歌手で俳優の85歳・上條恒彦さん、老衰で死去…『金八先生』で好演、ミュージカルで存在感
歌手で俳優の上條恒彦(かみじょう・つねひこ)さんが22日、老衰のため長野県内の病院で死去していたことを1日、所属事務所が発表した。上條さんは85歳だった。葬儀・告別式は親族で執り行い、喪主は妻・悦子さんが務めた。お別れの会などを行う予定はない。

所属事務所「家族に見守られ、とても穏やかな旅立ち」
歌手で俳優の上條恒彦(かみじょう・つねひこ)さんが22日、老衰のため長野県内の病院で死去していたことを1日、所属事務所が発表した。上條さんは85歳だった。葬儀・告別式は親族で執り行い、喪主は妻・悦子さんが務めた。お別れの会などを行う予定はない。
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上條さんの家族と所属事務所は、文書で「暑さ厳しい折いかがお過ごしでございましょうか、突然のご報告でございます。上條恒彦(享年85)2025年7月22日、長野県の自宅近くの病院にて老衰により永眠いたしました。家族に見守られ、とても穏やかな旅立ちでございました」と報告した。その上で、ファン、関係者への感謝をつづり、故人と家族の希望から親族のみで葬儀・告別式を執り行ったこと、お別れ会は開催しないことなどを伝えた。
上條さんは長野県朝日村生まれ。高校卒業後に上京し、22歳で歌手活動を始める。1971年11月には、グループの六文銭とコラボした『出発の歌(たびだちのうた)』で、世界歌謡祭グランプリを受賞。翌72年には、NHK『紅白歌合戦』に初出場した。
俳優としては1975年1月公開の映画『男はつらいよ・寅次郎子守唄』に出演。TBS系連続ドラマ『3年B組金八先生』には、79年開始の第1シリーズから社会教師・服部肇役を好演した。
豊かな声量を生かし、ミュージカルの出演も重ねた。76年に『ピピン』日本初演で主演し、『ラ・マンチャの男』には77年から2023年の最終公演まで40年以上に渡って出演。『屋根の上のヴァイオリン弾き』」「マイ・フェア・レディ』でも存在感を示した。
上條さんの訃報に接し、『ラ・マンチャの男』で主演した歌舞伎俳優・松本白鸚は「残念です。長い間、ラ・マンチャの牢名主の上條さんとは一緒に戦ってきました」と振り返り、「舞台を離れても、いつも優しく励ましてくれました。さみしいです」と故人をしのんだ。
