入山料は「もっと高くても…」 マッキンリー登頂の外国人が語る富士登山「標高の割にとても寒かった」

年間3000万人を超える訪日外国人の中には、日本の食や文化だけでなく、スキーや登山といったアウトドアでの刺激的な体験を求めてくる人も少なくない。中でも高い人気を誇るのが富士登山。近年ではオーバーツーリズムの高まりとともに、入山料の徴収や通行規制といった動きも広がっている。北米最高峰・マッキンリーなど世界各国の高峰に登ったという外国人男性に、初めての富士登山の感想を聞いた。

富士山に登るために初来日したオーストラリア人のエディさん【写真:ENCOUNT編集部】
富士山に登るために初来日したオーストラリア人のエディさん【写真:ENCOUNT編集部】

北米最高峰・マッキンリーをはじめ、世界の名だたる高峰に登頂

 年間3000万人を超える訪日外国人の中には、日本の食や文化だけでなく、スキーや登山といったアウトドアでの刺激的な体験を求めてくる人も少なくない。中でも高い人気を誇るのが富士登山。近年ではオーバーツーリズムの高まりとともに、入山料の徴収や通行規制といった動きも広がっている。北米最高峰・マッキンリーなど世界各国の高峰に登ったという外国人男性に、初めての富士登山の感想を聞いた。

 今回、富士山に登るために初来日したのは、オーストラリア人のエディさん。これまでに標高6190メートルのデナリ山(通称マッキンリー)をはじめ、標高4392メートルのレーニア山など、アメリカを中心に世界の名だたる高峰に登頂した経験があるという。

「カリフォルニアのホイットニー山やラスベガスのチャールストンピークにも登ったよ。もちろん、富士山もただ眺めるためだけに来たわけじゃないさ。いい登山になったよ。(富士山は)とても高い山だけど、今までに登った山と比べるとそこまで高いわけじゃない。でも、標高の割に山頂はとても寒かった。風が強くて凍えるかと思ったよ」

 ちなみに、マッキンリーの入山料は日本円で約4万円。南米最高峰のアコンカグアはハイシーズンで約7~10万円、アフリカ最高峰のキリマンジャロは約9万円ほどで、世界最高峰のネパール・エベレストに至っては入山料だけで100万円以上もかかる。一方で、モンブランやマッターホルンなど、ヨーロッパの高峰では入山料徴収は行っていないのが一般的だ。

 今夏から1人4000円となった富士山の入山料について「僕みたいに、山に登ることを目的に来た人にとっては高いとは感じないかな。それ以前に航空券代や宿泊費で何万円も使っているからね。外国人はもっと高くても払う人は多いだろうね」とエディさん。登山道の渋滞もひどく、通行規制を設けることにも賛成だという。

 富士山だけでなく、京都や金沢など各地の都市も巡ったといい「清潔さ、広大さ、平和と調和の中で共存していることなど、あらゆることに驚いているよ。日本食は家でもよく食べているから、新しい発見はなかったけど、食べ物は本当においしくて、新鮮で、期待通りだった」と好印象。一方で、ひとつだけ残念に感じたこともあったという。

「唯一がっかりしたのは、飛行機で食べたおすしが期待していたほどおいしくなかったことかな。パサパサしていて、あまり新鮮に感じられなかった。変な酸味もあったし……。押しずし? そういうものもあるのですか。まあ、それほど気にしていませんよ。だって、空の上での食事ですからね。高いところでは食べられれば何でもいいのです。富士山で食べたカップラーメンにも大満足です」

 日本一高い場所での食事は、忘れられない思い出となったようだ。

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