山田裕貴「ウジ虫を食べた」ストイックな役作り明かす「体重を落としていくのは当たり前」

俳優の山田裕貴が7日、都内で行われた映画『木の上の軍隊』外国特派員協会(FCCJ)記者会見にメガホンをとった平一紘監督と共に出席。作品に込めた思いを語った。

映画『木の上の軍隊』記者会見に出席した山田裕貴【写真:ENCOUNT編集部】
映画『木の上の軍隊』記者会見に出席した山田裕貴【写真:ENCOUNT編集部】

映画『木の上の軍隊』記者会見

 俳優の山田裕貴が7日、都内で行われた映画『木の上の軍隊』外国特派員協会(FCCJ)記者会見にメガホンをとった平一紘監督と共に出席。作品に込めた思いを語った。

 映画『木の上の軍隊』は、太平洋戦争末期、熾烈(しれつ)な地上戦が繰り広げられた沖縄で、終戦を知らずに2年間、ガジュマルの木の上で生き抜いた日本兵2人の実話を基にした物語。堤真一と山田裕貴が、その2人を演じ切っている。先行公開中の沖縄では初週金土日3日間週末動員 No.1を獲得、2週目には評判が評判を呼び、前週比115%を記録。7月25日から全国公開する。

 この日は外国特派員協会での会見ということで、スーツ姿で登場した山田は冒頭、英語で「はじめまして、『木の上の軍隊』で安慶名セイジュンを演じました山田裕貴です。このような世界に発信できる機会を設けていただき、心より感謝しております。一生懸命伝えるべく、手紙のような形にさせていただきます」とあいさつ。

 続けて、「ここからは日本語です」と通訳に伝えて会場を笑わせ、「この作品は誰が味方で誰が敵かそのような戦争映画ではありません。誰もが望む平和な未来。これはどの国にいようと、きっと一緒だと信じています。その中で、戦争で戦った偉業よりも、苦難に巻き込まれた時の人間の弱さや滑稽さが面白おかしく描かれています。生きていること、生きようとすることが何よりも大事だと。そんな祈りのような作品です。この祈りがどうかたくさんの人に広がっていくこと、そして日本の芸術作品たちが世界の人たちに愛されますように」と願いを込めた。

 また、役作りについて問われた山田は「どれだけ役のことを思って生きようとしても、その時代やいろんな事柄を体感した人にしか分からない感情が絶対にある。本当に当たり前のところを言えば、食べられないし、水が飲めないという中で、体重を落としていくっていうところは当たり前」と話し、役作りへのストイックさをのぞかせる。その上で「“Ready Action!”の瞬間まで、何を思ったかを考え続けることしか僕たちにはできない。台本のセリフを自分の中で噛み砕いて演じていくっていうのが、僕の中の役作りであり、安慶名への挑み方でした」と語った。

 さらに、もう一つの役作りとして「できるだけ本物を味わう」を挙げた山田は、木の上で食料のない極限状態の兵士を演じるにあたり、「僕は虫が大嫌いなんですけど、監督にお願いしてウジ虫を食べて、噛んで飲み込みました」と告白。「お腹が空いてたらおいしく感じるんだろうとか、そういったことをちゃんと自分の身に感じていくっていうのが一番大事だと思いました」と役作りへの信念を明かした。

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