原口あきまさ、闘病中の盟友・コージー冨田への思い「一緒にステージに立つことが恩返しに」

ものまね芸人の原口あきまさが今秋、「原口あきまさ 30周年記念ライブ ~我夢謝裸(ガムシャラ)~」を東京、大阪、地元・福岡で開催する。故郷の福岡・北九州市から上京し、タイトル通りにガムシャラに歩んできた30年。49歳の原口はその半生を振り返り、闘病中の盟友・コージー冨田への思いを語った。

インタビューに応じた原口あきまさ【写真:ENCOUNT編集部】
インタビューに応じた原口あきまさ【写真:ENCOUNT編集部】

『30周年記念ライブ ~我夢謝裸~』を東京、大阪、福岡で開催

 ものまね芸人の原口あきまさが今秋、「原口あきまさ 30周年記念ライブ ~我夢謝裸(ガムシャラ)~」を東京、大阪、地元・福岡で開催する。故郷の福岡・北九州市から上京し、タイトル通りにガムシャラに歩んできた30年。49歳の原口はその半生を振り返り、闘病中の盟友・コージー冨田への思いを語った。(取材・文=イシイヒデキ)

――芸人として30周年を迎えて現在の心境は。

「『よくここまで生き残っているな』。それが本音です。もともと、漫才とコントをするコンビでデビューしましたが、こうしてものまね芸人として飯を食べられるようになって、周りも驚いています」

――子どもの頃から芸能界に憧れていたのでしょうか。

「小学校の時、光GENJIが大人気でアイドルに憧れましたし、スポーツ選手、プロレスラー、アーティストにもなりたかった。とにかくテレビに出ている人に憧れていました」

――学生時代からものまねで人気者だったそうですが、芸人としてものまねを武器にしようとしたきっかけは。

「1998年にコンビを解散して、『ものまね番組のオーディションを受けてみたら』というアドバイスをもらって、そこでものまねのネタを作ったのが初めです。23歳の頃でした」

――芸人人生でつらかった時期はいつでしょうか。

「高校を卒業してすぐ、『オレは一番面白い!』と根拠のない自信を持って上京しました。最初は不安もありましたが、『絶対に売れてやろう』という気持ちはありました。成人式で福岡に帰った時、地元の友達に『関東ローカルにバリバリ出ているから!』とかウソばかり言っていて、東京に戻る時に『嫌だな、しんどいな』と思ったのを覚えています」

――200を超えるものまねレパートリーがあると聞いています。人生を変えたものまねを教えてください。

「やはり、(明石家)さんまさんですね。さんまさんのものまねを始めてお仕事をいただけるようになって、『注目していただけるんだ』と思いました。それまでさんまさんのものまねをしている人はいなかったので、ついていました。それから、コージー冨田さんの力もありました。当時は『(タモリのものまねで知られる)コージーさんに付いて行けば近道かもしれない』と少しいやらしい気持ちもあったんですが、本当にラッキーでした」

タモリ&さんまものまねの「『元祖は僕とコージーさんなんだよ!』というところを見せたい」と語った【写真:ENCOUNT編集部】
タモリ&さんまものまねの「『元祖は僕とコージーさんなんだよ!』というところを見せたい」と語った【写真:ENCOUNT編集部】

タモリ&さんまものまねの“元祖”自負

――30周年ライブでは久しぶりにコージーさんと共演します。原口さんにとってコージーさんはどんな存在ですか。

「新しいものまねの道を一緒に進んできたパートナーであり、ライバルであり、大先輩です。コージーさんのむちゃ振りやフリートーク、1000本ノックではありませんが、いろんな部分で鍛えていただきました」

――コージーさんは糖尿病を患い、目がほとんど見えないことを公表しました。それでも、ステージに立ち続けています。

「久しぶりにコージー原口を見たい人がいるかもしれないし、僕も一緒にステージに立ちたいとずっと思っていました。コージーさんがステージを一生懸命頑張っているので、僕も力になれたらと思いました。一緒にステージに立つことが恩返しになるのかなと思っています」

――どんなネタを披露するのでしょうか。

「僕たちものまね芸人は、ネタ合わせをしないで、その場で思いついたことをやっています。久しぶりにどんな化学反応が起こるのかが楽しみです。今では、タモリさん&さんまさんのものまねというと、ジョニー志村さん&ほいけんたさんを見る機会の方が多いと思うので、『元祖は僕とコージーさんなんだよ!』というところを見せたいですね」

――ほいけんたさんがブレイクした際は、どんな思いでしたか。

「面白い方が出てきたなと思いましたね。『嫌だな』という気持ちはありませんでした。僕がほいさんのものまねもできるようになったので、一つレパートリーが増えました(笑)」

――東京公演当日に50歳の誕生日を迎えますが、今後、芸人としてチャレンジしたいことはありますか。

「今年『ぞっこん!-昭和歌謡を愛する者たちの歌マネの競演-』(BSフジ)という番組でMCをさせていただいたのですが、MCは僕がやりたかった仕事なんです。『ものまね芸人だからこれはできない』という壁はぶち破っていきたい。そのためには、ものまね以外のスキルアップをしなくてはならない。いろんなことに挑戦したいです。30周年ライブでは、今まであまりやる機会がなかった歌ネタも披露します。見たことがない原口あきまさも見られるのではないかと思っています」

□原口あきまさ(はらぐち・あきまさ) 1975年11月3日、福岡・北九州市生まれ。ものまね芸人として活動し、レパートリーは200以上。北九州市観光大使。息子4人の父親で、イクメンオブザイヤー2020 イクメンものまね芸人部門を受賞。178センチ。

<『原口あきまさ 30周年記念ライブ ~我夢謝裸~』>
11月3日(月・祝)東京・草月ホール
ゲスト:清水ミチコ、コージー冨田
公式HP:http://www.bsfuji.tv/akimasa-haraguchi/

9月27日(土)福岡・西鉄ホール
10月12日(日)大阪・IMPホール

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