「ラーメンの上に…」初来日のスイス人が驚いたトッピング 想像を超える合体「すごく気に入りました」
日本がいくら暑くても、ひっきりなしにやって来るのが外国人観光客だ。スイスから初来日した19歳のヤンさんは、驚きの食体験をした。東京・浅草で詳しい話を聞いた。

当初は秋に来日予定も…「もっと早く来たい」と前倒し
日本がいくら暑くても、ひっきりなしにやって来るのが外国人観光客だ。スイスから初来日した19歳のヤンさんは、驚きの食体験をした。東京・浅草で詳しい話を聞いた。
ヤンさんは日本に3週間滞在し、都内を中心に観光した。
「小さい頃から、ずっと日本が好きでした。大ファンでした。それで秋に来ることを考えていたのですが、もっと早く来たいと思って、夏に来ました。なので、夏と秋と、それから来年も日本に来て、1年間滞在する予定です」
独学で日本語も学ぶほど。
「人々がとても親切です。文化も好きで、神道や仏教のさまざまな関わりに興味があります。それからバレーボールも。僕はスイス1部リーグでバレーボールをしています」
スポーツマンらしい笑顔を浮かべた。
恵比寿のホテルと登戸に住む友人宅を拠点に観光。最も感銘を受けたスポットを聞くと、東京タワーを挙げた。
「東京タワーはとても、とてもよかったです。一人で日帰りで行きました。上に登って、その景色とか全てが本当に気に入って、楽しみました」
ほかにも、記憶に残る場所があった。
「もう一つ、私にとってとても印象的だったのは渋谷です。でも、一番すてきだったというわけではなくて。渋谷にあんなにたくさんの観光客がいるとは思っていなかったので、それが私には印象的でした。それから、スクランブル交差点とか街全体が夜も生きているような感じです。朝の4時に帰ったりしたんですけど、何時か分からなくて、時間がすごく早く過ぎていきました」
渋谷は行きかう人々の2人に1人が外国人かと思うほど観光客が多い。レストランや遊び場も多く、若者の街を心ゆくまで満喫した。
思い出は食事でもあった。
「日本食はとてもおいしいですね。あるものは何でも試したような感じですが、もっと食べたいものがたくさんあります。でも、あまり時間が残っていません。秋に戻ってきたら、もっと日本食を食べるつもりです。楽しみにしています」
すしを始め、伝統的な日本料理からコンビニフードまで、抵抗感を持つことなく、果敢に挑戦した。おにぎりはスイスでも日常的で、「時々、昼食におにぎりだけ食べます」と慣れている。日本では朝食時におにぎりを食べ、サーモンやツナのほか、スイスにはない具材の梅干しも試した。「とてもしょっぱかったですが、その味は好きでした」と好意的に受け止めた。
また、ラーメン店では、特に驚いたメニューがあったという。

トッピングのレベルを超える組み合わせに驚嘆
「ただのラーメンではなく、とんかつラーメンでした。ラーメンの上にとんかつ、そこにナルトやたくさんの野菜と、全てが乗っていて……とてもおいしかったです。特別でした。すごく気に入りました」
ラーメンととんかつ。もはやトッピングのレベルを超える合体だ。日本にはすき焼きラーメン、カレーラーメン、お好み焼きラーメン、牛タンラーメン、ジンギスカンラーメンなど、ラーメンと他の人気メニューを組み合わせる例がほかにもある。
「とても印象的でした。それほどお腹が空いていなかったのですが、特大サイズのようなものを持ってきてくれました。そして、『いいですよ、私たちのおごりです。大きいほうをどうぞ』と言ってくれました」と、店側のサービスにも感謝した。
来日前に、日本の文化など徹底的にリサーチしたというヤンさん。
スイスとはトイレの清潔さなど共通するところもある一方で、言葉の面については気づきもあった。
「ほとんどの日本人がそれほど上手な英語を話さないことです。知っていましたが、それでも私にとっては驚きでした。なぜなら、いつも『英語が話せますか?』と言うと、彼らは『あ、いえ、ごめんなさい』という感じでした」
連日インバウンドを大量に受け入れてはいるものの、観光客から見る日本のグローバル化は、まだまだ発展途上なのかもしれない。
日本の猛暑には、大きな影響は受けていないそう。
「日焼けは、とても有害になり得ます。幸運なことに、私は、この3週間でまだ日焼けをしていません。このまま日焼けしないでいられることを願っています。日焼け止めを持っていないので(笑)」と、ヤンさんはさわやかに結んだ。
