ILLIT、初の日本単独公演に万感「本当に心から私は幸せ者」 9月の日本デビューにも手応え
昨年3月に韓国デビューしたガールグループ・ILLIT(読み:アイリット)が10日と11日に神奈川・ぴあアリーナMMで日本初のファンコンサート「2025 ILLIT GLITTER DAY IN JAPAN」を開催した。9月には日本デビューを控えているが、今後のさらなる飛躍を予感させるステージとなった。本記事では初日となった10日公演の模様を紹介する。

ライブパフォーマンスからトークコーナーまで盛りだくさんの「2025 ILLIT GLITTER DAY」
昨年3月に韓国デビューしたガールグループ・ILLIT(読み:アイリット)が10日と11日に神奈川・ぴあアリーナMMで日本初のファンコンサート「2025 ILLIT GLITTER DAY IN JAPAN」を開催した。9月には日本デビューを控えているが、今後のさらなる飛躍を予感させるステージとなった。本記事では初日となった10日公演の模様を紹介する。
ILLITは、ENHYPENが所属するBELIFT LABが初めて手がけたガールグループ。2023年6~9月に全世界182の国と地域で放送されたJTBCサバイバル番組『R U Next?』を通して、YUNAH、MINJU、MOKA、WONHEE、IROHAで結成された多国籍5人グループだ。今年は初の日本オリジナル曲『Almond Chocolate』をリリース。9月1日には日本デビューシングル『時よ止まれ』のリリースを控えており、今コンサートが日本での初の単独公演となった。
メインステージには、学校の教室を模したセット。真っすぐに花道が伸び、会場中央にはセンターステージとシンプルなレイアウトだ。2日間完売の公演。開演を前に満員のGLLIT(ファンダム名)がライトスティック片手にその時を待ちわびた。
定刻と同時に会場は暗転。ステージ脇に設置されたスクリーンには学校を舞台にした映像が流れた。観客たちのライトスティックの色が変化し、客席を水色に染めた。その間にメンバーがステージ上に姿を見せると会場中からは歓声と悲鳴が入り混じったような大きな声があがった。
ピンクのおそろいのスクールガール風衣装で登場した5人。客席のライトスティックがピンクに変わると、3rdミニアルバム『bomb』のタイトル曲『Billyeoon Goyangi(Do the Dance)』のイントロが流れた。5人の洗練されたパフォーマンスにGLLITの視線がくぎづけに。間奏では、メンバーの名前を全力でコールする声も鳴り響いた。1曲目から会場には一体感が。WONHEEが「皆さん、今日楽しむ準備できましたかー!」とあおると大歓声が巻き起こり、勢いそのままに『Tick-Tack』へとつなげた。
歌い終えると、日本語で「こんにちは―! ILLITです」とあいさつ。日本人メンバーのMOKAは「ついに日本で『GLITTERDAY』をすることができて、とってもうれしいです」と喜び、同じく日本人メンバーのIROHAも「皆さんとっても会いたかったです。会うことができて本当にうれしいです。楽しみましょう!」と呼びかけた。
さらにMOKAは、「GLLITと過ごすきょうこの時間。魔法のようなキラキラした時間にしたいという気持ちを込めて『GLITTERDAY』という名前にしました」と初ファンコンのタイトルについても説明した。
GLITTERDAYではライブパフォーマンスのみならず、充実のトークコーナーも用意された。“先生役”のMCを招き、学校の教室机と椅子に座り、メンバーが生徒役となって、さまざまなお題に回答していった。
最初に用意されたのは、スクリーンに映された絵文字やシルエットから楽曲を当て、そのダンスを披露するというクイズ形式のもの。まず、IROHAがSEVENTEENの『THUNDER』を正解すると、キレキレのダンスを披露した。さらに続いてもIROHAがMEOVV『HANDS UP』を正解。するとIROHAはYUNAHを誘い、2人でのパフォーマンスを行った。
