「俺も知らなかった」馬場の弟子・川田利明も仰天 猪木の弟子・小川直也に全日本から声がかかっていた

11日、小川直也のYouTubeチャンネル「暴走王チャンネル」が更新され、先月19日に東京・京王百貨店で開催された「INOKI EXPO」の企画として実施された、川田利明と小川の対談動画が公開された。ご存知の通り、川田の師匠はジャイアント馬場であり、小川の師匠はアントニオ猪木になるが、奇しくも両者の愛弟子が馬場・猪木を語る様子が興味深い。

「INOKI EXPO」で実施された川田利明(左)と小川直也によるトークイベント
「INOKI EXPO」で実施された川田利明(左)と小川直也によるトークイベント

川田利明はアントニオ猪木に会ったことはあるのか

 11日、小川直也のYouTubeチャンネル「暴走王チャンネル」が更新され、先月19日に東京・京王百貨店で開催された「INOKI EXPO」の企画として実施された、川田利明と小川の対談動画が公開された。ご存知の通り、川田の師匠はジャイアント馬場であり、小川の師匠はアントニオ猪木になるが、奇しくも両者の愛弟子が馬場・猪木を語る様子が興味深い。(取材・文=“Show”大谷泰顕)

 そもそも川田と小川が再会するのは、昨年末、小川が川田の店「麺ジャラスK」を訪れて以来のこと。川田はその際のことを「久々でも会えると心がホッとする。うれしかったですよ」と語ると、小川が「そう言ってもらえて安心したんですよ、実は」と返答した。

 両者の関係が最も近かったのは、2004年からはじまった『ハッスル』に、川田が“ハッスルK”や“モンスターK”として参戦していた頃だったが、いずれにしても川田が「INOKI EXPO」という猪木関連のトークイベントに登場したこと自体が珍しいというか、隔世の感がある。

 これに関して川田は、「猪木さんの身近にいた人間ではないんですけど、同じプロレス業界にいて、猪木さんのライバルといったらおかしいけど、馬場さんのそばにいたので、いかに馬場さんと猪木さんの比較ができるかなと思っています」と話した。

 しかも、話の流れから小川が「最近のプロレスは見ます?」と川田に水を向けると、「たまに見ます」と話した川田は、「猪木さんの頃の面影っていうのは、今の新日本には、僕から見るとないような気もするんですけど……」と口にする。

 これを受けて小川が「みんな言いますね。まったくないって。最近、(柔道金メダリストの)ウルフ・アロンの話(新日本に入団)があって、よく新日本のことを聞かれるんだけど、まったく面影がない。猪木さんが一番見たくねえよっていうプロレスをやっている。それはホントに」と語る。

 そんな小川の物言いに、川田は「僕が言えるのは、そうであったとしても今のファンがそれでいいって言ってくれるならそれはそれで仕方がないかなと思う」「ただ、昔のカタチを見てきた人たちからすると、ちょっと心が寂しいかなと思う」と話し、続けて「その頃を見てきた人たちからすると、寂しいし、物足りなさを感じるんじゃないかなと思う」と口にした。

 さらに、話の流れから、川田はA猪木に会ったことがあるのか? という問いをぶつけられると、「写真が残っていた」ために発覚した事実として、「(1984年4月4日)岡山武道館っていうところに、僕がリングで馬場さんの柔軟運動とかをやっていた時に、猪木さんが(馬場に)会いに来た。今思えば、あれはなんだったんですかねえ……っていうと、周りの人は『馬場さんにカネを借りにきた』って」と明かす。

小川直也はジャイアント馬場に会ったことはあるのか

 すかさず小川が「寂しいですねえ」と返答したが、「寂しい話だけど、そうらしいんですよ」と川田。さらに馬場から猪木の話を聞いたことはあるのか、との問いには、「それはないですね」と答えると、小川が「馬場さんにしてみれば猪木さんは、年齢も若いし、ヤンチャな弟だなって感じだったんじゃないかな」と話した。

 そういった話を踏まえつつ、現役時代の川田を振り返ると、川田が所属していた全日本プロレスのなかでは、川田が最も新日本的な戦いを展開させていたことを思い出す。

 これに関して川田が答える。

「今だから言うんだけど、自分がズルい部分があったっていうのは、全日本の中で、ちょっとは新日本ぽいことをやれば目立つんじゃないかっていう。そういうズル賢さもあったのかなって」「全日本の中で新日本の風景をつくれば目立つのかなって」(川田)

 要は川田の意識下には当時から新日本的な「闘魂」が全日本の「王道」と並行して走っていたようだが、返す刀で小川にG馬場のことを聞くと、過去に見聞きしたことのない新たな事実を披露した。

「最初に声をかけられたのは、実は馬場さんだったんだよ。一番最初に声をかけられたのは猪木さんだったんだけど、直前になって馬場さんのほうから声がかかったんですよ」(小川)

 この話を詳しく聞いていくと、小川が新日本に入団会見に出席したのは1997年3月になるが、最初に馬場に声をかけられたの「その1年前くらい」だという。

 ちなみに小川がG馬場と遭遇したことは「ない」と明かした。

 動画では、小川が全日本の誰に声をかけられたのかは伏せられていたが、その話を聞いた川田は「俺も知らなかった。まったく知らなかった。ビックリですね」と驚きを隠さない。

 逆に川田はA猪木に対し、「やっぱり魔力みたいなのがあるんですかねえ。引き寄せてしまうみたいな」と話していたが、これに関して小川は「心地良くなるんですよね、話のなかに想定外のことが飛んでくるんですよね。だからチンプンカンプン。たとえば、立ってみろっていわれて、『今から俺が手をかざすと感じるから』って突然言われるんですよ。感じたかとか感じてないかとか、そういうのがいきなり来るんですよ」と話し、弟子に対する猪木流の接し方があったと明かしていた。

 プロレス界の二大巨頭である馬場・猪木を、各々の愛弟子がどう接し、どう思っていたのか。両者の対談動画は次回以降も続く模様。

(一部敬称略)

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