草彅剛主演舞台『シッダールタ』キャスト発表 杉野遥亮、瀧内公美、鈴木仁、中沢元紀ら
草彅剛が主演を務める舞台『シッダールタ』の全キャスト、メインビジュアルが29日、発表された。俳優の杉野遥亮、瀧内公美、鈴木仁、中沢元紀、有川マコト、ノゾエ征爾、池岡亮介、山本直寛、斉藤悠、ワタナベケイスケ、中山義紘らが出演する。

芸術監督・白井晃氏による2025年のメインプログラム
草彅剛が主演を務める舞台『シッダールタ』の全キャスト、メインビジュアルが29日、発表された。俳優の杉野遥亮、瀧内公美、鈴木仁、中沢元紀、有川マコト、ノゾエ征爾、池岡亮介、山本直寛、斉藤悠、ワタナベケイスケ、中山義紘らが出演する。
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本作は、芸術監督・白井晃氏による2025年のメインプログラムとして、ノーベル文学賞受賞作家であるドイツの作家ヘルマン・ヘッセ氏の最高傑作「シッダールタ」を舞台化。ヘルマン・ヘッセ氏は、20世紀前半の激動のヨーロッパを生きた作家であり2つの世界大戦に衝撃を受け、インドを訪れたことをきっかけに東洋思想と出合い、自我を探求し思索を深め、古代インドを舞台に宗教家が悟りに至るまでの姿を「シッダールタ」に描いた。
本作では、連続テレビ小説『らんまん』で令和5年度文化庁芸術選奨新人賞を受賞した劇作家・長田育恵氏が、「シッダールタ」の壮大な世界観をベースに、作家自身の思索も補助線として、現代を映す舞台へと昇華。白井氏と長田氏の初タッグに加え、音楽は世界の名だたるアーティストと創作を共にし活躍を続ける作曲家・三宅純氏により、極めて不安定な世界情勢の中、情報の氾濫、価値観の変容、哲学の喪失によって混沌とした世界の中で、宗教とは何か、他者とは何か、そして、個のアイデンティティとは何かを、この作品を通して映し出し、平和主義を唱えたヘッセが「シッダールタ」で何を伝えようとしたかを考えていく。
主演を務める草彅は、白井氏とは2018年の『バリーターク』、20・21年(再演)の『アルトゥロ・ウイの興隆』に続いて3作目のタッグとなり、実在する宗教家で仏陀(釈迦と言われる仏教の始祖ブッダ)と同じ名を持つ青年シッダールタと、「現代を生きるヘッセ」に重なるひとりの男を演じる。
シッダールタの生涯の友となるゴーヴィンダ役に杉野。シッダールタと深い関係で結ばれるカマラーには瀧内、男の友人デーミアンに鈴木、シッダールタの息子に中沢。シッダールタの父に、昨年の世田谷パブリックシアター主催公演『セツアンの善人』にも出演の松澤一之。シッダールタに商売を教える商人のカーマスワーミに有川。古代インドの大河の渡し守ヴァズデーヴァに、劇団「はえぎわ」主宰で作・演出・出演を務めるノゾエ。
そして池岡、山本、斉藤、ワタナベ、中山ら実力派俳優たちが集結。更に唯一無二の振付を体現していくダンサーたちが加わり、壮大な『シッダールタ』の世界を白井氏が立ち上げる。
東京公演・世田谷パブリックシアターは11月15日から12月27日。兵庫公演・兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで2026年1月上演予定。
草彅剛「迷いやプレッシャーもありますが」
◯演出・白井晃氏
「思春期に読んだヘルマン・ヘッセの小説は、常に心の中で息づき自分の創作の原点となってきた作品です。今、この作品を具現化できることに大きな喜びを感じるとともに、その重責に大変緊張もしています。世界を取り巻く現状を見ると、改めて何故この小説に心を掴まれてきたのか、今になってわかるような気がします。彼は、第一次世界大戦期に戦争への反対を表明したことで世間から大きな非難を浴び、結果、東洋思想に惹かれていきました。今、紛争にまみれた混沌としたこの世界の中で、どう自分を生かしていけば良いのか。その問いに対する応えが『シッダールタ』の中に潜んでいると思います。国家とは、宗教とは、他者とは?そして、人にとって最大の謎である、自分自身という存在とは。この模索の道を、劇作家の長田さんと共に思考し、道を切り拓こうと思います。
そして、今回参加してくれた素晴らしいキャストのみなさんとの創作の時間は、私にとって珠玉のものとなるでしょう。シッダールタを演じていただく草彅剛さんとは、これまでも一緒に難作に取り組んできました。それだけに、この旅の労苦を共にできるものと信じています。演劇の可能性は、同世代を生きる人と共に考えることができることだと思います。この作品が、今を生きる私たちにとって、少しでも希望の光を見つける指針であることを心から願っています」
◯草彅剛
「今作は『人間とは何か』『地球とは何か』『宇宙とは何か』というような、未知なる壮大なテーマを持った作品で、ひとりの人間としてこの壮大なテーマに立ち向かっていくことにドキドキした気持ちです。自分自身の全力で取り組まないと薄っぺらいものになってしまうと思うので、筋肉を鍛えて(笑)頑張りたいです。白井さんはいつも僕の可能性を広げてくれる、とても情熱的で素敵な方。今までご一緒させていただいた作品はどれも自分の人生のターニングポイントになってきたので、今回もそんな作品になると期待に胸を膨らませています。迷いやプレッシャーもありますが、未だかつて観たことのない、壮大な舞台をお届けいたします!」
