紗倉まな「肺が真っ白で即入院」 厄年に次々襲われた体調不良とネットの“デマ騒動”
作家・セクシー女優として多岐にわたり活動する紗倉まなが、新刊エッセイ集『犬と厄年』(6月26日発売、講談社)を刊行。本書は、30代に突入した紗倉が、自身の体調の変化や幼少期の記憶、仕事との向き合い方、そして新たな家族である犬との生活を赤裸々につづった。今年、本厄を迎えた紗倉が“厄年のリアル”を語ってくれた。

エッセイ集『犬と厄年』を刊行
作家・セクシー女優として多岐にわたり活動する紗倉まなが、新刊エッセイ集『犬と厄年』(6月26日発売、講談社)を刊行。本書は、30代に突入した紗倉が、自身の体調の変化や幼少期の記憶、仕事との向き合い方、そして新たな家族である犬との生活を赤裸々につづった。今年、本厄を迎えた紗倉が“厄年のリアル”を語ってくれた。(取材・文=平辻哲也)
「正直、厄年ってそんなに意識してなかったんです。でもうちの親がすごく縁起を気にするタイプで、LINEでずっと『厄だから早めに厄祓いに行きなさい!』ってしつこく送ってくるんですよ。うるさいなって思ってたんですけど、実際去年は体調の変化というか、どでかい不調が続いてしまって……まさに“厄まみれ”でした」
女性の厄年は「数え年」で考えられ、生まれた年を1歳とし、新年を迎えるごとに年齢が加算される。主な本厄は19歳、33歳、37歳、61歳。特に現在32歳の紗倉は“大厄”とされ、心身ともに大きな転機が訪れるといわれている。
30代に入り、代謝の低下や免疫力の衰えを如実に感じたという紗倉。前厄に当たる昨年は10キロほど体重が増え、何をしても痩せず、さらには初のコロナ感染、毎年恒例の扁桃炎、首のヘルニア、肺炎、インフルエンザB型と病気のオンパレードだった。
「最初は『厄年だからって何?』くらいに思ってたんですけど、痩せもしない、ずっと病気、体が重くて疲れも取れなくてしんどい……。感染症や大きな病気やヘルニアの件もあったので、仕事を休まざるを得なくなり。SNSにも不調のことを書かざるを得ないから、ファンの方からも『また体調崩したの?』『体弱いですね』って心配されたり生物として弱い認定をされるようになって。こっちも好きで倒れてるわけじゃないのになって正直しんどく思っていました」
最もつらかったのは肺炎での入院だった。近所の病院では原因不明のまま薬を処方され、症状は悪化。咳が止まらず、39度を超える高熱も続くなか、やっとレントゲンを撮ってもらったところ肺が真っ白に。「うちでは無理」と大病院に即転院、そのまま2週間以上の入院を余儀なくされた。
「最初の1週間は薬が全然効かなくて、『こんな症例はあまりないしなんだろうね』って言われて落ち込みました。3日くらいで退院できると思っていたのに……。しかも、ネットでは“エイズ発症”みたいなデマまで出て大騒ぎ、ゲホゲホ言いながら病院のベッドでブチギレてツイートしてました(笑)」
厄除けには行ったというが、時期が夏だったため「遅かったね」と言われたそう。「やっぱり早めに行かないと意味がないんですね(笑)」と苦笑いする。
「女性の30代って、前厄・本厄・後厄で6年もあるんですよね。去年が一番ひどかったし、もうあれが“本番”だったと思いたい。」と紗倉。実年齢で数えると、まさに今年が本厄にあたる。「また大変な年が来るかも。そしたら『犬と厄年 パート2』を書かなきゃいけないかもですね」と語る表情には、どこか吹っ切れた様子があった。
□紗倉まな(さくら・まな)1993年3月23日、千葉県生まれ。工業高等専門学校(高専)在学中の2012年にSODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。著書に小説『最低。』『凹凸』『春、死なん』『ごっこ』『うつせみ』、エッセイ集『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』『働くおっぱい』などがある。初めて書き下ろした小説『最低。』は瀬々敬久監督により映画化され、東京国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされるなど話題となった。文芸誌「群像」に掲載された『春、死なん』が20年度野間文芸新人賞候補作となり注目される。
