岩橋玄樹、男らしいガテン系役「普段の僕は一度も出てこない」 映画初出演で流暢な英語も披露
ソロアーティストとして活動する岩橋玄樹が、映画『男神』(井上雅貴監督、9月19日公開)でスクリーンデビューを果たす。これまでの華やかなイメージを一新し、ガテン系の男らしい役柄に挑戦。アメリカ人俳優との共演では流ちょうな英語を披露し、テーマ曲も担当するなど、挑戦に満ちた意欲作となった。

映画『男神』でスクリーンデビュー
ソロアーティストとして活動する岩橋玄樹が、映画『男神』(井上雅貴監督、9月19日公開)でスクリーンデビューを果たす。これまでの華やかなイメージを一新し、ガテン系の男らしい役柄に挑戦。アメリカ人俳優との共演では流ちょうな英語を披露し、テーマ曲も担当するなど、挑戦に満ちた意欲作となった。(取材・文=平辻哲也)
『男神』は、全国で母子の失踪事件が相次ぐ中、新興住宅地の建設現場に突如現れた「穴」をめぐる物語。穴の先は異界の森へと繋がっており、巫女たちが「男神」を鎮めるための儀式を行っていた。主人公・和田(遠藤雄弥)が行方不明になった息子を探して禁断の地へ踏み込むことで、得体の知れない恐怖が襲いかかる。
岩橋が演じるのは、建設会社の社長の息子で巨大建機を操る職人・山下裕斗。ニューヨーク留学から帰国した異色の経歴を持ち、困っている人には真っ先に駆けつける“人情派”。ショベルカーを操り、主人公を支える重要な役どころで、考古学者とのシーンでは流ちょうな英語を披露する。
「最初は映画の曲をやってほしいというオファーでした。そこから話していくうちにお芝居にも挑戦させていただくことになりました」と経緯を明かす。役については「自分にできることを精一杯やりました。ニューヨーク帰りという設定も新鮮で、作品の中でいいアクセントになれたらと思いました」と語る。

初の映画出演&テーマ曲「一生忘れられない大切な作品に」
撮影は愛知・日進市で行われた。ホテルに泊まり込みでの生活について「よくツアーで全国を回っているので、ホテルでの生活自体は慣れていました」としながらも、「音楽活動とは違って、自分ひとりで完結するものではないので、セリフを覚えたり役をどう表現するかを事前に考えて、皆さんに迷惑をかけないように準備しました」と、俳優ならではの体験を振り返った。
さらに「重機を使ったり泥だらけになったり、とにかく大変でした。最初から最後までずっと泥だらけかヘルメットをかぶっていて、普通の僕が一度も出てこない役でした」と笑う。「男らしいガテン系の役は初めてで、普段の自分とは違いましたが、『誰かを守りたい』という正義感は役と共通していたと思います」と自身との共通点も明かした。
ホラー映画はもともと好きだといい、「日本の宗教的な怖さや目に見えない存在の恐怖が描かれています。でも意外にファンタジー要素もあって、海外の方が見ても面白いと思います」と作品の魅力を分析する。「タイトルから日本的なホラーを想像するかもしれませんが、異界に迷い込むファンタジー的な展開があり、意外性のある映画だと思いました」と続けた。
テーマ曲『Bless me』は岩橋自身が作詞を手がけ、「映画を見てから何曲かデモを作り、監督やプロデューサーと話し合って完成しました。ロック調でインパクトのある楽曲です。歌詞には『Bless me』というフレーズを込めて、勢いとメッセージ性を持たせました」と胸を張る。「劇場で映画を見終わったあと、この曲を通してもう一度『男神』の世界を感じてもらえたらうれしいです」と観客への思いも語った。
「初めての映画出演、そして初の映画テーマ曲。僕にとって一生忘れられない大切な作品になりました」。ホラーの恐怖とファンタジーの美しさが交錯する『男神』は、岩橋にとって俳優としてもアーティストとしても新たな一歩となる記念碑的な作品になった。
□岩橋玄樹(いわはし・げんき) 1996年12月17日生まれ、東京都出身。2021年12月1日、1stシングル『My Lonely X’mas』でソロデビュー。日本とアメリカを拠点に活動している。主なドラマ出演作は、主演作『部活、好きじゃなきゃダメですか?』(2018年/NTV)、『ガードセンター24 広域警備指令室』(16年/NTV)、主演作『恋愛ルビの正しいふりかた』(25年/TOKOY MX)などがある。
