松竹は2日、今月5日に初日を迎える『七月大歌舞伎』について出演予定だった中村児太郎（31）の休演を発表した。児太郎については、6月18日配信のデイリー新潮で、妻に暴力を振っていたことや、結婚を公にしていなかったことなどを報じられていた。

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　松竹は児太郎の休演については、「本人からの申し出」と説明した。児太郎自身は先に所属事務所を通じて「この度は私事に関する一部の週刊誌の報道により、皆様に多大なご心配とご迷惑をお掛けしておりますことを心からお詫び申し上げます」と謝罪。「私の認識と食い違うところが多々ありますが、これらの点を追及することより、互いの関係の収束に向けた真剣な話し合いを速やかに完結することが大事であると考えています」とつづっていた。

　公演を休演することには「このような状態にある中で歌舞伎の舞台に立つことは歌舞伎に関係する方々のみならず、楽しく歌舞伎を鑑賞されるお客様の皆様に対してもご迷惑をお掛けすることになりますので、七月の大歌舞伎で舞台に立つのは適切ではないと判断いたしました」とし、理解を求めた。

　この問題について、松竹は「その推移を見守って参りたい」とする一方で、「報道にあります暴力行為につきましては、既に本人への確認を進めておりますが、引き続き弊社として独自の調査を行って参ります」と報告。その上で「今後はその調査を踏まえ、また、当事者間の話し合いの状況を見定めつつ、適切な対応を行う所存でございます。関係されます皆さまに改めてお詫び申し上げますとともに、何卒ご理解を賜りました上で『七月大歌舞伎』をお引立ての程、よろしくお願い申し上げます」と呼びかけている。

　児太郎は中村福助の長男で、「若手の女形」と位置付けられている。祖父は七代目中村芝翫。従兄弟に中村勘九郎と中村七之助がいる。名門・成駒屋の嫡流として、五代目歌右衛門から成駒屋に代々伝わる女方芸を継承している。