歌舞伎俳優・片岡我當さんが90歳で死去 上方から江戸まで幅広く役を演じ、若手育成と観客の拡大に尽力

歌舞伎俳優の五代目片岡我當(かたおか がとう、本名:片岡 秀公=かたおか ひできみ)さんが、今年5月11日午後4時37分に肺炎のため、都内の病院で亡くなっていたを18日までに松竹が発表した。我當さんは90歳だった。

片岡我當さん【写真:(C)松竹】
片岡我當さん【写真:(C)松竹】

5月11日に亡くなっていたことを松竹が発表

 歌舞伎俳優の五代目片岡我當(かたおか がとう、本名:片岡 秀公=かたおか ひできみ)さんが、今年5月11日午後4時37分に肺炎のため、都内の病院で亡くなっていたを18日までに松竹が発表した。我當さんは90歳だった。

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 我當さんは十三代目片岡仁左衛門の長男で、1940年10月、大阪・歌舞伎座『近頃河原の達引』のおつるで片岡秀公(ひできみ)を名のり初舞台。1971年2月大阪・新歌舞伎座『二月堂』良弁大僧正、他で五代目片岡我當を襲名した。

 朗々たるせりふ回し、スケールの大きな舞台姿で立役として上方歌舞伎から江戸歌舞伎まで幅広い役どころを務めたことで知られた。また、上方歌舞伎の継承に熱心に取り組み、『上方歌舞伎会』などで上形の若手俳優の指導にも尽力。長年に渡って関西における学生を対象とした『歌舞伎鑑賞教室』を行い、歌舞伎観客の裾野を広げるなどした。

 最後の舞台は、2020年2月、東京・歌舞伎座での『十三世片岡仁左衛門二十七回忌追善狂言「八陣守護城」』だった。

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