竹野内豊、戦時の駆逐艦・艦長役に苦悩「最後まで答えを見出せずに撮影に突入」
俳優の竹野内豊が9日、都内で行われた主演映画『雪風 YUKIKAZE』(8月15日公開、山田敏久監督)の完成披露上映会舞台あいさつに登壇した。同作への思いなどを語った。

『雪風 YUKIKAZE』で艦長役を熱演
俳優の竹野内豊が9日、都内で行われた主演映画『雪風 YUKIKAZE』(8月15日公開、山田敏久監督)の完成披露上映会舞台あいさつに登壇した。同作への思いなどを語った。
同作は、太平洋戦争時に実在した駆逐艦「雪風」にまつわる人間ドラマ。僚艦が大破炎上していく中、絶えず不死身ともいえる戦いぶりを見せ、主力である甲型駆逐艦38隻のうち、ほぼ無傷で終戦を迎えたのは「雪風」ただ一艦のみだった。知られざる史実を背景に、太平洋戦争の渦中から戦後、現代へとつながる激動の時代を生き抜いた人々の姿を描く。
「雪風」の艦長・寺澤一利を演じた竹野内は「日々今を生きる中、命の尊さをふと感じることがあります。自国を守るために最前線に出ていく駆逐艦の艦長たる責任の重さ。それはもう、役作りをする上で、どんなに考えても考えても、最後まで答えを見出せずに撮影に突入していった。そういう感じでした」と苦悩を吐露。
それでも「実際に撮影が始まってみると、ここ(壇上)にいる、最高のキャストの皆さんと一緒に演じていく中で、皆さんの一致団結した姿に支えられて、気づいたら、いつの間にか艦長にしていただけた。そういう気持ちでした」と述べた。
先任伍長・早瀬幸平役の玉木宏は、過去に戦争を題材にした作品に複数出演している。「先任伍長の役をやらせていただくのは初めてだった」とコメント。初共演の竹野内について「すごくニュートラルな方」と評し、「すごくお茶目な方で、一緒にいて楽しくさせていただける先輩」とほほ笑んだ。
寺澤一利の妻・志津を演じた田中麗奈は、竹野内について「初めて共演させていただいた。竹野内さんとご一緒のシーンしかなく、緊張して現場に入った。竹野内さんから出ている温かい、優しいオーラにすごくリラックスさせていただいた」と話した。
同舞台あいさつには、奥平大兼、藤本隆宏、山内圭哉、川口貴弘、三浦誠己、中林大樹、田中美央、脚本の長谷川康夫氏、山田敏久監督も出席した。
