北野武、映画製作現場のデジタル化に警鐘「ちょっと怖い」

漫才師で映画監督の北野武が18日、都内で行われた「SCOグループ 新CM発表会」に出席した。映画製作のデジタル化に警鐘を鳴らした。

新CM発表会に出席した北野武【写真:ENCOUNT編集部】
新CM発表会に出席した北野武【写真:ENCOUNT編集部】

「SCOグループ 新CM発表会」に出席

 漫才師で映画監督の北野武が18日、都内で行われた「SCOグループ 新CM発表会」に出席した。映画製作のデジタル化に警鐘を鳴らした。

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 この日は“人生105年時代”がテーマに。病院に通う高齢者や寄席のベテランの話を持ち出しつつ、「僕も映画をやっていますけど、リタイアしたカメラマンとか照明さんとか、そういう人たちが撮影所に、用もないんだけど遊びに来て、それで後輩がやったのを指示してくれたり、(どうやればいいのか)我々は分かっているけど、その人に教えてもらったりする。生き生きとして教えてくれる。まだ映画界はやや残っている」と業界内で技術や経験の伝承が行われていると語った。

 続けて「最近ちょっと怖いのは、コンピュータ・グラフィックになって、技術者が、もう一つの画面でものを作っている時代になったときに、先輩と後輩はどうやって関わっていくのかというのが、今もう半分くらい危うい状態になっている」と警鐘。「まだ自分の北野組というのは、コンピュータ・グラフィックをなるたけ使わずに、現場に来てもらう。仕事を一緒にやってもらって、それで教えてもらうというのが、まぁ映画界にはいいかなと思っている」と持論を展開した。

 さらに考えを広げて「お年寄りと若手の人の関係を築くときに、一緒の空間で、一緒の笑いで話題になれるような状態をどうやって作っていくのかな、というのが、1つのこれからの方向じゃないかなと思っています」と世代を超えたコミュニケーションの必要性を説いた。

 同発表会では、7月19日より順次放映される北野出演の新テレビCM「人生、全力で活きる」編が初公開された。

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