コンビニ店、猛暑での“神対応”に称賛「涙出ます」 オーナーの真意「優しさが広がっていけば」
全国的に酷暑が連日続き、熱中症など暑さによる疾病リスクが日々高まっている。こうした中で、コンビニエンスストアに掲示された「無理をせず店内で涼んでいってください」と呼びかける張り紙が、SNSを中心に話題を呼んでいる。掲示しているのは、新潟県内にあるセブン-イレブン店舗。株式会社セブン&アイ・ホールディングスと店舗オーナーに、来店客の健康へのメッセージを聞いた。

新潟県内の店舗 オーナーと本部が“来店客の健康”に深い思い
全国的に酷暑が連日続き、熱中症など暑さによる疾病リスクが日々高まっている。こうした中で、コンビニエンスストアに掲示された「無理をせず店内で涼んでいってください」と呼びかける張り紙が、SNSを中心に話題を呼んでいる。掲示しているのは、新潟県内にあるセブン-イレブン店舗。株式会社セブン&アイ・ホールディングスと店舗オーナーに、来店客の健康へのメッセージを聞いた。
「体調不良(熱中症)と思ったら 無理をせず店内で涼んでいってください。
気を使って不必要な物の購入は不要です。気力回復だけに集中してください。元気な時にまたいつかお越しください。
セブンイレブン村上猿沢店 店主より」
張り紙には、来店客の体調を気遣う内容の文言が記されている。
同社広報部の担当者は「店名は『村上猿沢(むらかみさるさわ)店』で、加盟店オーナー様のご判断で掲示されています。本件の張り紙は、猛暑の中で熱中症など体調不良の場合に、遠慮なく店内で涼んで休んでいただきたいという思いを込めて掲示しました」と説明する。
ネット上では、“健康ファースト”の貼り紙が大反響。「困っている人への気遣い。大人だな。また行きたいって思わせてくれるお店だな」「ほんとに優しい…」「逆にここで買いたくなる」「涙出ます コンビニさんは都会でもオアシスですよ」「素晴らしいにもほどがある!」「これが日本の、おもてなしかな」など称賛が続々。
他にも、「ローソンにもあるんですよね。手書きの方がより人間味があって良いですね」「これ、なんかいろんなところでやってるみたいです うちの近くのファミマもやってます」「クーリングシェルターですね 薬局とかにもありますよ」といった他店舗などでの事例を紹介する声も上がっている。
言わば“無理に商品を購入しなくてもいい”というメッセージ。広報部は「あくまでお客様の体調回復を最優先にしてほしいという素直な気持ちです。当店が、地域の皆さまの身近な存在として、安心してご利用いただければ幸いです」とコメントを寄せた。

「お客様の健康と安全を第一に、心を込めた接客と適切な品ぞろえでお迎えしてまいります」
ENCOUNTは同店のオーナーにも取材。男性オーナーは“優しすぎる張り紙”について、以前に他のコンビニが発していたメッセージを見て共鳴。同じ文言をパソコンで印字して、自身の経営する店舗での掲示を始めたという。また、独自の取り組みとして、もし体調が優れない客がいた場合に、水と梅しばを渡すよう従業員に伝えているとのことだ。経営を手がける新潟県内の3店舗で施策を行っており、「皆さんが安心して暮らせるように、コンビニをセーフティーステーションとして利用していただけるよう努めています。他の店舗さんにも優しさが広がっていけば」と思いを語った。
暑さが厳しくなる中で、セブン-イレブン全体でも、熱中症対策などに注力しているといい、同社は「セブン-イレブンでは『暑い中、わざわざご来店いただくお客様への感謝を伝える接客と品ぞろえ』を重要な取り組みと位置付けています。熱中症対策として『冷凍おしぼり』の無料配布を一部店舗で実施しております。あくまでも個店の判断によるものですが、本部の役割として、よいお取り組みを他店にご紹介しております。こうしたサービスは単なる熱中症対策にとどまらず、お客様との対面での会話を通じて感謝の気持ちを伝え、地域のお客様に喜んでいただけると、加盟店オーナー様からも前向きな声が寄せられています」と強調。
そのうえで、「品ぞろえにおいても、熱中症対策関連商品の充実を図り、人気のスポーツ飲料を中心に、需要に応える商品展開を進めております。今後も引き続き、お客様の健康と安全を第一に、心を込めた接客と適切な品ぞろえでお迎えしてまいります。どうぞご自身の体調を最優先に、無理なくご利用いただければ幸いです」と話している。