さらに、WONHEEはHANAの『ROSE』、MOKAがj-hopeの『Killin’ It Girl』と披露していく中で、YUNAHは自分たちの楽曲『Magnetic』を正解。“かわいいバージョン”と題して、別アレンジのダンスを披露するなど、集まったGLLITを喜ばせた。
盛り上がりを見せる中、最後のクイズの答えは、乃紫の『全方向美少女』。これを正解すると、なんと乃紫本人がサプライズで登場した。乃紫はILLITについて「『R U Next?』の時から応援していて大ファンでした。今回、ILLITの皆さんが日本デビューされるということで、その制作に関わって、今回呼んでいただけました」と説明。さらに、『全方向美少女』をパフォーマンスし、会場からは大歓声が巻き起こった。
そのまま乃紫もステージに残り6人で、日本デビューシングル『時よ止まれ』収録曲の『Topping』を初披露。乃紫が作詞作曲を手掛けた楽曲だ。6人でキュートな振り付けも披露した。

メンバーがステージから去ると、再びスクールライフを描いた映像が流れ、最後には「UnLucky Girl Syndrome」の文字が残った。『Lucky Girl Syndrome』のイントロが流れると、アリーナの客席に現れたメンバー。衣装は水色と白を基調としたスポーティーなスクールガールコーデだ。まさかのサプライズに会場中に歓声が飛び交う中、ハイタッチやハートサインなどのファンサービスを行っていく。GLLIT一人一人と目を合わせ、感謝を伝えながら、センターステージへと戻った。
MINJUは「私たちの新しいアルバム楽しみですよね。本当に自信があるので皆さん期待しても大丈夫です。本当にもうすぐお見せすることができるので、もう少しだけ待っていてくださいね」と日本デビューへの手応えをのぞかせた。
続いてのトークコーナーは、「ポジティブな秘密の必殺技!ON!LUCKY ILLIT SYNDROME」。GLLITから集まった“アンラッキーエピソード”に対して、メンバーが回答したうえで、元気が出る1曲をパフォーマンスするといったコーナーだ。
トップバッターとなったYUNAHはあいみょんの『君はロックを聴かない』を披露。伸びのある歌声を会場中に響かせた。さらに、IROHAはE-Girlsの『DANCE WITH ME NOW!』をキレのあるダンスとともに熱唱。WONHEEは松浦亜弥の『桃色片想い』を表情豊かにパフォーマンスするなど、さまざまなジャンルの楽曲を個性たっぷりに届けた。
後半戦の幕開けは『little monster』。カラフルなスポットライトに照らされた5人がマイクスタンドの前に立ち、ダンスなしで歌い上げた。
再度映像が流れた後、5人はピンクと白を基調とした衣装へ着替えて登場。『My World』を歌い終えると、おなじみのイントロが流れ、GLLITからは大歓声が巻き起こった。ILLITの代表曲『Magnetic』だ。曲に合わせたコールも鳴り響き、サビの音ハメで5人がポーズを決めるたびに「きゃー!」と歓声が飛んだ。
WONHEEが「急に私気になることがあります。メンバーの皆さん、愛ってなんだと思います?」と不意に問いかけた。IROHAが「What is Love?」と続けると、客席からはざわめきが起こった。TWICEの『What is Love?』のカバーをサプライズ披露となったが、GLLITは即座に対応。会場中にコールが鳴り響いた。
センターステージに移動した5人は、そのままの勢いで『oops!』へとつなげた。次が最後の楽曲となると告げられたが、WONHEEが「またGLLITの応援さえあれば、いつでも戻ってくるんだよ!」と何度も繰り返し、“アンコール”での再会を誓うと、本編ラストとなる『jellyous』が流れた。激しいステップでも話題の同曲だが、ヘッドセット越しに、メンバーの息遣いが聞こえてくるほどの、熱気あふれるパフォーマンスとなった。
『jellyous』の終了と同時に会場は暗転。GLLITから「アンコール」の声が鳴り響く中、スクリーンにはメンバーそれぞれが記した手紙の文字が映された。そして、YUNAH、MINJU、WONHEEは韓国語で、MOKAとIROHAは日本語で、GLLITへの感謝の思いを届けた。

