大きな話題を呼んでいる。9月5日に公式Xで投稿されたキャンペーン企画では、2017年に秋篠宮家の長女・眞子さまの婚約報道をめぐる街頭インタビューで「でも幸せならOKです」とコメントし、一躍“国民的ミーム”となった野村光平さんが登場。そのインパクトと懐かしさを掛け合わせた内容は、瞬く間に拡散され、投稿は1513万件もの表示を記録した。日清食品にユニークな企画「着るおあげ」が生まれた背景、ブランド戦略の裏側や想定を超える反響も含め、その舞台裏を追った。
「ご本人に『着るおあげ』を着てもらいました。」
投稿には、渋谷の街頭で野村さんが「着るおあげ」をまとい、インタビューに答える様子が映し出されている。「(服がダサいと言われて)マジでショックです」と真顔で語った直後に、親指を立てながら「でも『しあわせおあげ』なのでOKです」と笑顔で返す姿は、かつての名フレーズを思い起こさせるものだった。
街頭インタビューの再現風カットに、SNSユーザーからは「よく本人見つけた!」「どうやって出会えたのか気になる」といった驚きのコメントが相次いだ。
今回の企画は、野村さんを「似ている人」ではなく、あえて本人に出演してもらうことにこだわった。気になるキャスティングの経緯について、日清食品はこう明かす。
「野村光平さんのインスタグラムアカウントを通じて弊社からご連絡し、ネットミームとして有名な野村さんのフレーズ『でも幸せならOKです』をオマージュした『日清のどん兵衛』のX投稿企画についてご説明したところ、出演をご快諾いただきました」
その裏には、シンプルかつ丁寧なアプローチがあったようだ。キャスティングの背景には、ブランドとしての強い意図があった。
「『日清のどん兵衛 きつねうどん』の“おあげ”は、丸大豆を100%使用し、お豆腐屋さんと同じ製法で作った、本物志向の具材です。そのため、代役を起用したり、パロディー的に表現したりするのではなく、本人が出演するという“本格志向”で大きなインパクトを生み出すことが、SNSでの話題化につながると考えました」
9月から展開している新プロモーション「じゅわっとふっくら しあわせおあげ」とも連動。野村さんが持つ「幸せキャラ」との親和性を最大限に活かした形となった。
「今回の投稿では、『でも幸せならOKです』というフレーズで話題になった野村さんに『着るおあげ』を着て登場していただくことで、“ふっくらおあげ”=“しあわせ”のイメージをユーモラスに伝えられると考えました」
細部にまで工夫を凝らすこだわり
SNSで注目を集めたのは、野村さんの出演だけではない。体全体をふわりと覆う巨大な“おあげスーツ”のインパクトも絶大だった。そもそも「着るおあげ」という奇抜な発想は、どのようにして生まれたのだろうか。
「丸大豆を100%使用した“おあげ”は、おいしさや品質にこだわった『どん兵衛』ならではの具材として、長年にわたりご好評をいただいています。今回、“おあげ”へのこだわりをより多くの方に知っていただくきっかけとして、『着るおあげ』というオリジナルのキャンペーングッズを企画・制作しました。まるで“おあげ”に包まれているような気分を味わっていただけるように、見た目のデザインから、厚みや着心地まで綿密に設計しました。細部にまで工夫をこらしながら、遊び心を忘れない姿勢こそが、『どん兵衛』らしさだと考えています」
ただのネタにとどまらず、細部にまで工夫を凝らす姿勢こそが「どん兵衛」らしさだと担当者。遊び心と品質へのこだわりを兼ね備えた企画が、人々の目を惹いた。
投稿公開後の反応は、担当者の予想を大きく上回った。
「ここ数年の『どん兵衛』のSNS投稿の中でも、最も大きな反響がありました。『よく本人を見つけた』といった驚きの声が特に多く、改めて野村光平さんの根強い人気を感じています。また、『着るおあげ』についても『欲しい』といった声が多数寄せられました。今回の投稿を通じて、多くのお客さまに『じゅわっとふっくら しあわせおあげ』というメッセージが楽しくユニークに伝わっているようで、とてもうれしく思っています」
「でも幸せならOKです」という言葉から8年以上がたつ今も、多くの人の心に残る野村さん。そんな彼と『どん兵衛』の“ふっくらおあげ”を重ね合わせた今回の企画は、単なる話題作りにとどまらず、ブランドのメッセージをユーモアを交えて伝えることに成功した。日清食品は今後もSNSでユニークな発信を続けるだろう。次はどんな驚きを仕掛けてくれるのか、多くのユーザーが期待を寄せている。
