【べらぼう】渡辺謙にとっての意次は「“見えない抑圧感”みたいなものは常に」 撮了に感慨「江戸城からの開放」
俳優の渡辺謙が田沼意次を演じるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、7日放送の第34回が最後の出演回となったことで、クランクアップの際のコメントが発表された。

田沼意次役で出演 7日放送の第34回が最後の出演
俳優の渡辺謙が田沼意次を演じるNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(日曜午後8時)について、7日放送の第34回が最後の出演回となったことで、クランクアップの際のコメントが発表された。
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意次は足軽出身の出自から遠江相良藩(今の静岡県牧之原市)の5万7000石の大名に昇りつめ、米による幕府の財政運営よりも金を動かしてこそ“経済がまわる”商業重視の政策に方針を大転換した人物。また印旛沼の干拓、蝦夷地の開発、優秀な人材を幕政に積極的に登用した。作品は俳優の横浜流星が主人公・蔦屋重三郎を演じ、18世紀半ばに江戸のメディア王として時代の寵児(ちょうじ)となった“蔦重”こと蔦屋重三郎を軸に描く痛快エンターテインメント。
渡辺はまずクランクアップ直後の心境からコメントした。
「江戸城からの開放です。裃(かみしも)からの解放でもありますね(笑)」
蔦重の決断を受け入れるシーンについても語った。
「最後にようやくお互いが同じような境遇で『成り上がり者だよね』ということを共有し合うシーンでした。蔦重と意次は、ある種の敵対関係というところもあったので、その辺の兼ね合いの難しさみたいなものを感じながらやっていました」
意次はどんな役だったのか。
「“見えない抑圧感”みたいなものは常にありました。上からも下からも、その抑圧感みたいなものを一身に受けながら、必死で何かを模索し続けるという役でした」
意次を演じる上で印象的なシーンはどんなシーンだろうか。
「前半で言うと武元(石坂浩二)との茶室のシーンですね。ようやく2人の関係が氷解していくという中で、非常に緊迫感もあり、ミステリー感もあり、非常に長かったですが、やりがいのあるシーンでした。中盤以降は、家治(眞島秀和)とのシーンかな。非常に厚い信頼を受けながら、でも家治自身が抱えている悩みを意次は解決できない。そのジレンマみたいなものもありましたし、家治自身が追い込まれていく時に、会うこともかなわなくなってしまうという中で、それを想定しながら、それまで家治とのシーンを積み上げていったので、意次にとっての家治というのは非常に大きなポジションでした」
最後は視聴者へのメッセージを示した。
「これからもハラハラドキドキ、蔦重もそうだし、世の中的にも波瀾万丈な時代がやってくるので、楽しんでいただけたらいいんじゃないかなと思います。ご愛顧よろしくお願いします」