アンコールに応えて、ピンク色のおそろいのTシャツ姿で再登場した5人。初の日本オリジナル楽曲『Almond Chocolate』を披露。GLLITは尊い推しの存在をじっくりと目に焼き付けていた。そして改めて、日本での初の単独イベントとなったこの日への思いをメンバーそれぞれが口にした。
YUNAHは「今日もGLLITのおかげでまた一歩成長できた1日になりました。いつも私たちを成長させてくれてありがとう」と感謝。WONHEEはメモ書きを手にしながら、「日本で初めての単独コンサートができて本当にうれしいです。次はもっとレベルアップした日本語でGLLITのみんなを喜ばせたいです。忘れられない思い出をプレゼントしてくれて本当にありがとうございます」と気持ちを伝えた。
MINJUも、「GLLITの皆さんから本当にたくさんの感動をいただき、とっても幸せでした。忘れられない思い出を作ってくれてありがとう。これからもGLLITとILLITでもっともっとすてきな思い出を作ろうね。どこにも行かないでね。愛してるよー!」と呼びかけた。
さらに、IROHAは「こんなにたくさんのGLLITの方々とすごく楽しい時間を過ごせて、とても幸せでした。一緒に楽しんでいただけて、ILLITとGLLITが1つになって最高のステージを作れた気がします。本当にありがとうございます。きょうがGLLITにとって、またILLITに会いたいなと思えるような日になっていたらうれしいです」。
MOKAも「昨日から本当に緊張していて、リハーサルをした時にもこの会場が本当に広くて、そこに全員入るって聞いて、『ドッキリかな?』って思うくらい本当に信じられなかったんですけど、こんなにたくさんの人が私たちの初めての単独公演を見に来てくれて、本当に心から私は幸せ者だなと思いました。今まで応援してくれて本当にありがとうございます。日本デビューがついにできるので、これからはもっと日本に来て活動ができるのかなって思います。これからの日本での活動も応援してくださるとうれしいです。愛してるよー!」と感謝を伝えた。
記念撮影を終え、最後の曲は撮影OKのアナウンスが伝えられると、スマホのカメラがステージに向けられた。ラストに選ばれたのは『I’ll Like You』。GLLITも大合唱で応じるなど、ILLITとGLLITが協力して1つのステージを作り上げた。最後には、ステージの端から端まで5人で移動し、集まったファンへの感謝を丁寧に伝えていった。
ここでステージを降りると思いきや、MOKAが「最後もう1曲ぐらい聞きたくないですか? 私たちがここで帰るのはまだ心残りがありそうなので、もう1曲いこうと思います」と宣言。正真正銘のラスト曲として、『IYKYK(If You Know You Know)』を披露した。
会場全体が多幸感に包まれる中、5人は「バイバイ」「ありがとうございまーす」と感謝を伝えながら、名残惜しそうにステージを去っていった。
ILLITにとっても、この瞬間を待ちわびた日本にいるGLLITにとっても、新たな一歩となったこの日の公演。9月に控えた日本デビューが間違いなく成功するであろうことを、観客の熱気が物語っていた。グローバルに活躍するなど、成長著しいILLITが今後日本でどのような活躍を見せてくれるのか、期待感の高まる1日となった。
なお、9月3日と4日には、大阪・大阪城ホールでも「2025 ILLIT GLITTER DAY IN JAPAN」が行われる。

○「2025 ILLIT GLITTER DAY in JAPAN」@神奈川・ぴあアリーナMM(2025年8月10日)
1.Billyeoon Goyangi(Do the Dance)
2.Tick-Tack
3.Topping
4.Lucky Girl Syndrome
5.little monster
6.My World
7.Magnetic
8.What is Love?(TWICE Cover)
9.oops!
10.jellyous
-ENCORE-
11.Almond Chocolate
12.I’ll Like You
13.IYKYK(If You Know You Know)
